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Hitachi

このニュースリリース記載の情報(製品価格、製品仕様、サービスの内容、発売日、お問い合わせ先、URL等)は、発表日現在の情報です。予告なしに変更され、検索日と情報が異なる可能性もありますので、あらかじめご了承ください。なお、最新のお問い合わせ先は、お問い合わせ一覧をご覧下さい。

2008年5月20日

ストレージ運用管理を容易化してシステム管理者の負荷を低減する
ストレージ管理ソフトウェア「Hitachi Storage Command Suite」を製品化

-NAS製品、エンタープライズ向けディスクアレイサブシステムも機能強化-

  株式会社日立製作所(執行役社長:古川 一夫、以下、日立)は、このたび、ストレージ管理ソフトウェア製品の総称を「Hitachi Storage Command Suite」として体系化し、各ストレージ管理ソフトウェア製品名をワールドワイドで統一させ、ストレージ管理ソフトウェア各製品間の連携強化により、さまざまなストレージ運用管理を容易に実現するための機能強化を行いました。併せてハードウェア製品においても、NAS製品「Hitachi Essential NAS Platform」とエンタープライズ向けディスクアレイサブシステム「Hitachi Universal Storage Platform V」「Hitachi Universal Storage Platform VM」の機能強化を行いました。これらの製品は、グリーンIT化を促進する機能もサポートしています。ストレージ管理ソフトウェアの新製品、及び今回機能強化したストレージハードウェア製品は、5月21日から販売を開始します。

  ビジネスを取り巻く環境が変化して行く中、ITシステムではメールや画像といった非構造型データを中心としたデータ量の急速な増大にともない、ストレージシステム全体の管理が複雑になるとともに、その消費電力が増大しています。この状況に対して、ストレージシステム全体を統合管理して、ストレージの運用管理を容易化するとともに、消費電力を削減するニーズがますます高まってきています。
  日立ではこうしたストレージ統合管理へのニーズに応えるため、従来よりストレージ管理ソフトウェア「JP1/HiCommandシリーズ」を提供してきており、日立ディスクアレイサブシステムが備えるストレージ仮想化機能・レプリケーション機能などの最先端機能と連携して、ストレージ管理ソフトウェアの製品メニュー拡張と機能強化を行い、ストレージ統合、性能・容量最適化、ビジネス継続、階層ストレージといった高付加価値ストレージソリューションを提供してまいりました。この結果、エンタープライズ向けディスクアレイサブシステム「Hitachi Universal Storage Platform V」をはじめとする、先進のストレージ仮想化機能を備えた仮想化コントローラを、2008年3月末までに、全世界で合計9,100台以上出荷しています。

  今回、製品化した「Hitachi Storage Command Suite」では、各ストレージ管理ソフトウェア製品間の連携を強化し、ストレージ運用管理を容易化しました。ストレージ統合管理においては、各製品間に共通なボリュームラベル*1をストレージ管理者自身で定義可能となったことにより、顧客業務視点での統一したストレージ運用管理を実現します。性能・容量最適化管理においては、性能ボトルネック分析を容易化するとともにスケーラビリティ向上を実現しています。またビジネス継続管理において、構築・監視・対処に対する一貫した運用支援が可能になりました。
  日立ではまた、NAS製品「Hitachi Essential NAS Platform」において、NAS仮想化によりファイルサーバを統合する機能「Hitachi File Services Partitioner」を追加しました。本機能により、既存のファイルサーバの環境を維持したままの統合が可能となり、ファイルサーバ統合の工数が大幅に低減されます。さらにエンタープライズ向けディスクアレイサブシステム「Hitachi Universal Storage Platform V」「Hitachi Universal Storage Platform VM」においてボリューム容量の仮想化機能をリモートコピー環境に拡大させる等の機能強化を行いました。

*1
ボリュームラベル:ストレージ管理者が任意に定義できるストレージのデータボリューム名。例えば「A部門メールサーバ」「Bプロジェクト」といった顧客業務視点でのネーミングが可能。

  今回発表する新製品、機能強化は、顧客業務に重点をおき、顧客自身が複雑なシステム構成やその運用を意識しなくてもストレージ資産の最適な活用を実現するという統合ストレージソリューションコンセプト「Services Oriented Storage Solutions」に基づいています。

今回発表する新製品、機能強化の特徴

1. ストレージ管理ソフトウェア「Hitachi Storage Command Suite」

  各ストレージ管理ソフトウェア製品間の連携を強化し、さまざまなストレージ運用管理を容易に実現するための機能強化を行い、システム管理者のストレージ管理負荷を低減します。

(1) 顧客業務視点でのストレージ統合管理

  • 各ストレージ管理ソフトウェア製品間で共通に使用でき、業務名や部署名などと関連付けして設定できるボリュームラベルを、ストレージ管理者自身が定義することが可能となり、顧客業務視点でのストレージ統合管理を容易にしました。例えば「A部門メールサーバ」、「Bプロジェクト」といった部署名や業務名に関連したボリュームラベルを「Hitachi Device Manager Software」で管理者が付与し、「Hitachi Tuning Manager Software」でボリュームラベルをキーに性能トレンドを監視する、また「Hitachi Replication Manager Software」でボリュームラベルをキーにレプリケーションのコピーペア生成を行い、ペア障害時にはボリュームラベルから障害が発生した業務を特定する、といったボリュームラベルをキーとした各ストレージ管理ソフトウェア間での統合管理が可能となります。

(2) 性能・容量最適化管理における性能ボトルネック分析とスケーラビリティ向上

  • サーバ、ストレージ、ファイバチャネルスイッチといった各リソースの視点から、システム稼動時のデータアクセス性能・容量を管理する「Hitachi Tuning Manager Software」において、関連する複数のリソースの性能情報を、時系列のグラフで並べて表示できるようにし、これら複数のグラフを同じ管理画面上で比較分析することにより、業務システムで発生した性能問題の根本原因がどこにあるかという特定を容易にしました。例えば、サーバとストレージ双方の性能情報グラフを並べて表示できるため、性能ボトルネックがサーバにあるのかストレージにあるのか容易に切り分けられます。さらに性能ボトルネックがストレージにある場合、ストレージ内のディスクプロセッサやキャッシュ等の、関連する複数のリソースの性能情報グラフを並べて表示できるため、ストレージ内のどこに性能ボトルネックがあるかといった分析が容易になります。
  • 「Hitachi Tuning Manager Software」における性能情報のスケーラビリティを向上させ、対象時間の細分化や対象期間の拡大を実現しました。これにより、例えば分単位の性能情報を最大1年分保持といった、より細やかで長期間の性能分析を可能としました。

(3) ビジネス継続管理における構築・監視・対処の一貫した運用を支援

  • ストレージのレプリケーションを管理する新製品「Hitachi Replication Manager Software」により、ビジネス継続管理において、リモートコピーなど各種レプリケーションのコピーペア設定・監視・対処を、ストレージ機種やレプリケーション機能の違いによらず一貫して管理できます。
  • 「Hitachi Replication Manager Software」において、各種レプリケーションのコピーペア設定時に、必要なノウハウを設定画面上にウィザードで提供することにより、設定時のミスを防ぎ、推奨手順で確実にコピーペアの設定ができます。

(4) グリーンITに対応

  • 日立ディスクアレイサブシステムのストレージデバイス仮想化機能等により構築された階層ストレージ環境において、データ作成から時間が経過したなどでアクセス頻度が低くなったデータを、「Hitachi Tiered Storage Manager Software」を用いて大容量・低消費電力のストレージへ移行させることにより、ストレージシステム全体を省電力化してグリーンIT化を促進します。

2. NAS製品「Hitachi Essential NAS Platform」の機能強化

(1) NAS仮想化により、ファイルサーバの統合を支援

  • 今回、日立NAS製品「Hitachi Essential NAS Platform」において、1台の物理的なNASノードの中に、複数のNASファイルサーバを仮想的に定義できる新機能「Hitachi File Services Partitioner」を提供します*2。本機能を利用することにより、顧客システム環境に点在する複数のファイルサーバを、効率的に仮想NAS環境に統合することができます。またサーバ統合により使用するサーバ台数を削減しグリーンIT化を推進するとともに、サーバ統合時の作業負荷を大幅に低減することが可能となります。
*2
実際の運用は、2台の物理ノードを1クラスタとし、クラスタ単位で実施します。

(2) ファイルサーバ統合に伴う、外部サーバの統廃合に柔軟に対応

  • 本機能を適用することにより、サーバ統合以前に使用していた外部サーバ(認証サーバなど)を、統合後にも仮想NAS単位で引き続き使用することが可能になり、NASの顧客システム環境変更に伴う設定変更などの管理者の負荷を軽減できます。

3. エンタープライズ向けディスクアレイサブシステム「Hitachi Universal Storage Platform V」「Hitachi Universal Storage Platform VM」の機能強化

(1) ボリューム容量の仮想化適用範囲をリモートコピー環境に拡大

  • ボリューム容量仮想化機能「Hitachi Dynamic Provisioning」を、リモートコピー環境でも利用可能にしました。容量を仮想化したボリュームの使用効率を維持したままリモートコピーができるため、リモートサイトも含めたシステム全体の使用効率を高めたディザスタリカバリシステムを構築することができます。これにより、顧客のストレージ投資対効果を向上すると同時にストレージシステムの消費電力低減によるグリーンIT化の推進、ランニングコストの改善も可能になります。

(2) 大容量ディスクドライブをサポート

  • 大容量1TB SATAディスクドライブをサポートしました。バックアップデータやアクセス頻度の低くなったデータを、大容量SATAディスクドライブに格納し、稼働ディスクドライブ台数を減少させることで、ストレージシステムの消費電力の低減、ランニングコストの改善などデータ保管コストの低減が可能になります。

(3) 大容量キャッシュメモリをサポート

  • 大容量キャッシュメモリをサポートし、キャッシュメモリ最大容量を従来比2倍にし、「Hitachi Universal Storage Platform V」では最大512ギガバイト、「Hitachi Universal Storage Platform VM」では最大128ギガバイトまで拡張しました。これにより、さまざまな業務が混在する環境でも、より安定した応答性能と処理時間の短縮が可能になります。

製品の価格・出荷時期(国内)

1.ストレージ管理ソフトウェア「Hitachi Storage Command Suite」

名称 概要 価格(税込) 出荷時期
Hitachi Dynamic Link ManagerAdvanced* サーバとストレージ間の多重化したデータ入出力パスを最大限に活用し、ストレージアクセスの可用性を向上。多重化したすべてのサーバのパス稼働状態を集中監視。 27万3,000円〜 2008年5月30日
Hitachi Tuning Manager Software SAN/NAS環境全体の性能・容量を一元的に監視し、ストレージシステムの安定稼働を支援。 23万9,400円〜 2008年7月15日
Hitachi Provisioning ManagerSoftware サーバへのボリューム割り当てやファイルシステム作成操作を簡素化。 44万1,000円〜 2008年5月30日
Hitachi Device Manager Software 複数・異機種ストレージ装置を一元的に管理し、ストレージ運用を簡素化。 63万円〜 2008年5月30日
Hitachi Protection ManagerSoftware 日立ディスクアレイサブシステムの高速なバックアップ・リストア操作を簡素化し、確実なデータ保護を支援。 81万9,000円〜 2008年5月30日
Hitachi Replication ManagerSoftware SAN環境に分散するボリュームレプリケーションの構成・稼働状況を一元管理。 18万3,750円〜 2008年5月30日
Hitachi Tiered Storage ManagerSoftware データの価値や利用頻度に応じた適切なストレージリソースへのデータ移行を実現。 84万円〜 2008年5月30日
  • * 「Hitachi Dynamic Link Manager Advanced」には、複数サーバ・複数ブレードのパス稼働状態を集中監視する「Hitachi Global Link Manager Software」が含まれます。

2.NAS製品「Hitachi Essential NAS Platform」

名称 概要 価格(税込) 出荷時期
Hitachi File Services Partitioner NAS仮想化機能 525万円 2008年6月中旬*
  • * 今回の強化内容をサポートする製品の出荷時期です。

3. 「Hitachi Universal Storage Platform V」、「Hitachi Universal Storage Platform VM」

名称 概要 価格(税込) 出荷時期
Hitachi Universal Storage Platform V
(ハードウェア)
ディスクアレイサブシステムファイバチャネル8ポート、サブシステム物理容量約357GB〜 1億1,052万3,000円〜 2008年6月中旬*
Hitachi Universal Storage Platform VM (ハードウェア) ディスクアレイサブシステムファイバチャネル8ポート、サブシステム物理容量約357GB〜 4,887万9,600円〜 2008年6月中旬*
Hitachi Dynamic Provisioning software
(プログラムプロダクト)
ボリューム容量仮想化機能 220万5,000円〜 出荷済
  • * 今回の強化内容をサポートする製品の出荷時期です。

関連情報

他社商標注記

  • 記載の会社名および製品名は、各社の商標もしくは登録商標です。

お問い合わせ先

ストレージ管理ソフトウェア「Hitachi Storage Command Suite」

株式会社 日立製作所 情報・通信グループ
SANソリューション事業部 事業企画部 [担当:神田]
〒250-0872 神奈川県小田原市中里322-2
TEL : 0465-47-1111 (大代表) 内線5525

Hitachi Essential NAS Platform

株式会社 日立製作所 情報・通信グループ
RAIDシステム事業部 事業企画本部 製品企画部 [担当:小笠原]
〒250-0872 神奈川県小田原市中里322-2
TEL : 0465-49-1111(大代表) 内線5172

Hitachi Universal Storage Platform V
Hitachi Universal Storage Platform VM

株式会社 日立製作所 情報・通信グループ
RAIDシステム事業部 事業企画本部 製品企画部 [担当:印南]
〒250-0872 神奈川県小田原市中里322-2
TEL : 0465-49-1111(大代表) 内線5761

以上

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