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2011年3月9日
環境対応自動車向けに生産能力を2倍に増強し、拡大する市場へ対応
株式会社日立製作所(執行役社長 : 中西宏明/以下、日立)は、このたび、ハイブリッド自動車や電気自動車などの環境対応自動車に使用されるパワー半導体*1の需要拡大に対応するため、本製品の 生産能力を2倍に増強することを決定しました。
現在、環境意識の高まりや環境規制の強化などを背景に、環境対応自動車、ルームエアコンや 冷蔵庫などの家電製品、鉄道車両、建設機械、風力・太陽光発電等の産業分野におけるパワー半導体の需要が今後大きく伸張することが予想されています。特に環境対応自動車は、グローバル市場において、2020年まで年率約30%*2の高い成長が見込まれています。
日立は現在、ダイオード、高耐圧IC、IGBT*3モジュールなどを主軸としたパワー半導体事業を展開しています。高耐圧ICでは、高耐圧デバイス技術とモータードライブ技術とを融合し、1990年にエアコンファンモーター駆動用に世界初となるワンチップインバーターICを開発しました。また、IGBTでは、1993年に世界初となる鉄道車両インバーター用のモジュールを製品化し、それ以来培ってきた技術を基に、高出力密度、長寿命化技術を強みとした製品を環境対応自動車、分散型発電設備用途等に市場投入しています。設備投資では、2004年9月にも約20億円を投資し、日立事業所臨海工場(茨城県日立市)内にあるパワー半導体のウェハー製造工場を3,000m2増設しています。
日立はこのたび、需要拡大が期待される環境対応自動車用IGBTモジュールの生産体制を現在の2倍に増強することを決定しました。約10億円を投資し、パワー半導体の組み立てを行っている日立の子会社である日立原町電子工業株式会社の原町第二工場(福島県南相馬市)に製造ラインを増設することで、生産能力を現在の月産1万個体制から、2011年10月を目処に2万個へ引き上げます。また、新たに増設する製造ラインでは、最先端の自動化ラインの導入により、リードタイムの短縮や生産効率向上を図ります。なお、本件は経済産業省の平成22年度「低炭素型雇用創出産業立地推進事業」に採択されています。
日立は今後も、積極的にパワー半導体事業における最先端技術の開発や生産体制強化を推進し、低炭素社会の構築に貢献していきます。
株式会社日立製作所 電力システム社 電機システム事業部 パワーデバイス本部
事業企画部 [担当 : 椎名、岸]
〒319-1221 茨城県日立市大みか町五丁目2番2号
電話 0294-55-6767 (直通)
以上