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2011年9月21日
株式会社日立製作所(執行役社長:中西 宏明/以下、日立)は、このたび、企業の知的財産部門などにおける発明提案から権利維持にいたるまで特許業務の一元管理を実現する特許管理システム「PALNET/MC5」(パルネット/エムシーファイブ)の後継システムとして、知的財産管理システム「PALNET/MC6」(パルネット/エムシーシックス)を開発し、10月3日から販売を開始します。
「PALNET/MC5」は、国内特許出願件数でトップクラスを誇る日立知的財産権本部において利用されているシステムであり、それらの利用実績をノウハウとして活用することで機能拡張を重ねています。多くの企業の知的財産部門においても利用されており、「PALNET/MC5」は業界シェアトップ*1の実績をもちます。
今回販売を開始する「PALNET/MC6」では、さまざまな機能の拡張や追加により業務の効率化と品質向上などを図っています。具体的には、知的財産部門内で定型的な業務プロセスをシステム上で進めることができるワークフロー*2機能について、知的財産部門での利用にとどまらず、関連する研究開発部門や特許事務所まで対象範囲を拡充するとともに、作業負荷などの見える化を実現するなど強化しました。これにより、発明提案や出願などの複雑化する知的財産管理業務の円滑な遂行を図り、一連の特許取得などにかかるコストや時間を削減します。
また、各国の法制度をシステム化したルールブック機能を強化することで、データの入力やチェックの自動化を図り、人的作業による入力ミスや権利失効などのリスクを低減します。さらには、ライセンス契約*3や他社調査などを含む業務情報の管理機能の強化や、グループ企業に対する業務支援を行うための機能の追加、特許戦略立案のための分析情報抽出機能などを新たに加えました。これにより、知的財産情報をグループ全体でより戦略的に活用し、事業に貢献する知的財産管理業務を実現します。
近年、市場のグローバル化や生産開発拠点の海外移転、企業の統廃合などにより、事業環境は急速に変化し続けています。そのような中、知的財産戦略は、事業戦略や研究開発戦略に大きな影響を与えるものとしてその存在感がますます高まっており、知的財産部門では、自社特許の保護だけではなく、発明発掘の支援や自社資産の活用といった幅広い領域での貢献が期待されています。そのため、海外を含めた他社の特許情報の把握やクロスライセンスによる事業自由度の確保、新事業への進出を目的とした自社資産の分析や特許ポートフォリオの構築など、様々な知的財産に関わる戦略的施策の実施が求められています。
このような背景のもと、日立は、自社の知的財産部門やユーザーの多くの要望を製品に反映し、知的財産管理システム「PALNET/MC6」を開発し、販売を開始します。また、特許情報の検索サービス分野で同じく業界トップシェアの日立の特許情報提供サービス「Shareresearch」(シェアリサーチ)と連携することにより、他社の特許戦略の分析や権利侵害の早期発見が可能となるなど、知的財産に関わる幅広い業務を強力に、かつ広範囲にサポートします。
今後も日立は、1977年から取り組んできた知的財産管理システムのノウハウを活かし、企業などにおける知財管理と戦略立案を支援する製品やサービスを開発し、拡販していきます。
また、今回販売を開始する「PALNET/MC6」を、11月9日(水)〜11日(金)に東京・北の丸公園 科学技術館(東京都千代田区)で開催される「特許・情報フェア&コンファレンス2011」において紹介します。
発明提案から出願、権利化、権利維持にいたる定型的な業務のプロセスを見える化するワークフロー機能の対象範囲を拡充し、知的財産部門のみならず研究開発部門や特許事務所を含めたワークフロー化を実現し、複雑な業務プロセスも円滑に進めることができます。また、定期的に発生する大量の案件(審査請求や権利維持の要否検討など)を一度に処理する必要のある業務についても、ワークフローへ対応させました。さらに、ワークフロー機能では、案件の処理履歴や証跡の記録などができるため、内部統制のさらなる強化も実現します。
また、ユーザーカスタマイズ機能により、画面や帳票の設定をユーザー自身が行うことができ、さらなる運用コストの低減を実現するほか、発明や出願の案件情報、それに付随するライセンス契約情報や他社調査情報などへのアクセス性を向上させたことにより、一層の業務効率の向上を推進します。
日本の特許庁をはじめ欧米など諸外国の法制度や手続きをまとめたルールブック機能において、出願する国に応じて、手続きの期日や料金を自動的に入力するなどの機能を強化しました。これにより、人的作業による入力ミスや権利失効などのリスクを低減します。また、業務負荷や作業状況の見える化を実現する作業管理機能を追加し、マネージャー層など管理者は作業管理画面から各担当者ごとの作業状況を的確に把握することができるようになります。これにより、各プロセスで業務の滞りがないかタイムリーに状況把握ができるとともに、業務プロセスの改善や作業配分の変更などを円滑化し、業務全体の作業品質の向上を実現します。
グループ企業間での資産共有と活用を強化するため、セキュリティを確保しつつグループ企業内における資産の横断的な検索や集計を可能にする機能を追加し、グループ企業も含めた知的財産の一元管理と情報共有が可能な環境を提供します。これにより、グループ企業内での研究投資の重複を排除するほか、休眠資産の活用、権利共有といったグループ一体となった知的財産戦略を立案し、事業への貢献を図ります。
システム名 | 価格(税込) | 販売開始 | 提供開始 |
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知的財産管理システム「PALNET/MC6」 | 231万円〜 (税抜:220万〜) |
2011年 10月3日 |
2012年 7月30日 |
* 導入に際しては、サーバなどのハードウェア費用やシステム構築費用など別途費用が必要となります。
株式会社日立製作所 情報・通信システム社 公共システム営業統括本部
カスタマ・リレーションズセンタ [担当:佐々木、米山]
〒136-8632 東京都江東区新砂一丁目6番27号 新砂プラザ
以上