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2008年10月23日
地下2階から95階までを約1分で到達
株式会社日立製作所(執行役社長:古川 一夫/以下、日立)は、森ビル株式会社(代表取締役社長: 森 稔/以下、森ビル)が中華人民共和国(以下、中国)・上海に建設した、世界一高い展望施設を有する世界最高層*3(地上高492m)の複合ビル「上海環球金融中心(上海ワールドフィナンシャルセンター)」向けに、超高速エレベーター2台とオフィス向け超高速エレベーター4台計6台を納入しました。今回納入したエレベーターは、全て大容量ダブルデッキ(2階建て)エレベーターです。展望施設向けの世界最大級の超高速エレベーターは、地下2階から95階の展望階までの昇降行程439mを約1分で到達することができます。
中国の昇降機市場は、1990年代半ば以降需要が急拡大し、2000年以降は前年比20〜30%の伸びとなるなど、日本の約6倍に相当する世界最大の市場*4となっています。日立は、1981年から中国における昇降機事業を本格的に開始し、1995年には広東省広州市に昇降機の製造・販売・サービス会社である日立電梯(中国)有限公司を設立し、中国を最重要市場の一つとして位置づけて事業展開を積極的に進めています。日立は、これまで中国各地に約10万台の昇降機を納入し、高いシェアを獲得しています。
近年、日立は、日本や中国、中東などにおける超高層ビルの需要に対応して、超高速・大容量機種の開発・納入を行っており、2003年には森ビルの手がけた「六本木ヒルズ」に超高速ダブルデッキエレベーターを納入しています。超高速ダブルデッキエレベーターは、乗りかごを上下2段に連結することで、通常のエレベーターの昇降空間を保ちながら、2倍の人員を輸送することができるとともに、高速輸送も可能なことから、注目を集めています。
今回、「上海環球金融中心」に納入したエレベーターは、地下2階および地下1階から、95階の展望施設を結ぶ最高速度480m/分、積載質量3,600kg(1,800kg×2)、定員48人*5(24人×2)の世界最大級のダブルデッキエレベーター2台と、1階から28階、また2階から29階のオフィスフロアを結ぶ最高速度360m/分、積載質量4,000kg (2,000kg×2)、定員52人(26人×2)のダブルデッキエレベーター4台の合計6台です。また、展望階向けのダブルデッキエレベーター内の演出はメディアアートの第一人者である岩井俊雄氏が手掛け、特別な光と音の演出が施されることにより、地下2階および地下1階から95階まで約1分という超高速エレベーターの疾走感と浮遊感を視覚と聴覚で実感できる世界初のエレベーターとなっています。
なお、「上海環球金融中心」は、10月25日にグランドオープンする予定です。
日立は、今回の受注を機に、中国、中東など超高層物件の需要が見込まれる地域に、ダブルデッキエレベーターをはじめとする超高速・大容量エレベーターを積極的に展開し、事業拡大を図っていきます。
項目 | 仕様 | |
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用途 | 展望施設向けシャトルエレベーター | オフィス向けシャトルエレベーター |
最高速度 | 480m/分 | 360m/分 |
積載質量 | 3,600kg (1,800kg×2) | 4,000kg (2,000kg×2) |
定員 | 48人 (24人×2) | 52人 (26人×2) |
昇降行程 | 439m | 131m |
台数 | 2台 | 4台 |
所在地 | 上海市浦東新区世紀大道100号(上海市浦東新区陸家嘴金融貿易中心区Z4-1街区) |
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延床面積 | 約38万m2 |
建物規模 | 地上高492m |
階数 | 地上101階、地下3階 |
用途 | 事務所、ホテル、商業施設、カンファレンス施設、展望施設 |
以上