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2009年10月30日
同時にビジネスPaaSソリューションも強化
株式会社日立製作所(執行役会長兼執行役社長:川村 隆/以下、日立)は、高信頼、高セキュリティなクラウドコンピューティング環境を実現するソリューションである「Harmonious Cloud(ハーモニアスクラウド)」において、複数の仮想化技術に対応し、ユーザー企業内にクラウド環境を構築するプライベートクラウドソリューションをメニュー化し、本日から提供を開始します。また、同時に、ビジネスPaaS*1ソリューションを強化します。
IT資産の有効活用、柔軟なシステム運用などクラウドコンピューティングの利点が広く認知されるようになった一方、「顧客の個人情報、営業機密、先端の技術情報など重要なデータを社外に置けない」といった声もあります。このため、企業内にクラウド環境を構築するプライベートクラウドの関心が高まっています。
このような中、日立は「プライベートクラウドソリューション」をメニュー化し、企業内にクラウド環境を構築することや、柔軟なIT利用が可能な運用・管理を支援します。
特に、クラウド環境の構築で重要となるサーバ仮想化技術については、統合サービスプラットフォーム「BladeSymphony」のサーバ仮想化機構Virtage(バタージュ)に加え、VMware®、Hyper-V™もサポートし、マルチプラットフォームでユーザーの要件に応じたプライベートクラウド環境の構築を可能としています。さらに、既に提供している「ビジネスPaaSソリューション」で培った高信頼、高セキュリティな仮想化システム構築のノウハウを活かし、「Harmonious Cloud」の特長である、高い信頼性と堅牢なセキュリティをプライベートクラウドにおいても実現します。
プライベートクラウドは、ユーザー企業内に機器を設置して運用することから、社外に置きたくないデータを扱うシステムなどをクラウド環境で利用するニーズに応えます。
プライベートクラウドの構築は、情報漏えい防止をはじめとしたセキュリティにおいて、高い優位性を持つとともに、分散していたサーバの集約により、サーバの設置スペース、保守、消費電力などのコスト削減が期待できます。また、新たなサーバやストレージなどが必要となった際に、システム管理者がクラウドシステム内のITリソースを割り当てることで、エンドユーザーが意識することなく即座に対応できるため、ITの柔軟性を向上させ、企業はビジネスの変化に対する迅速な対応が図れます。
さらに、運用、管理を一元化できることで、OSやウィルス対策ソフトの確実な更新などによるセキュリティやコンプライアンスの向上をもたらします。
ビジネスPaaSソリューションにおいては、「可用性強化サービス」で今回新たに、ホットスタンバイ*2を可能としたクラスタ構成や、複数Webサーバの間で負荷分散を可能とし冗長性を高めるロードバランシング構成をサポートするなど、信頼性を高めるサービスを強化します。
これらにより、クラウド環境においても、従来システムと同等の可用性を提供します。
同時に、「プラットフォームリソース提供サービス」に、ユーザーのアプリケーション運用を代行するオプションを新設しました。これにより、プラットフォームだけでなくITシステム全体についての運用・管理の効率化を図ることができます。「ソフトウェアスタック提供サービス」においては、Webを利用したシステムを構築するために必要なミドルウェアと、ユーザーのITシステム環境の構築サービス、プログラム更新の適用や問い合わせへの対応サービスなどの提供を開始します。これにより、ユーザーは必要なミドルウェア環境を短期間で入手し、ビジネスの早期立上げと安定したシステム運用を行うことができます。
これらのサービス強化により、ユーザーは高い信頼性が求められる企業の基幹システムをクラウド環境上で、安心して動作させることが可能となります。
本ソリューションでは、それぞれ特徴を持つ複数の仮想化技術に対応しているため、ユーザーの要件に適した仮想化技術を選択しプライベートクラウドの構築が可能です。例えば、高い信頼性や性能が要求される場合には、仮想化によるオーバヘッドを低減するハードウェアアシスト機構や、仮想化されたサーバ上で動作するOSからハードウェアにダイレクトにアクセスするハードウェア透過性*3を備えたVirtageを利用します。また、古いバージョンのOSなど既存システムの継続利用の場合にはVMware®やHyper-V™を利用するといったように、適材適所で仮想化技術を選択することが可能です。
本ソリューションでは、1つの物理サーバに複数の仮想サーバを搭載可能なサーバ仮想化技術と、万一の災害に備えデータを自動で遠隔地サイトにバックアップできる日立ストレージソリューションを組み合わせて、クラウド環境のディザスタリカバリを可能にしています。ストレージとの連携はサーバ仮想化技術ごとに差があることから、日立は、Virtage、VMware®、Hyper-V™それぞれの仮想化環境について検証を実施しました。
これにより、例えば、クラウド環境上のシステムが、地震などの災害を受けた際には、フェイルオーバ*4して、遠隔地サイトに切り替えて業務を継続することができます。
Virtageを使用することにより、ユーザーが必要に応じて物理CPU、物理メモリなどを独占的に利用することが可能です。これにより、クラウド環境でありながら、他ユーザーのシステムリソースの利用率に影響を受けることなく、バッチ処理の終了予定時間などを確実に見積もることが可能となります。
日立は、今後も、「Harmonious Cloud」の強化を進め社会インフラシステムにおいても十分に対応できる高信頼なクラウドコンピューティング環境の実現をめざします。
今回、提供を開始する「プライベートクラウドソリューション」の具体的なメニューおよび、強化した「ビジネスPaaSソリューション」のメニューについて、価格と提供時期は次のとおりです。
サービス名 | 概要 | 価格 | 提供開始 時期 |
---|---|---|---|
プライベートクラウド コンサルティング サービス |
プライベートクラウドを導入する際の プラットフォーム要件の定義、 計画立案を支援 |
個別 見積 |
2009年 10月30日 |
プライベートクラウド 設計・構築 サービス |
プライベートクラウドの基本設計、 詳細設計、構築、テスト、移行を支援 |
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プライベートクラウド 運用・保守支援 サービス |
プライベートクラウドの プラットフォーム部分の 稼動管理、問題解決の支援、 および、予防保守情報の提出 |
サービス名 | 概要 | 価格 | 提供開始 時期 |
---|---|---|---|
可用性強化 サービス |
ホットスタンバイ、ロードバランシング による冗長構成を追加 |
個別 見積 |
2009年 10月30日 |
プラットフォーム リソース 提供サービス (オペレーション代行) |
ユーザー作成の手順書に基づき オペレーターによる運用作業を代行 |
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ソフトウェアスタック 提供サービス |
Webアプリケーションの実行や データベース構築に必要な ミドルウェア、およびインストールや 修正プログラム適用などのサポート |
2009年7月から日立が提供している、高い信頼性、堅牢なセキュリティ、環境への配慮を備えたクラウドソリューションです。「Harmonious Cloud」は、ネットワークを通じてITリソースをサービスとして提供する「ビジネスPaaSソリューション」、アプリケーションプログラムの機能をサービスとして提供する「ビジネスSaaSソリューション」、企業内にクラウド環境を構築し運用する「プライベートクラウドソリューション」の3つから構成されます。http://www.hitachi.co.jp/cloud/
株式会社日立製作所 情報・通信システム社
プラットフォームソリューション事業部 事業戦略部 [担当:野田]
〒140-0013 東京都品川区南大井六丁目26番3号 大森ベルポートD館
以上