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2012年2月27日
日立GEニュークリア・エナジー株式会社
日立GEニュークリア・エナジー株式会社(代表取締役社長 : 魚住 弘人/以下、日立GE)は、このたび、発電プラントの建設工事作業の効率化を目的に、建設現場の課題を顕在化する「人間中心設計手法」を基に、3次元CAD設計情報に作業手順・工程などの動的表現を加えた視覚化手法を適用した「日立統合建設システム」を開発しました。
今般、人口増加やインフラ整備などによるエネルギー需要の増加やCO2の排出量抑制など地球環境保護の観点により、世界全体で環境負荷低減に対応した火力発電や原子力発電などのプラント建設に対する継続的なニーズがあります。プラント建設においては、現地の製作会社や施工会社と協力して推進していく必要があるとともに、工程・コスト管理などを確実に行い、高品質で信頼性の高いプラントをコスト低減も含め、納期通りに行うことが求められております。そのため、効率的に建設作業を実施するためのITを活用したシステム導入などが検討されています。
株式会社日立製作所は、1990年代より国内建設プラントでのITを活用した建設システムの開発を進め、近年では日立GEとともに、積極的に海外への事業展開を行っています。
今回、日立GEが開発した「日立統合建設システム」は、大規模プラントにおける現場施工会社の監督や班長といった建設作業員向けに開発した、円滑な作業の遂行・管理を実現するシステムです。本システムの開発にあたり、作業員の仕事に対する詳細な取り組み・姿勢を観察し、現場の本質的な課題を調査、分析を行う「人間中心設計手法」を基に、3次元CAD設計情報に作業手順・工程などの動的表現を加え、分かり易く作業手順・計画を伝達できる視覚化手法を適用しました。
本システムを導入することにより、建設現場の作業員は、モバイル端末を現場に持込み動画を確認しながら作業箇所1点の単位まで踏み込んだ細かな作業を行うことができるため、建設計画・工程や指示内容を直感的に、かつ確実に理解することが可能となります。また、現場作業員の国籍や言語、文化・風習などが異なる海外プラントの建設においても、視覚的に作業内容を理解できるため、容易な意思疎通や効率的な作業を実現します。これにより、プラント建設工事での高い信頼性・品質の確保や工期延長によるコスト増大を回避するプロジェクト管理を実現するほか、日立の建設技術ノウハウの海外展開が可能となるとともに、現場の作業員の効率的な人材育成も図ることができます。
日立GEは、今後も、現場の個々の作業に踏み込んだ検証やシステム改善を行い、さらなる機能強化や作業効率の向上を図るとともに、グローバル市場での建設プラント案件への本システムの導入を積極的に進めていきます。
日立GEは、2007年7月に株式会社日立製作所とGEの合弁会社として設立された、原子炉関連設備の開発、計画、設計、製造、検査、据付、試運転、保全サービス、およびこれを統括するプロジェクトマネジメントを一貫して実施する体制を持つ世界トップクラスの総合プラントメーカーです。これまで建設中も含めて国内で23基の実績があります。この中で、とりわけ、最新の改良型沸騰水型原子炉(Advanced BWR)については全てのABWRプラントに参画(国内運転開始済4基、国内建設中3基)しています。海外では、台湾の龍門原子力発電所向けに、主要な原子炉設備を納入しています。
日立GEニュークリア・エナジー株式会社
日立事業所 原子力プラント部【担当 ; 高田】
〒317-0073 茨城県日立市幸町三丁目1番1号
電話 0294-55-4824(直通)
以上