ニュースリリース

日立パワーシステムズアメリカとドイツのバルケデュール社が
集塵技術のライセンス契約を締結

  株式会社日立製作所(執行役社長 : 中西 宏明／以下、日立)のグループ会社である日立パワーシステムズアメリカ社(Hitachi Power Systems America, Ltd.／社長兼CEO : Henry Bartoli(ヘンリー・バルトリ)／以下、HPSA)は、このたび、SPX社(SPX Corporation)の子会社であるドイツのバルケデュール社(Balcke-Durr GmbH)と、米国における集塵装置の設計および供給に関するライセンス契約を締結しました。

  集塵技術は、石炭を燃料とする発電所による大気汚染防止の観点から、その重要性が高まってきています。この技術は粒子状物質の排出を抑えるだけでなく、酸性ガスや重金属など微量の汚染物質の効率的な除去にも有効な技術です。

  バルケデュール社の集塵技術は、同社独自のアドバンスト・エナジー・セービング・マネジメント(AESM : Advanced Energy Saving Management)*に対応したパルスジェット方式を採用しており、集塵によってフィルターに付着した物質を間欠的に払い落とすことで、集塵効率を高めることができます。さらに、新たに開発したツインバルブシステムを採用することで、パルスジェット方式による集塵効果の向上とフィルターの長寿命化を実現します。日立は、2007年および2008年に南アフリカのエスコム社(Eskom)から受注した800MWの石炭火力発電設備12基向けに、この極めて高度な技術を適用した大型ユニットを採用しています。

  SPX社のセグメント・プレジデントであるドルー・ラドーは、「先般、南アフリカに新たに建設されるメデュピおよびクシレ石炭火力発電所向け集塵装置の供給会社に選定されましたが、今回、北米の電力会社向けに高効率な技術を広く提供するために、HPSAとライセンス契約を締結できたことを喜ばしく思います。当社の技術は、電力会社にとって、大気汚染物質の排出抑制に役立つコスト効率に優れた手段となります。」と述べています。

  HPSAの社長兼CEOであるヘンリー・バルトリは、次のように述べています。「バルケデュール社の技術は、当社の大気汚染防止に関する製品およびサービス分野を大いに強化するものであり、環境トータルソリューションのプロバイダーとしてこれまで以上にお客様のお役に立つことができると信じています。今回の契約は、発電設備の排ガス処理事業における業界リーダーとしてのグローバルな取り組みの一環でもあります。」

*

アドバンスト・エナジー・セービング・マネジメント : バルケデュール社独自の、運転エネルギーを最小化することで省エネルギーを図る制御システム。

日立パワーシステムズアメリカ社について

  日立パワーシステムズアメリカ(HPSA)は、日立アメリカ(Hitachi America, Ltd.)の子会社で、北米市場における、火力、原子力、水力発電向けの設備やサービスを提供するリーディングカンパニーであり、新設および既設プラント向けに、微粉炭焚きボイラー、排熱回収ボイラー、蒸気タービン、ガスタービン、水力タービン、発電機、変電設備、排ガス処理システム等を提供しています。HPSAは、北米の石炭火力発電所の排ガス浄化(脱硫・水銀除去・脱硝等)の中心的役割を担っています。また、提供サービスには、プラントの運営や評価、技術研究、発電効率の最適化、排ガス処理、設備の交換やアップグレード等が含まれます。HPSAに関する詳細はWebサイト(www.hitachipowersystems.us)をご覧ください。

日立アメリカ社について

  日立アメリカ(Hitachi America, Ltd.)は、ニューヨーク州タリータウンに本拠地を置く日立の子会社で、そのグループ会社は、エレクトロニクス、電力・産業関連設備・サービス、自動車関連製品、コンシューマー向け製品等をアメリカ大陸全土に事業展開しています。日立アメリカに関する詳細は、Webサイト(www.hitachi-america.us)をご覧ください。また、米国にあるその他の日立グループ各社の情報は、日立の米国ポータルサイト(www.hitachi.us)をご覧ください。

SPX社について

  SPX Corporation(SPX)はノースカロライナ州シャーロットに本社を置き、年商約50億ドルの、複数の業界にまたがる先進的な製造会社であり、35を超える国に約15,500名の従業員を持つフォーチュン500に名を連ねるグローバル企業です。同社の高度に専門化されたエンジニアリング製品と技術は、インフラストラクチャ、プロセス機器、および診断ツールの3つの主要な成長市場において活用されています。SPXの革新的なソリューションの多くは、特に新興市場における電力、加工食品、飲料、自動車関連サービスなどに役立っています。同社の製品は、発電所向けの熱交換装置、電力会社向けの変圧器、食品および飲料業界向けの加工用機械、自動車整備業界向けの診断ツールや機器などがあります。SPXに関する詳細はWebサイト(www.spx.com)をご覧ください。

以上