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2009年6月30日
CPUやメモリなどのプラットフォームリソースを占有できる
高信頼なビジネスPaaSソリューションを提供
株式会社日立製作所(執行役会長兼執行役社長:川村 隆/以下、日立)は、高信頼、高セキュリティなクラウドコンピューティング環境を実現するソリューションを新たに「Harmonious Cloud(ハーモニアスクラウド)」として体系化し、7月31日から順次提供を開始します。
「Harmonious Cloud」は、ビジネスPaaS*1ソリューション、ビジネスSaaS*2ソリューション、プライベートクラウドソリューションの3つで構成され、クラウドコンピューティングの導入コンサルテーションから設計、構築、運用までトータルに提供します。
特に、ビジネスPaaSソリューションでは、クラウドコンピューティング環境でありながらCPU、メモリなどのプラットフォームリソースをユーザーが占有して利用できる日立独自の「リソースキャパシティ保証サービス」を提供します。これにより、ミッションクリティカルなシステムを所有するユーザーのクラウド化ニーズにも応えられ、より高信頼、高セキュリティなクラウドコンピューティングを実現します。
今後、日立は、「Harmonious Cloud」について、社会インフラシステムにおいても十分に対応できる高信頼なクラウドコンピューティング環境の実現をめざし、ネットワークを含めたプラットフォームや、空調、電源設備、制御システムなど、幅広い分野での研究開発を日立グループの総力を結集して継続していきます。
近年、ITシステムは「所有」から「利用」へと使用形態が広がりつつあり、インターネット上のプラットフォームリソースを利用するクラウドコンピューティングが注目されてきています。また、官公庁が保有するITシステムにクラウドコンピューティング技術を適用し、全体最適化を図るための各種施策の検討も始まっています。一方、企業では膨大な業務システムに対し、高い信頼性やセキュリティを維持したままクラウドコンピューティング環境で利用したいというニーズも出てきています。
このため、クラウドコンピューティング環境においても、企業が所有するITシステムと同様の信頼性やセキュリティを確保し、サービス提供することが求められるようになってきています。
このような背景のもと、日立は「Harmonious Cloud」を体系化し、プラットフォームリソースとして最新技術を取り入れた高信頼、高性能な日立製品を中心に採用するとともに、日立グループの総力を結集した環境配慮型データセンタを活用した多様なサービスを提供します。
特に、CPUやメモリなどのプラットフォームリソースを占有して利用できる日立独自の「リソースキャパシティ保証サービス」も、ビジネスPaaSソリューションのメニューとして提供することで、クラウドコンピューティング環境でありながら、バッチ処理*3の終了予定時刻を確実に見積もることなどが可能となります。
なお、本年6月16日付で、「Harmonious Cloud」を推進する中核組織としてクラウド事業推進センタを設置し、技術開発およびクラウドコンピューティング関連事業を推進していきます。
約400業種で約4万社の会員企業に提供してきた企業間ビジネスメディアサービス「TWX-21」において、企業間活動に関わる複数の企業の業務別、役割別、ユーザー別に応じたきめ細かなアプリケーションサービスとして「設計・製造管理・保守業務対応 図面/仕様書管理サービス」や「個別受注管理業務対応 見積・受注・納入・売上支援管理サービス」を既に提供しています。さらに、7月27日からは、「欧州REACH規則など化学物質管理業務対応 環境情報交換サービス」を開始します。
また、「TWX-21」のほかにも日立グループでは、各種業種、業態別に33種類のアプリケーションサービスを提供しており、今後も順次メニューを拡充していきます。
ユーザー企業の社内、企業グループ内で利用する高信頼なクラウドコンピューティング環境を構築するシステムインテグレーションサービスを提供します。あわせて、Harmonious Cloudセンタでのクラウド構築、運用のノウハウやツールを提供することで、ユーザー企業自身による企業内クラウド構築を支援します。
クラウドコンピューティング関連事業において、日立グループ全体で2011年度に1,000億円*5の売上をめざします。
サービス名 | 概要 | 価格 | 提供開始時期 |
---|---|---|---|
プラット フォームリソース 提供サービス |
・仮想化された プラットフォームリソースを 提供するサービス |
8万9,000円〜 (月額) |
2009年 7月31日 |
リソース キャパシティ 保証サービス |
・物理CPU、 物理メモリなどを 占有することで プラットフォームリソースの 処理性能を確実に 確保するサービス |
個別見積 | |
可用性強化サービス | ・システムディスク、 ディスクボリュームの バックアップ/リストア、 サーバのクラスタ化など プラットフォームリソースの 可用性を強化するサービス |
個別見積 | |
クラウド導入 コンサルテーション |
・既存環境のアセスメント、 クラウド導入の計画などに関する コンサルテーション |
個別見積 | |
クラウド 導入支援 サービス |
・導入時のネットワーク設計 (VPNなど)、 サービス選定を支援する サービス ・アプリケーションの検証、 既存サーバ環境の クラウド環境移行などの 支援サービス |
個別見積 | |
ソフトウェア スタック提供 サービス |
・電子モール、 給与計算など 業務アプリケーションの 開発に必要なミドルウェアを、 目的に応じて 組み合わせて提供する サービス |
個別見積 | 2009年 10月30日 |
PaaS構築・運用 支援サービス |
・PaaS構築・運用の ノウハウなどを 提供するサービス |
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SaaS事業者向け サービス |
・SaaS事業を行う上で 必要となる機能などを 提供するサービス |
サービス名 | 概要 | 価格*6 | 提供開始時期 |
---|---|---|---|
TWX-21 設計・製造管理・ 保守業務対応 図面/仕様書管理 サービス |
・設計情報や保守開発情報 といった任意の形式の ビジネスドキュメントを セキュアな空間で タイムリーに授受、 共有でき、ドキュメントの 交換履歴、 共有状況を可視化する サービス |
【バイヤー企業】 20万円〜 (月額) 【サプライヤー 企業】 1,000円〜 (月額) |
提供中 |
TWX-21 個別受注管理 業務対応 見積・受注・ 納入・売上支援 管理サービス |
・「受注生産型 製造業サプライヤー」 において案件毎の 業務状態遷移を 見える化し、 見積・受注・納入・ 売上業務を 支援するサービス |
【サプライヤー 企業】 6,500円〜 (月額) |
|
TWX-21 欧州REACH規則など 化学物質管理業務 対応環境 情報交換サービス |
・JAMP-GP*7と 連携した広範囲な 情報交換サービスや 環境情報DBサービス などにより、 バイヤー・ サプライヤー企業の 環境情報交換の 自動化・効率化を 支援するサービス |
【入手側】 10万円〜 (月額) 【提供側】 JAMP-GP連携 3,500円〜 (月額) |
2009年 7月27日 |
各種業種、 業態別SaaS |
・アプリケーション 機能をサービス として提供 |
- | 提供中 |
サービス名 | 概要 | 価格 | 提供開始時期 |
---|---|---|---|
プライベート クラウド ソリューション |
・お客様企業内でクラウドシステムを構築 | 個別見積 | 2009年 10月30日 |
なお、本発表に際し、各社から以下のコメントをいただいています。(会社名 50音順)
インテルは、日立製作所のクラウドコンピューティング事業強化を歓迎致します。インテル最新のサーバ用プロセッサー、インテル®Xeon® プロセッサー 5500番台搭載の「BladeSymphony」は、先進の仮想化環境を提供します。「Harmonious Cloud」で使われるサーバ仮想化機構Virtageは、仮想化をハードウェアでアシストするインテル® バーチャライゼーション・テクノロジーと日立製作所の仮想化技術を融合した革新的な機能です。両社の先進技術と日立製作所の事業強化による、高信頼かつ高セキュリティのクラウドコンピューティング環境の構築に期待しています。
SAPジャパン株式会社は、日立の「Harmonious Cloud」に歓迎の意向を表明します。
今後予測されるクラウドコンピューティングの普及に対し、ビジネス面、技術面での課題について両社が協力して検討、検証を行うことで、新たな顧客価値が提供できることを期待しています。
今後もSAPジャパンは日立とのパートナーシップを強化し、お客様の経営基盤構築と経営課題解決の
ためのご支援に努めて参ります。
シトリックス・システムズ・ジャパン株式会社は、株式会社日立製作所のクラウドコンピューティング事業強化を歓迎致します。従来のクライアント/サーバーシステムをクラウド環境において動作させるためには、クライアントソフトウェアをサーバにインストールし、画面イメージとキーボード/マウス信号だけを送受信するアプリケーションの仮想化が非常に有効です。このアプリケーション仮想化の分野において長い歴史と経験を有するCitrix XenApp™が、日立のクラウド技術と連携することで、画期的な企業向けコンピューティング環境を構築、提供できるものと期待しています。
このたびの株式会社日立製作所様の「Harmonious Cloud」によるクラウドコンピューティングサービス提供の開始、誠におめでとうございます。
マイクロソフトは、「ソフトウェア」とクラウド型の「サービス」の最適な組み合わせを提案するソフトウェア+サービス(S+S)戦略に基づき、電子メールやポータルなど企業向けソフトウェアの機能をインターネット経由で提供する「Microsoft Online Services」の展開や、クラウド向けプラットフォームであるAzure Services Platformの開発を進めております。
クラウド分野において、日立製作所様が培ってきた高信頼技術と弊社の最先端のテクノロジーを組み合わせることで、柔軟かつ堅牢なソリューションをお客様に提供していくことができるものと確信しております。
今後、Microsoft Online ServiceやAzure Services Platformと、「Harmonious Cloud」との連携も視野に入れながら、クラウドコンピューティングと企業の自社保有ITリソースを組み合わせた最適な IT 環境をお客様にお届けすべく、日立製作所様との協業活動を強化してまいります。
日立は、2009年7月22日〜23日に東京国際フォーラムで開催する「日立uVALUEコンベンション2009」において、今回発表した「Harmonious Cloud」をセミナーおよび展示でご紹介します。
株式会社日立製作所 情報・通信グループ
プラットフォームソリューション事業部 事業戦略部 [担当:音瀬、米山]
〒212-8567 神奈川県川崎市幸区鹿島田890 日立システムプラザ新川崎
以上