このニュースリリース記載の情報(製品価格、製品仕様、サービスの内容、発売日、お問い合わせ先、URL等)は、発表日現在の情報です。予告なしに変更され、検索日と情報が異なる可能性もありますので、あらかじめご了承ください。なお、最新のお問い合わせ先は、お問い合わせ一覧をご覧下さい。
2011年1月27日
強い照明などの強外光環境下における指静脈の登録・認証機能を強化した
「外光対応モード」を搭載
株式会社日立製作所(執行役社長:中西 宏明/以下、日立)は、このたび、個人認証を必要とする金庫、ロッカー、キャビネット、タイムレコーダー、専用端末などに、認証装置として組込むことができる「機器組込み用小型指静脈認証ユニット」*1の新モデル(PCT-KCC5031/PCT-KCC9031)を、1月28日から販売開始します*2。
本製品は、日立がこれまで販売してきた「機器組込み用小型指静脈認証ユニット」において、高く評価されてきた、「小型」「軽量」「高い認証性能」という特長を継承した上で、新たに開発した指静脈撮影制御技術を投入することで指静脈の登録・認証機能を強化し、部屋に射し込む日光や強い照明の下といった強外光環境下の室内においても指静脈パターンの登録・認証がしやすい「外光対応モード」を搭載しました*3。また、指静脈データを登録する際に、撮影した指静脈画像の品質を評価し、より高品質の画像を選択して登録することを支援できる「画像品質評価機能」と、認証成功時に登録データと認証データの適合度を評価する「認証適合度評価機能」を搭載しました。さらに、ユニット内に登録できる指静脈データを、従来モデル*1の倍以上の360指に拡大し、より多くの利用者を対象とする認証処理への適用を可能としました。
新しい「機器組込み用小型指静脈認証ユニット」は、例えば日光が射し込む室内に設置したロッカー、キャビネット、タイムレコーダーなど、従来以上に多様なシーンへの活用が可能であり、また組込み機器と連携して利用者に指の置き方をガイドするなど、使いやすさを向上することができます。
日立は今後も金庫、ロッカー、キャビネット、タイムレコーダー、専用端末など、セキュリティを必要とする製品を開発・販売する機器メーカーへの、指静脈認証製品の提供と協業をさらに積極的に進め、指静脈認証技術のさまざまな用途への適用と、その普及・拡大に努めていきます。
2009年1月に発売した「機器組込み用小型指静脈認証ユニット」*1は、高いセキュリティレベルを実現する指静脈認証方式を採用しながら小型・軽量であること、指静脈の撮影から認証までの処理をユニット単体で行えること、電源投入から約1秒で起動でき、待機電力を抑える事により、省電力化を図れることなどから、金庫、ロッカー、キャビネット、タイムレコーダー、専用端末などさまざまな機器に組込む認証装置として活用されています。この様な「機器組込み用小型指静脈認証ユニット」の活用シーンの拡大に伴い、室内のドアの鍵装置としての利用やモバイル端末への組込みなど、指静脈の撮影には光学的に厳しい環境での使用ニーズが顕在化してきました。また、組込み機器の使いやすさ向上のために、指静脈データの登録時における指静脈画像の品質情報や認証時の適合度に関する情報を、機器側に提供可能とすることや、より多くの指静脈データを登録できるようにすることなどが求められました。このようなニーズに対応するために、このたび、「機器組込み用小型指静脈認証ユニット」の新モデルを開発しました。
ユニットに当たる光の向きや強さに応じて、指静脈の撮影条件をきめ細かく制御して外光の影響を低減する技術を開発し、従来モデルでは困難であった強外光環境下での指静脈の登録・認証機能を強化した「外光対応モード」を搭載しました*3。これにより部屋に射し込む日光や強い照明の下でも指静脈認証ユニットを活用できるようになりました*4。
指静脈データの登録時に、撮影した指静脈画像の品質を5段階評価して出力する機能を搭載しました。これにより、例えばユニットを組込む機器側で、品質の良い指静脈データを選択して登録できるようになります。また、認証成功時に、登録データと認証データの適合度を3段階評価して出力する機能を搭載しました。この機能を活用することにより、例えば評価値に基づいて適切な指の置き方を組込み機器がガイドするといった使い方ができるようになります*5。
指静脈の登録データ形式を改良したことで、ユニット本体に記憶可能な指静脈の最大登録データ数を、従来モデルの2倍以上となる360指*6に拡大しました。これにより、より多くの従業員を有する企業での勤怠管理などにも適用できるようになりました。
製品名 | 価格 | 提供開始時期 |
---|---|---|
機器組込み用小型指静脈認証ユニット (PCT-KCC5031/PCT-KCC9031) |
個別見積り | 2011年1月28日 |
指静脈認証技術は、2002年に製品化して以来実績のある生体認証技術であり、体内にある指の静脈パターンを用いて個人を認証するものです。指静脈は体内にある情報であるため、なりすましや偽造が極めて困難です。指に近赤外線を透過させて、静脈画像を撮影する透過光方式を採用しており、形状が複雑な細かい静脈まで取得が可能であるため、高い認証精度を有します。また、湿気、乾燥など肌表面の状態の影響を受けにくいという特長があります。さらに、装置もコンパクトで、ATMの本人認証、PCログインや入退室管理の他にも自動車使用時の本人確認など様々な分野への応用が期待されています。
記載の会社名は、それぞれの会社の商標または登録商標です。
株式会社日立製作所 都市開発システム社
ソリューション事業部 セキュリティエンジニアリング部 [担当:上原]
〒101-8010 東京都千代田区外神田四丁目14番1号 秋葉原UDX
TEL : 03-4564-9565 (ダイヤルイン)
以上