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2008年7月10日
化学物質を管理する情報基盤を構築し、欧州REACH規則対応の実証実験を開始
日立グループは、欧州の化学品規制法であるREACH規則*1に対応するために、行動指針や情報基盤を見直し、管理体制を強化するなど、本格的な取り組みを開始します。本取り組みでは、日立グループが扱う、素材から最終製品に至るまでの含有化学物質を管理するために、日立グループの横断的な委員会である「製品化学物質分科会」において、REACH規則に対応した業務手順の策定を行います。また、調達、生産、出荷などのサプライチェーン全体で、REACH規則に対応できる情報基盤を構築し、2008年11月から、順次、運用を開始していきます。
日立グループは持続可能な循環型社会への貢献をめざし、環境負荷を低減する製品・サービスの提供に取り組んでいます。製品含有化学物質の管理として、RoHS指令*2への対応は、2006年7月に完了していますが、素材から部品、最終製品に至るまでの広い範囲において、使用・含有する化学物質の登録や情報提供などが義務化されているREACH規則への対応は、今回新たに業務手順の策定を行い、これに関する社内規則の作成や情報基盤の構築を行っていきます。日立グループは、素材、重電、家電、情報通信システムなど幅広い事業を展開しており、それぞれの製品におけるサプライチェーンの各段階で、含有化学物質に関する情報伝達とREACH規則に対応する仕組み作りを行い、本仕組みを日立の全事業グループで共通化することで、REACH規則への対応を図り、グローバルな製品競争力強化をめざします。
日立グループでは、製品納入先やサプライヤと協働し、調達から販売、あるいは、部品調達先から製品納入先までのサプライチェーン全体にわたり、含有化学物質に関する情報伝達を行うための情報基盤を拡充します。まず、2008年11月に、これまでRoHS対応で使用していた社内の製品含有化学物質一元管理システムをREACH規則に対応させます。数千社にのぼる全てのサプライヤから含有化学物質などの情報収集を行う際に、情報伝達シートとして、含有化学物質の管理や情報開示などを行っている業界の横断組織であるアーティクルマネジメント推進協議会(以下、JAMP)*3が提供するJAMP AIS*4およびJAMP MSDSplus*5を使用します。続いて、部品調達先から製品納入先までのサプライチェーン全体にわたり、化学物質情報のやりとりを行う情報流通基盤を構築し、2009年1月から実証実験を行います。さらに、2009年に稼働が予定されている JAMPが構築する情報網に、2009年7月には接続する計画です。製品納入先がJAMPに賛同する場合は、JAMPが構築する情報網を通じた情報提供も行う予定です。
なお、2009年1月に開始する実証実験は、国内最大級の企業間商取引基盤である企業間ビジネスメディアサービス「TWX-21」を利用し、情報・通信グループRAIDシステム事業部とコンシューマ事業グループをモデル事業所として、その関連サプライヤ約200社を対象に行います。本実証実験を通じて、REACH規則に対応するための新業務プロセスの検証や調達先まで含めた環境情報サプライチェーン構築の検証、および、JAMPが推進する情報基盤と連携するための仕様検証を進めていきます。本取り組みで得られた成果やノウハウは、「TWX-21」のSaaS型ビジネスアプリケーションの新サービスとして製造業のお客様に提供する予定です。
日立グループは、これらの取り組みにより、地球環境保全に貢献していきます。
2008年7月17日〜18日に東京国際フォーラムで開催される「日立uVALUEコンベンション2008」に、「日立グループ欧州化学物質規制REACH対応実証実験」を出展します。
株式会社日立製作所 環境本部 環境政策センタ [担当:田島]
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以上