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Hitachi

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2010年1月28日

半導体設計のビジネス・プロセス・リエンジニアリングを実現する
「設計バリューチェーン改革サービス」を体系化し、提供開始

日立グループにおける設計改革実績・ノウハウとコンサルティング力を活用

  日立製作所(執行役会長兼執行役社長 : 川村 隆/以下、日立)は、このたび、日立グループ全体のモノづくり強化の一環として整備してきたLSI*1やプリント基板などの半導体設計における「共通設計基盤」の実績と蓄積されたノウハウをもとに、半導体設計のビジネス・プロセス・リエンジニアリング(以下、BPR)を実現する「設計バリューチェーン改革サービス」を体系化し、本日から提供を開始します。
  本サービスでは、半導体応用製品開発の戦略策定から、設計体制改革、設計業務改革、設計基盤構築と運用、設計技術支援、設計技術教育、設計開発受託まで、ワンストップで提供するとともに、日立グループ関連会社と協力、連携し、各社が持つ特徴的技術やノウハウ、関連サービスを幅広く総合的に提供します。
  これにより、今後の商品力強化に向けて、LSI活用を強化しようと考える企業にとって、本サービスは高い投資効率で改革、強化、改善を可能とします。日立は、本サービスにおいて日立グループとして2010年度に10億円以上の関連受注をめざします。

*1
LSI(Large Scale Integration) : 集積度が高い半導体集積回路(IC)。

  近年、日本の製造業は厳しい競争環境のもとにおかれています。特に半導体応用製品においては、新興国の台頭や製品のコモディティ化によって、性能競争、コスト競争が激化するとともに、迅速な市場投入が求められています。このような環境のもと、各企業では競争力のコアとなる部品の一つであり、これまでも実績をあげてきた半導体の設計開発力をさらに強化し、活用していく必要があります。この半導体の設計開発力を強化し活用するためには、経営・事業の視点から課題を明確化し、設計レベルにおける改革を行うBPRが不可欠になります。

  日立は、2005年度から、自社および自社グループ内の半導体設計環境を統合し、設計業務手順や設計環境の標準化、最適化、高効率化を継続的に推進し、BPRを実現してきました。また、各社が共通して活用する設計基盤を構築・整備し、技術とノウハウの蓄積を図ってきました。その結果、論理検証の質と量を高め、実機デバッグにおける不具合発生を4分の1に低減するなどの成果をあげ、設計開発工数の50%削減や設計所要期間の40%短縮などを達成しました。

  本サービスは、この実績と成果を体系化し、広く社外の企業に提供していくものです。

本サービスの構成と特徴

  本サービスは、設計改革サービス群、設計支援サービス群の2種類のサービス群で構成されます。

  • 1. 設計改革サービス群
      設計改革サービス群は、株式会社 日立コンサルティング(代表取締役 取締役社長 : ポール与那嶺)と協力して提供し、企業の半導体設計体制や設計業務を、競争力向上の観点から強化、改善するための支援サービス群です。また、設計改革サービス群は、設計アセスメントと設計改革コンサルティングから構成されます。
      設計アセスメントでは、企業における現状の設計体制、設計業務をあるべき姿と比較、分析し、商品や製品の競争力強化に結びつく設計改革のゴールと改革方針の策定を行います。
      設計改革コンサルティングでは、具体化した方針に基づき、設計業務手順や設計開発体制の構築、改善を支援し、競争力強化のための最適化と効率の向上を図ります。
      本サービスにより、従来、個別の技術的対応にとどまっていた設計改革を、競争力強化という総合的見地から再検討し、組み合わせの最適化と効果の最大化を図ることが可能となります。

  • 2. 設計支援サービス群
      設計支援サービス群は、日立の実績ある半導体共通設計基盤の提供と、その活用、運用に必要な技術サービス、さらに日立の保有する技術・ノウハウを活用し、技術コンサルティング、スキルアップ支援、環境導入支援、受託サービス、設計資産提供に区分したきめ細かな技術支援サービスを提供します。
      本サービスの活用により、半導体設計環境構築に要する多額の初期投資を最小化し、段階的な設計体制の構築や、設備のオフバランス化を図ることが可能となります。なお、本サービスは、日立グループ関連会社と協力・連携して提供します。

  今後も、日立は、日立グループ内に加え、広く国内の製造業に最先端の半導体設計開発基盤と、その活用・運用ノウハウを提供し、最適化と高効率化を実現することで日本全体のモノづくり力向上を支援していきます。

主要サービスの価格と提供時期

分類 サービス 価格 提供時期
設計
改革
サー
ビス
  • 設計アセスメント
    経営・事業の視点から、設計の仕組み全体に関し、あるべき
    姿と現状との差異を分析し、改革方針を明確にする。
個別見積 2010年
1月28日
  • 設計改革コンサルティング
    改革実現に向けて、LSI構成・設計業務手順・組織構造の三
    要素の観点から改革の実行プランを作成。
設計
支援
サー
ビス
技術
コンサル
ティング
  • 技術アドバイザリー
    要望に合わせ、日立の持つ技術ノウハウ
    を活用したアドバイスを行う。
  • 検証力向上支援
    検証体系の中で強化すべき点を、日立の
    検証ノウハウに基づき分析し、対策を提案。
スキルアップ
支援
  • 設計技術教育
    設計・検証環境をユーザー企業の設計業
    務の中で使いこなせるようノウハウ教育や
    OJTを含む指導。
環境導入
支援
  • 論理設計環境導入支援
    機能レベルからゲートレベルまでのフロン
    トエンド(論理)設計を効率的に行うための
    設計環境の構築および活用ノウハウを提供。
  • エミュレータ*2活用検証
    複雑で大規模な回路や装置をつなぎ、総合
    的な論理検証を超高速で実施する環境お
    よび活用ノウハウを提供。
  • テスト設計環境導入支援
    幅広い故障モデルの検出技術とLSI内部へ
    の組込みテストパターン生成技術を駆使す
    ることで、高精度のLSI故障診断が行えるテ
    スト設計の環境および活用ノウハウを提供。
  • プリント基板設計環境導入支援
    電気特性検証などの高速な信号解析を行
    う環境および活用ノウハウの提供。
受託
サービス
  • LSI設計受託
    LSI設計・検証業務を受託。
設計資産
提供
  • 設計部品/製品販売
    日立が保有する設計部品をライセンス供
    与。日立のLSI製品や関連装置を提供。
*2
エミュレータ : 専用CPUを使って検証対象論理(DUT : Design Under Test)を入力し、高速に大規模な論理検証(Logic Verification)を行うハードウェア。

関連情報

お問い合わせ先

株式会社日立製作所 情報・通信システム社 マイクロデバイス事業部 営業本部 [担当 : 伊藤]
〒100-0004 東京都千代田区大手町二丁目2番1号
TEL : 03-4232-5200 (ダイヤルイン)

以上

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