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2012年4月3日
日立カナダ社と日立カナダインダストリーズ社を統合し、
新たに日立パワーシステムズカナダ社を設立
株式会社日立製作所(執行役社長:中西 宏明/以下、日立)は、このたび、カナダにおける電力システム事業の体制強化を図るために、2012年4月1日付けで、日立カナダ社(President & CEO:Howard Shearer(ハワード・シェアラ))と日立カナダインダストリーズ社(President & CEO: Tom Kishchuk(トム・キスチャック))を統合し、新たに日立パワーシステムズカナダ社を設立することを決定しました。1
今回、オンタリオ州の日立カナダ社の販売機能とサスカチュワン州の日立カナダインダストリーズ社の調達・製造機能の製販一体化により、カナダ市場全域のニーズに迅速に対応する「マーケットイン」の体制を強化します。さらに、意思決定のスピードを高め、経営効率を向上させ、今後のカナダ市場における電力システム事業の競争力の強化と、さらなる事業拡大を図ります。
日立は、1971年にカナダにおける地域統括販社として日立カナダ社を、1988年に発電機器の製造拠点として日立カナダインダストリーズ社を設立し、カナダでの電力システム事業を展開しており、これまで火力や水力、原子力発電に関する多くの実績を有しています。2002年には、アルバータ州の電力会社であるエプコール社から、カナダ初の超臨界圧石炭火力発電所となるジェネシー3号機(設備容量495MW)向けにタービン、発電機、ボイラーなど設備全体の設計・製造・据付、プラントの試運転などを含むEPC(Engineering Procurement and Construction)契約を受注しています。また2007年には、同じくアルバータ州のエプコール社とトランスアルタ社が運営するキープヒルズ発電所3号機向けに、495MW超臨界圧石炭火力発電設備一式を受注しています。
今般、グローバルでの二酸化炭素(CO2)の排出量抑制など環境意識の高まりや人口増加などによるエネルギー需要の増加を背景に、カナダにおいても、高効率的な火力発電に加え、原子力発電や再生可能エネルギーなどを含めた最適なエネルギー供給を実現するための安全・安心で経済性の高い社会インフラを求めるニーズが高まっています。日立は、過去40年以上にわたり、カナダでは石炭火力や天然ガス火力、風力など、さまざまな発電分野で協力関係を構築してきており、近年では、サスカチュワン州電力公社とCO2回収・貯留(CCS:Carbon Capture and Storage)の技術をはじめとする低炭素エネルギー技術分野での技術開発および運用における協力協定に合意しています。また、サスカチュワン州政府と中小型原子炉技術やウラン回収技術など、将来の原子力技術に関する研究開発・検証を共同で行うことにも合意しています。
このような背景の下、今後の事業環境変化に柔軟、かつ迅速に対応していくために、日立カナダ社と日立カナダインダストリーズ社を統合し、新たに日立パワーシステムズカナダ社を設立します。本事業統合により、製販一体化した電力システム事業の地域拠点として、日立パワーシステムズカナダ社に責任・権限を集約し、パートナー企業との協業や買収などにおける意思決定のスピードを高めるとともに、経営効率の向上により競争力を強化していきます。これらにより、火力発電や原子力発電などの新規案件の獲得や予防保全サービスなどの拡大を進め、カナダにおける電力システム事業の一層の拡大を図ります。
また本事業統合により、日立パワーシステムズカナダ社は、日立カナダ社の電力システム事業以外の販売機能を有するとともに、カナダ地区における地域統括会社として日立グループ全体の関係部門の連携を深め、カナダ地区の地域統括や政府機関との関係強化、新規事業開拓なども進めていきます。
日立は、高信頼・高効率な情報・通信システム技術に支えられた社会インフラを提供する「社会イノベーション事業」のグローバル展開を加速しています。今回の体制強化により、日立は、今後もカナダ市場における電力事業を積極的に展開し、カナダ゙国内において電力を安定して供給することに貢献していきます。
(1) 社名 | Hitachi Power Systems Canada, Ltd. |
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(2) 代表者 | Tom Kishchuk (トム・キスチャック) |
(3) 本社 | サスカチュワン州サスカトゥーン市 |
(4) 設立年月日 | 2012年4月1日 |
(5) 事業内容 | 火力、水力、原子力発電などの発電機器および その部品の設計、製造、検査、据付、試運転、販売および予防保全 |
(6) 従業員数 | 約260人(2012年度) |
(7) 資本金 | 330万カナダドル(約2億8,000万円)* |
以上