ニュースリリース

日立中国が北京智控美信信息技術有限公司と戦略的パートナーシップを締結

中国の北京智控美信信息技術有限公司に日立の「外気冷房システム」を採用、
あわせてデータセンタ運用のコンサルティングも実施

  株式会社日立製作所(執行役社長:中西 宏明／以下、日立)の中華人民共和国(以下、中国)における現地法人日立(中国)有限公司 (中国総代表:大野　信行／以下、日立中国)は、中国の北京智控美信信息技術有限公司(執行董事:宋 成／以下、Infohold)とデータセンタのシステム構築から運用までサポートする戦略的パートナーシップを締結しました。

  近年、世界的に関心を集めている地球温暖化問題への対策として、ITを活用した社会活動効率化への期待が高く、ITシステムを集約するデータセンタに設置されるIT機器の増加や高密度化が今後よりいっそう進むと想定されます。データセンタには、IT機器を安定して運用するための給電設備や冷却設備など、さまざまなファシリティ機器も設置されており、IT機器はもちろん、これらファシリティ機器も含めたデータセンタ全体の消費電力の増加が問題となっています。このため、データセンタのエネルギー効率の向上が不可欠となっています。

  こうした背景のもと、日立グループは、2007年からデータセンタ省電力化プロジェクトを展開し、IT機器や設備機器などの装置・設備自体の省電力技術、IT機器の負荷に適応した空調制御などの消費電力の全体最適化技術、これらの機器を効率的に運用するための省電力化サービスなどを有機的に統合するための技術開発を日立グループの総力をあげて推進し、環境配慮型データセンタの構築、提供に貢献しています。
  そのプロジェクトのもと、日立グループは自然エネルギー(冬季および中間期の低温外気)を有効活用した省電力性に優れた「外気冷房システム」を開発し、日本国内において2010年4月から販売しています。日立は、データセンタ全体の電力利用効率を向上させることで、環境負荷の低減化に貢献しています。
  日立は、中国においては、2010年6月に日立(中国)有限公司に環境配慮型データセンタ事業を推進する専門組織を設立しました。中国内においてもデータセンタの省電力化に対するニーズは高いものがあります。日立は日本で培った環境技術を用いて、中国においてもデータセンタ構築のコンサルテーションから、工事・施工サービス、機器販売までを日立グループの総力を結集してワンストップで提供しています。

  Infoholdは中国吉林省内でサービスを提供するデータセンタ運営会社で、今後も中国で高いニーズが望まれるデータセンタサービスに対応するために、第二期大規模データセンタを吉林省吉林市に新設します。その際、運用コストの低減が課題として挙げられ、特に電力消費の削減が急務となっています。このたび、日立の半導体工場で培ってきたクリーンルームにおける高精度な外気処理制御技術とフィルタリング技術を活用した「外気冷房システム」を採用することでPUE*1.3以下のデータセンタを日立が設計し、Infohold新センタの省電力化を実現します。
  また、データセンタ完成後はセンタ運用に関しても、日立がコンサルティングを実施し運用の効率化・高度化を進めていく予定となっています。

• * PUE:Power Usage Effectiveness :データセンタ設備の電力利用効率を表す指標。

  日立グループでは、今後も日立(中国)有限公司と日立コンサルティングチャイナ社・日立建設設計・日立工程建設(蘇州)有限公司と連携して、外気冷房システムをはじめとした環境配慮型データセンタ事業の拡大に努めていきます。
  なお、本事業に関連した環境配慮型データセンタは、6月1日(水)〜3日(金)に北京・中国ナショナルコンベンションセンター(中国国際会議中心)において開催される「日中グリーンエキスポ　2011」に出展します。

「日中グリーンエキスポ2011」について

  日本が行う初の試みで、中国国内の企業、政府、国外からもハイレベルな環境展として注目されており、「〜環境と経済の統合をめざして(仮)〜　節能減排降耗 」というテーマのもと、開会式、レセプション、表彰式、国際会議、ワークショップ、出展者プレゼンテーションなどを行うイベントです。

• 日中グリーンエキスポ2011 ホームページ

お問い合わせ先

株式会社日立製作所 情報・通信システム社 国際情報通信統括本部 [担当:酒井、陳]
〒140-8572 東京都品川区南大井六丁目27番18号 日立大森第二別館
TEL : 03-5471-3224(ダイヤルイン)

以上