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2009年7月2日
パンデミック対応のBCP策定コンサルティングとテレワーク構築を支援するサービスを拡充
株式会社日立製作所(執行役会長兼執行役社長:川村隆/以下、日立)は、このたび、「日立BCM*1ソリューション」に、新型インフルエンザなどのパンデミックに対応したBCP*2策定コンサルティングとテレワーク構築を支援するサービス等を追加・拡充しました。これに合わせて全体のソリューション体系を組み直し、「BCMコンサルティング」「地震対策」「パンデミック対策」「共通対策」として、新体系で7月3日から提供を開始します。
本年4月下旬から感染が拡大*3した新型インフルエンザは、5月16日には国内感染第2段階となりました。この間、国、地方自治体をはじめ多くの企業では新型インフルエンザ対策本部が設置され、マスク着用などの呼びかけや、出張の自粛などの感染防止策が実施されています。今後は、これまでの対策内容の見直しやスペインかぜなどの過去の例から予測されている感染の第2波への備えとして、BCP策定の認識が益々高まってくるものと予想されます。
日立は、2008年4月1日に執行役社長を最高責任者とする専門組織(新型インフルエンザ対策本部)を設置し、本組織より国内外の日立グループ各事業拠点に感染防止策を指示しています。同時に、本組織の発足以降、新型インフルエンザ対策の基本方針やBCPを策定しています。今回の「日立BCMソリューション」の拡充では、この社内実践で得た経験を基に「BCP策定支援サービス」にパンデミック対策を追加するとともに「BCPプロジェクト計画支援サービス」を新設しました。多くの企業では、2009年2月に内閣官房から公開された「事業者・職場における新型インフルエンザ対策ガイドライン*4」を参照し、マスク備蓄等の従業員の安全に向けた感染防止策と従業員の欠勤率拡大に備えたBCP策定への取り組みが本格化してきましたが、日立は、本サービスによりBCP策定を積極的に支援します。
今回の新型インフルエンザ発生では、出張の自粛や自宅待機などの移動制限措置が実施されました。事業継続の視点では、『出張せずとも遠隔地と会議したい』、『自宅待機者とメールで連絡をとりたい』といった実務者の要請に対応した対策が求められます。こうした中でテレワーク*5がパンデミック対策としても注目されています。日立はこれまでもテレワーク環境構築のために「セキュアクライアントソリューション」「インターネット経由内線電話」「TV会議システム」を提供してきましたが、これらを新たに「日立BCMソリューション」に追加し、地震対策と同様にパンデミック対策においても、BCPの策定から、その対策までをトータルに提供するソリューション体系に拡充しました。
「BCP策定支援サービス」にパンデミック対策を追加しました。現在はマスクの着用などの受動的な対応が多く見受けられますが、今後は、『状況が変化した時に、次の実施事項が用意されているか』、『欠勤が出た場合、引継ぎはスムーズに行えるか』等、事業継続性を踏まえた能動的な対応が求められます。この能動的な施策を計画するBCPの策定を支援します。
また、BCP策定にあたって多くの場合、部門の代表者によるプロジェクト体制が組まれますが、その事務局役にはメンバーの選定/役割分担、目標設定、推進方法といった最初の計画立案が求められます。しかし、様々な顧客の声を聞くと、プロジェクトの立上げが一つの難関であることが多いことから、プロジェクト立上げを円滑にし、その後の活動推進を支援する「BCPプロジェクト計画支援サービス」を新たに追加しました。
以上により、従来のサービスに加え、新たに下記メニュー(太字)を追加しました。
サービス名称 | 概要 | 期間(目安) |
---|---|---|
BC アセスメント サービス (提供済み) |
組織の事業継続に関する取り組みを診断し、 組織に内在するリスクへの気づきを与えます。 |
1ヶ月 |
BCP プロジェクト 計画支援 サービス (新規提供) |
BCPプロジェクトの計画立案を支援し、 策定の各プロセスでのプロジェクト会議で 出すべき結論などを導きます。 |
1〜2ヶ月 |
BCP 策定支援 サービス (新規追加: パンデミック対策) |
従来の地震対策に加え、パンデミック 対策でのBCPを策定するとともに、 組織内にBCM体制を構築します。 |
4〜6ヶ月 |
BCP 評価・改善 支援サービス (提供済み) |
策定済みのBCPについて 標準ガイドラインなどを基に評価し、 改善策を提言します。 |
2〜3ヶ月 |
これまで新たなワークスタイル実現のために日立が提供してきたテレワーク関連製品・サービスは、パンデミック対策にも有効です。まず基本的な在宅勤務環境としてセキュリティを確保した「セキュアクライアントソリューション」、オフィスと同じコミュニケーション環境を提供する「インターネット経由内線電話」、さらには迅速な意思決定を可能にする臨場感のあるコミュニケーション環境として自宅のPCや既存の電話からも参加できる「TV会議システム」を提供します。
一方、従来から医療/医薬の研究機関の設備にはバイオセーフティレベルに基づく施設管理が行われてきました。こうした設備で採用されている室内気圧制御による気流管理やHEPA*6フィルタを用いた感染源の流入・流出防止技術を活用し、感染者を一時的に保護する医務室や健常者が執務する危機管理室の環境を提供するサービスとして「バイオセーフティ空調システム」を追加しました。
被害が数週間以上に渡って拡大・縮小するパンデミック時には、要員や家族の状況を日々収集する手段が必要になりますが、携帯電話で簡単なアンケートに答えることでこれらを把握する「緊急招集・安否確認システム」*7にパンデミック対応機能を追加しました。地震などの他の災害発生時にも共通して活用できます。
また、従来、地震等の被害から企業情報を守るバックアップは、主に企業情報センタに設置されたサーバ等に格納されているデータが対象でした。今回、「日立BCMソリューション」に追加した「安心バックアップサービス*8」ではオフィスの各社員のPCに格納されたデータをSaaS型でバックアップするサービスを提供します。
サービス名*9 | 価格 | 提供開始 |
---|---|---|
BCMコンサルティング 地震対策 パンデミック対策 共通対策 |
個別見積 | 7月3日 |
2009年7月22日〜23日に東京国際フォーラムで開催する「日立uVALUEコンベンション2009」において、「日立BCMソリューション」を出展します。
株式会社日立製作所 情報・通信グループ
経営戦略室 新事業インキュベーション本部 [担当:岡、中田]
〒140-8572 東京都品川区南大井6丁目27番18号 日立大森第二別館
TEL : 03-5471-2662 (ダイヤルイン)
以上