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2008年2月20日
株式会社日立製作所
日立ヨーロッパ社
日立製作所(執行役社長:古川 一夫/以下、日立)の欧州地域統括会社である日立ヨーロッパ社(社長:有安 秀之)と、英国の鉄道インフラ保有会社であるネットワーク・レイル社(社長:イアン・カウチャー、本社:英国ロンドン市/以下、ネットワーク・レイル)は、欧州連合(以下/EU)が進める鉄道信号システムの規格共通化を踏まえ、次世代信号システムの実証試験を共同で行うことに合意しました。実証試験では、実証用システムの開発および仮設ののち、2010年から2011年にかけて走行確認を実施する予定です。
鉄道は、国や地域ごとの長い歴史や伝統によって育まれてきたものであり、そこに暮らす人々の生活や産業を支えてきた、欠かせない交通手段であることから、その国や地域の人々にとって大切な文化や誇りを象徴するものといえます。したがって、車両や電化方式には多様性があり、鉄道の安全・定時運行を支える信号・制御システムの規格にも各国独自の思想が反映されてきました。
一方、EUのように、域内での人や物の移動に自由が保証される地域が拡大する中にあって、多くの人々が国境を超えて活発な経済活動を行うようになると、大量輸送に適した鉄道も、域内で相互に往来できる運用性(インターオペイラビリティー)の向上が必須となっています。
ネットワーク・レイルは、英国全土において、軌道、信号および駅舎等の鉄道基盤を保有し、維持管理までを一括で手掛けており、各路線の列車運行会社*1や車両保有会社*2とともに、英国内における鉄道サービスの向上に積極的に取り組んでいます。
日立は、日本の都市圏とそこから放射状に発達した鉄道網において、高密度ながら定時運行も実現する信頼性の高い信号・運行管理システムを提供しています。
今回の信号システムの実証試験では、ネットワーク・レイルが進める輸送力の強化、信頼性の向上、信号性能の改善等に応える先進技術を日立が提供します。また、EU域内で相互に往来できる運用性の向上という要請にも対応すべく、次世代上位の信号システムづくりを共同でめざします。
日立は、質の高い快適な移動空間として、地域の人々に継続して利用される鉄道システムづくりをめざし、様々な課題やニーズを見据えて、車両および電気品、信号システム、運行管理システム、受配電システムなど、優れた製品・技術の開発を続けていきます。日立は、今回の実証試験を通じて、英国そしてEUにおける鉄道サービスの更なる向上をめざしていきます。
株式会社日立製作所 電機グループ 交通システム事業部 英国プロジェクト [担当:有吉]
〒101-8608 東京都千代田区外神田一丁目18番13号
TEL : 03-4564-5540 (直通)
Hitachi Europe Ltd., Rail Group [担当:尾島]
16 Upper WOburn Place, London WC1 0AF
TEL : +44-20-7970-2711 (直通)
以上