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2010年3月11日

「スマートシティ(次世代都市)」の実現に向けた事業統括組織を新設

スマートグリッドを基盤とする次世代技術を駆使して新興国などの社会インフラ構築に対応

  株式会社日立製作所(執行役会長兼執行役社長 : 川村隆/以下、日立)は、スマートグリッドを基盤とする次世代技術を駆使した、CO2排出量が少なく、高効率で、より環境負荷の低い社会インフラが構築された次世代都市(スマートシティ)の実現に向けた事業を強力に推進、拡大していくため、2010年4月1日付で、社長直轄の組織として「スマートシティ事業統括本部」を設立します。

  近年、世界各国において、地球温暖化を抑制しながら、持続可能な生活環境を作りだすための社会インフラが整備されたスマートシティへの取り組みが進められています。スマートシティとは、制御技術と情報技術を活用したスマートグリッド技術を基盤として、再生可能エネルギーを用いた分散型発電システムや電気自動車の充電システムが整備された交通インフラと省エネルギーで、高効率な空調装置などを用いたビル、住宅などの都市システムなどが結合した、高度で自律化された次世代都市です。特に新興国では、電力、鉄道、水道、空港、港湾といった社会インフラの構築が同時平行して進められることが予想され、市場規模は全体で100兆円以上*1と推定されています。

  日立は、発電、送電、変電、配電をはじめとする電力・エネルギー機器、電力系統安定化システムや送配電系統監視制御システム、メーターデーター収集などのフロント・システム、設備管理、料金システムなどのバックオフィスシステム、さらには鉄道システム、電気自動車、ESCO、各種認証技術など、スマートシティを実現するための電力、電機、情報・通信、都市開発、自動車などの分野における豊富な実績、技術、ノウハウを有している世界で唯一の企業です。
  2009年4月1日には、社長直轄の組織として情報・電力・電機融合事業推進本部を立ち上げ、スマートグリッド関連事業の創出に向けた研究開発を推進するとともに、新エネルギー推進本部を立ち上げ、風力発電機やコンバーター(電力変圧器)、大容量パワーコンディショナー、蓄電池などの新エネルギーに関連する技術やAMI*2関連システムの開発を進めています。

  日立では、本事業を、社会イノベーション事業拡大における成長エンジンと位置づけ、強力に事業を推進していくため、全社横断の事業統括組織である「スマートシティ事業統括本部」を設立します。新組織は、これまで日立グループの各カンパニーで推進してきたスマートグリッド事業に関連する組織を集約するとともに、現在、各カンパニーやグループ会社に跨っている研究開発を統括し、グローバルな動向にスピーディに対応します。また、情報・電力・電機融合事業推進本部で開発した先進技術の早期の事業化や技術・規格の国際標準化対応、ワールドワイドの社会インフラ構築に関するプロジェクト参入のための情報分析、事業企画、プレ営業活動などを行い、国内外の事業パートナーとも連携しながら、世界各国における国家プロジェクトレベルの案件への参画をめざします。

*1
当社調べ
*2
AMI(Advanced Metering infrastructure) : 先進的自動検針インフラ

以上

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