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2009年10月5日
株式会社日立製作所(執行役会長兼執行役社長:川村 隆/以下、日立)が開発・試作した、「ジェスチャーユーザインタフェース」は、このたび、財団法人日本産業デザイン振興会が主催するグッドデザイン賞*の「2009年度 グッドデザイン・フロンティアデザイン賞」を受賞しました。
「ジェスチャーユーザインタフェース」は、離れた場所からでも、リモコンを使わずに、手の動きだけでテレビなどのディスプレイを操作できる技術です。ディスプレイに向かって手を振ったり、円を描くように手首を回したりする簡単な操作で、電源のON/OFFや番組の選局、ボリュームの調整などを行うことができます。ディスプレイに取り付けたセンサーで手の動きを認識する技術を搭載し、実現しました。
このインタフェースは、「テレビのリモコンがどこにあるかわからなくなることが多い」「リモコンの操作ボタンが多すぎて使いづらい」といった、リモコンに対するユーザーの声に着想を得て開発を始めました。日立のデザイン本部のデザイナーと、デジタル機器に関連する研究開発を手がけるコンシューマエレクトロニクス研究所の研究者が、密に連携し、それぞれの専門知識を反映し合いながらつくりあげたインタフェースです。
今回、リモコンを使わずに情報機器を操作できる仕組みとしてジェスチャーに着目したこと、また、手を振るなど、子どもから高齢者まで誰にでも簡単に使いこなせるジェスチャーを選定し、一般のユーザーが快適に操作できる点が評価のポイントとなりました。さらに、表示画面のデザインやジェスチャーに合わせた音の出し方・アイコンの動きなど、ジェスチャーによるディスプレイの反応がユーザーに直感的にわかる仕組みも、使いやすさを助ける鍵になっているとして高く評価されました。
「2009年度 グッドデザイン賞」には、2,952件の応募がありました。「ジェスチャーユーザインタフェース」が受賞した「グッドデザイン・フロンティアデザイン賞」は、2009年度に新設されたもので、近未来の生活を示唆する「まだ実現されていないものごと」を対象とした応募作品のなかから、日立を含め、特に優れた6件に与えられました。本年度の「グッドデザイン賞」授賞式は、11月6日に開催される予定です。
技術者とデザイナーが密にコラボレートすることにより、実機での確認作業を繰り返しながら、使いやすい操作方法や画面表示を吟味し、それを実現する技術の調整を繰り返した。その結果、音量の調整や番組の選局は手で円を描くジェスチャーで連続的に行うなど、誰にでも簡単で直感的に、かつスムーズに連続操作できるインタフェースを完成した。さらに、操作に対する画面表示や音などによるユーザーへのフィードバックも工夫し、リモコンに対する不満を解消するだけでなく、ディスプレイを自在に操る心地良さや楽しさを提供することができた。
株式会社日立製作所 | デザイン本部/星野剛史、徳永竜也、黒澤雄一、塚田有人 |
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コンシューマエレクトロニクス研究所/ 桑本英樹、尾崎友哉、松原孝志 |
リモコンを使わずにテレビを操作しようと考える例はあるが、その実現の方法として誰もが直観的にわかる「ジェスチャー」を採用しお年寄りから子供まで迷わず使用できることを目指したところがユニークだ。リモコンを探す煩わしさから解放されることはもちろん、生活の中心にあるテレビを利用して、エアコンや照明などの機器の操作にも拡張できるところに、生活の視点を持った提案であることがわかる。またリモコン本体に使用される電池なども削減できる。高機能化する情報機器をだれもが簡単に使いこなせるインタフェースの一つの方向性を模索する開発の姿勢を評価した。
2009年10月6日(火)より、デジタルサイネージに応用したジェスチャーユーザインタフェースの展示と、開発者によるデモンストレーションを行います。
(日立ブース:幕張メッセ ホーム&パーソナルゾーン、ホール3 小間番号3A68)
2009年4月から一年間、展示を行っており、自由に操作を体験いただけます。
株式会社日立製作所 デザイン本部 経営戦略室 [担当:和田]
〒107-6323 東京都港区赤坂五丁目3番1号 赤坂Bizタワー
TEL : 03-6230-4692 (直通)
以上