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2009年7月1日
日立オートモティブシステムズ株式会社
取締役社長
本日、7月1日をもって、我々は日立製作所から分社独立し、日立オートモティブシステムズ株式会社として、新たなスタートを切りました。これから従業員の皆さんとともに、この会社を大きく成長、発展させていきたいと考えております。自動車市場は、昨年大きな転機を迎え、北米の金融不安を発端に、予想をはるかに上回る規模で販売が落ち込みました。これは一時的なものではなく、当面は2007年のレベルまでの回復は見込めない状況が続きます。加えて、長期的な円高傾向の懸念もあり、我々にとって今までにない、大変厳しい経営環境だと言えます。
そうした中で、新会社として真の一体運営を行い、事業体質を筋肉質に変え、日立の技術力を十分に活かした製品を早期に市場に投入していくため、先ずは基本方針をお伝えします。
自主独立した事業体として、収益責任体制の一層の明確化を図り、激しく変化する市場にあっても他社に打ち勝つ、更なる収益重視経営への転換を図ります。
競争の激しい自動車部品業界で勝ち残っていくためには、専業他社と同じ競争条件で戦える経営基盤を構築することが重要です。市場の変化のスピードに対応し、意思決定を更に迅速化するなど、経営の効率化を図ります。
現在取り組んでいる事業構造改革を確実に実行し、我々が長年培ってきた自動車関連技術と、日立のエレクトロニクス技術の融合により、他社には真似できない製品・サービスを提供することで、グローバルに戦える専業メーカーをめざします。
続いて、これらの基本方針に基づいた具体的な取り組みを申し上げます。
会社の収入の源泉は、営業活動です。市場のニーズを取り込み、提案型営業を実行することにより、更なる受注拡大をお願いします。
日立グループとしての強みを活かし、電子・電動化をキーテクノロジーとした製品ポートフォリオを構築し、ハイブリッド自動車用製品、高燃費効率エンジン機構製品、電子制御技術製品などに、重点的な研究開発投資を実施していきます。
新会社において、必要な情報を「見える化」し、関係部署の責任を明確にした上で、各部門が協力して利益を出せる受注を獲得していくことが重要です。
キャッシュフロー経営の面で「モノづくり力の強化」は、独立会社を運営していく上で、大変重要な項目であり、更なる強化を図っていきます。
ここ数年、我々は事業拡大の方針の下、多額の設備投資を実施してきました。しかし市場が縮小した今、今後は投資効果を徹底的に検証し、投資規模を見直していく必要があります。
現在、各事業部が主体となって取り組んでいる、「拠点再編」、「組織最適化」、「投資適正化」、「研究開発の重点化」、「製品ポートフォリオの見直し」の完遂をお願いします。
グローバルな供給体制の整備において、我々は為替変動に強い経営体質の構築、生産拠点の見直し、地域別運営体制の再構築など、競争力のある事業運営基盤を確立していくことが重要です。
さて、私はこの3カ月の間、国内事業所や北米の現地法人をまわってきました。それぞれの拠点で多くの方々とお話をさせていただきました。その中で大変印象深かったのは、皆さんが自動車部品事業や担当の仕事に、強い「愛着」と「情熱」を持っているということであり、私は新会社の将来に手ごたえを感じました。たとえ優れた経営方針や事業戦略を策定しても、一人ひとりのやる気と一体感がなければ、決して実現することはできません。
ぜひ、全員が一丸となって、元気で明るく、やりがいのある、すばらしい会社を作っていきましょう。
会社名 | 日立オートモティブシステムズ株式会社 |
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代表者 | |
資本金 | 150億円 (株式会社日立製作所100%出資) |
本社 | 東京都千代田区大手町二丁目2番1号 新大手町ビル |
事業内容 | 自動車部分品および輸送用ならびに 産業用機械器具・システムの開発、製造、およびサービス |
以上