ニュースリリース

シマンテックと日立、
サーバ仮想化環境下でのデータ保護ソフトウェアとディスクアレイを
連携させたバックアップシステムを共同検証

  株式会社シマンテック(代表取締役社長 河村 浩明／以下、シマンテック社)と株式会社日立製作所(執行役社長 : 中西 宏明／以下、日立)は、このたび、マイクロソフト株式会社(以下、マイクロソフト社)のサーバ仮想化ソフトウェア「Microsoft®Windows Server®2008 R2 Hyper-V™」(以下、Hyper-V)によるサーバ仮想化環境下で、シマンテック社のデータ保護ソフトウェア「Symantec NetBackup™」と日立のミッドレンジディスクアレイ「Hitachi Adaptable Modular Storage(日立アダプタブルモジュラーストレージ)2000シリーズ」(以下、AMS2000シリーズ)を連携させたバックアップシステムについて両社で共同検証しました。
  あわせて日立は、日立のディスクアレイサブシステムを活用しバックアップシステムの設計・構築を行う「Hitachi Backup/Restore Design & Implementation service (日立バックアップ/リストアデザイン & インプリメンテーションサービス)」に本検証結果を適用し、「Hyper-V」によるサーバ仮想化環境でサーバ上の業務処理に影響を与えることなく高速バックアップを実現するサービスとして、7月20日から販売を開始します。

  近年、ITシステムは「所有」から「利用」へと使用形態が広がるとともに、IT資産の有効活用、柔軟なシステム運用などクラウドコンピューティングに対する期待が高まっています。クラウド環境の実現の基盤となるサーバやストレージなどのIT機器の仮想化技術が浸透してきている一方、クラウド環境でも、高い信頼性や処理性能を実現するとともに、万が一のシステム障害などに対応でき、業務への影響を低減した迅速なバックアップを行うことも求められています。

  今回、シマンテック社と日立は、シマンテック社の技術検証・開発組織であるJDC(Japan Development Center)において、マイクロソフト社の「Hyper-V」によるサーバ仮想化環境下で、シマンテック社の「Symantec NetBackup™」と日立の「AMS2000シリーズ」のバックアップ機能*1を連携させ、バックアップシステムの評価・検証を共同で実施しました。従来、サーバ仮想化環境でのバックアップを行うには、システムの一時停止やサーバ内のCPUやメモリを使用するなど、業務への影響がありましたが、今回の発表を受けて日立が提供するバックアップサービスは、「Symantec NetBackup™」の特許出願中であるシングルファイルリカバリ機能と「AMS2000シリーズ」のバックアップ機能*1を連携し「Hyper-V」のサーバ仮想化環境に対応することにより、サーバ内のリソース消費を最小限に抑え、高速バックアップを行うことが可能となります。さらに、「Symantec NetBackup™」のデータの重複排除機能と組み合わせることで、バックアップデータを重複することなく効率的に保存できます。
  これらにより、データセンターを活用したクラウドサービス分野においても、通常の業務処理に影響を与えることなくバックアップ環境を構築でき、またバックアップデータの大幅な削減やサーバ集約率の向上も可能となり、拡張性に優れたクラウド環境をより容易に実現することにつながります。

*1

「ShadowImage in-system replication」または「Copy-on-Write Snapshot」などのボリューム複製機能

  シマンテック社と日立は、今後も、サーバ仮想化環境下における両社の製品を活用したクラウド環境向けソリューションの評価・検証を進めていくとともに、高信頼・高性能、かつ柔軟なシステム運用を実現するクラウドサービスの提案、導入を積極的に進めていきます。また日立は、検証された内容を日立クラウドソリューション「Harmonious Cloud」のクラウドバックアップソリューションの中での採用を計画しています。

価格および提供開始時期(国内)

名称	概要	価格(税込)	提供時期
「Hitachi Backup/ Restore Design & Implementation service」	日立ディスクアレイサブシステムのボリュームレ プリケーション機能を使用しバックアップシステ ムの設計・構築を行うサービス	個別見積	2010年 8月2日

本発表に際し、株式会社シマンテック 代表取締役社長で、シマンテックコーポレーションのバイスプレジデントである河村浩明は、次のように述べています。
「日立との取り組みにより、お客様に対して「Hyper-V」プラットフォーム上で先進的なデータ保護ソリューションをお客様に提供できるようになります。企業はクラウド機能の増設を試みており、拡張性が高く、コスト効果のある技術を求めています。日立とシマンテック社が提供する今回のソリューションにより、このニーズに応えられると確信しています。貴重なストレージ容量を最適化するデータ重複排除のような技術は高い価値があり、日立と共同でお客様が求める真のソリューションを提供できるように進めていけることを喜ばしく思います。」

マイクロソフト株式会社 エンタープライズパートナー営業統括本部 ストラテジックアライアンス本部 業務執行役員 本部長 杉山 昇 様より下記のコメントをいただいております。
「このたびのシマンテック様、日立製作所様の発表を歓迎いたします。バックアップとストレージの専門家が行った評価、検証を通して得られたナレッジは、「Hyper-V」を基盤としたサーバー仮想化環境の迅速な導入と日々の効率的な保護を実現できるものと期待しております。また、日立製作所様があわせて提供されるバックアップシステム設計構築サービスは、そのナレッジを活かした最初の事例であり、お客様は専門家が設計または構築した「Hyper-V」環境を安心して利用することが可能になるものと確信しております。今後もマイクロソフトではパートナー企業とのエコシステムを通して、企業のお客様が求めるさまざまなクラウド(IT基盤)の実現に貢献してまいります。」

「AMS2000シリーズ」について

顧客業務に重点を置き、顧客自身が複雑なシステム構成やその運用を意識しなくてもストレージ資産の最適な活用を実現するために、2008年10月に「AMS2000シリーズ」をグローバル市場で、販売を開始しました。「AMS2000シリーズ」は、複雑なシステム設計や煩雑な運用管理を大幅に低減するダイナミックロードバランスコントローラをミッドレンジクラスとしては世界で初めて搭載するなど、システム管理者の使い易さを大幅に向上させたミッドレンジディスクアレイです。
詳細は、下記リンクをご覧下さい。

• 日立ストレージソリューション ホームページ

シマンテックのデータ保護ソフトウェア「Symantec NetBackup™」について

「Symantec NetBackup Platform」はアプリケーションからプラットフォーム、ならびに仮想化環境まで、高度なデータ保護テクノロジーを自動化しその運用を標準化することで、より容易に企業システムのデータを保護します。さらに、重複排除機能やレプリケーション、特許出願中の仮想マシン保護などを統合することで、ストレージの利用効率、インフラへの負荷、リカバリ所要時間も改善できます。単一のコンソールで複数のサイトを監視、分析、レポートできるので、顧客は運用やリスク管理を標準化できます。詳細は、下記リンクをご覧下さい。
なお、日立からは「JP1/VERITAS NetBackup」として提供しています。

• 「Symantec NetBackup™」 ホームページ

「日立uVALUEコンベンション2010」での紹介について

日立は、2010年7月22日〜23日に東京国際フォーラムで開催する「日立uVALUEコンベンション2010」において、今回発表した検証内容、ならびに提供サービスをセミナーで紹介します。

• 「日立uVALUEコンベンション2010」のオフィシャルサイト

他社商標注記

• Symantec、NetBackupは、Symantec Corporation または関連会社の米国およびその他の国における商標または登録商標およびサービスマークです。
• その他、記載の会社名、製品名はそれぞれの会社の商標または登録商標です。

関連情報

• 日立クラウドソリューションHarmonious Cloudについて ホームページ

お問い合わせ先

株式会社シマンテック

コーポレートカスタマーサービスセンター(法人向け)

受付時間	月〜金 10:00〜12:00、13:00〜17:00 (祝日／年末年始を除く)
電話	03-3476-1426
FAX	03-3476-1159

株式会社日立製作所 情報・通信システム社 RAIDシステム事業部

事業企画本部 製品企画部 【担当 : 真田、手塚】
〒250-0872 神奈川県小田原市中里322-2
電話 : 0465-49-1111(大代表) 内線 5760、5763

以上