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2011年10月24日
NEPC平成23年度「次世代エネルギー技術実証事業」の実施先として採択
株式会社日立製作所(執行役社長 : 中西 宏明/以下、日立)は、このたび、一般社団法人新エネルギー導入促進協議会(以下、NEPC)の助成事業「平成23年度 次世代エネルギー技術実証事業」(以下、本実証事業)の実施先として採択されました。本実証事業は、電動バス(以下、EVバス)の導入・普及における運行ノウハウの蓄積および課題解決を目的に、茨城県日立市において、日野自動車株式会社製のEVバスの実走行を通じた実証試験を行うもので、実施期間は、2012年4月から2013年2月末までとなります。
現在、路線バス向けのEVバスの試作、試運転が、国内外の自動車メーカーにより行われています。路線バス向けにEVバスを導入・普及させるためには、充電時間や航続距離を考慮した配車計画や路線設定など、EVバスを運行させるノウハウの蓄積が必要です。これらの課題を解消するため、本実証事業は、EVバス運用管理システムの実用化に向けて、茨城県、日立市および日野自動車株式会社の協力のもと、実施します。
また、EVバスは、その運行に乗用車型EVの数倍の電力が必要であり、導入する地域の電力供給への影響を考慮した充電管理が必要です。本実証事業では、今後、各地域で太陽光発電などの再生可能エネルギーの導入が予想される中、供給側である再生可能エネルギーの発電量の予測に基づいたEVバス運用におけるエネルギーマネジメントシステムの実証試験も同時に実施します。
大容量のバッテリーを搭載するEVバスは、災害時において電力供給源としての機能も期待されます。今回の実証事業であるEVバス運用管理システムなどと、スマートシティ事業を推進する日立の強みであるCEMS(コミュニティ・エネルギー・マネジメント・システム)やEV用充電器、EV充電器管理システムなどを連携させることにより、日立は、スマートシティにおけるモビリティのスマート化に貢献していきます。
本実証事業の具体的な実施内容としては、公共交通への適用のためのEVバス仕様管理、充電器仕様管理、バッテリー管理、消費電力予測および充電計画策定の各機能など、EV充電技術およびエネルギー監視技術を実証します。また、EVバス充電スタンドでは、駐車時間短縮や複数の充電時間の負荷平準化のため、配車計画に連動した充電計画によるバッテリーおよび電源設備への負荷低減を実証します。さらには、EVバスの電力需要と風力・太陽光発電などの再生可能エネルギーの発電量予測に基づき、蓄電池を連携させたエネルギーマネジメントの実証試験を実施し、地域でEVバスを導入する際の電力系統への負荷低減と地域住民への快適性確保との両立など、電力供給への影響を踏まえたEVバス導入検討のためのモデルを構築します。
以上