このニュースリリース記載の情報(製品価格、製品仕様、サービスの内容、発売日、お問い合わせ先、URL等)は、発表日現在の情報です。予告なしに変更され、検索日と情報が異なる可能性もありますので、あらかじめご了承ください。なお、最新のお問い合わせ先は、お問い合わせ一覧をご覧下さい。
2008年2月20日
幅広いモデルラインアップを提供、オープン環境との連携も強化
日立製作所 (執行役社長:古川 一夫/以下 日立)は、このたび、メインフレーム製品の後継機として、さらなる業務拡大や処理量増加への対応など高信頼・高性能基盤の強化を図ったエンタープライズサーバ「AP8800」とオペレーティングシステム「VOS3/US」を提供します。また同時に、オープンシステムとの連携や統合システム運用管理機能を拡充し、2月22日から販売を開始します。
企業を取り巻く環境が激変する今日、競争力、社会的責任への対応を強化するため、基幹システムにはビジネス継続を可能にする安定稼働と変化への迅速な対応が必要となっています。こうした中、日立は金融、公共、電力などの社会インフラや企業の基幹システムで実績のあるメインフレームにおいて、継続したさらなる高信頼・高性能への取り組みとともに、統合システム構築基盤「Cosminexus」と連携したSOAへの対応や、統合システム運用管理「JP1」およびオープンシステムとの連携により業務や運用の統合を行うことで、既存資産を活用した柔軟なシステム構築を可能にし、基幹システム全体での最適化が図れると考えています。
そこで今回、「AP8800」において、レギュラータイプからハイエンドタイプの全52モデルで約180倍の性能幅をカバーするきめ細かなモデルラインアップを提供します。同時に、従来サポートしていたアクセラレートプロセッサー*1の対象モデルを拡大したことで、上位モデルにおいても命令プロセッサーの負荷を抑えつつ新規業務の導入が可能になります。
また、業務の継続やコンプライアンス対応への一層の強化をめざし、オンライン業務の認証機能を拡充するとともに、監査証跡管理を行う「JP1/NETM/Audit」によるアクセスログなど監査証跡情報の一元管理や日本語文字コードの新規格(JIS X0213:2004、以下JIS2004)への対応など、オープンシステムと連携したシステム環境の構築を支援します。
さらに、「VOS3」基本機能と内部統制支援や既存資産を有効活用するオープン連携などの付加価値機能をセット化し、導入容易化を図ったプログラム製品「VOS3/US標準パッケージ」を提供します。
今後、既存の「VOS3」業務アプリケーションをSOA基盤のサービスとして利用するための機能強化を図るほか、2008年度下期にはFIBARCチャネル*3接続プリンタの提供も予定しています。
日立は、ユーザーの既存資産を継承し、高信頼、高可用な基幹システム構築をサポートするため、メインフレーム製品の提供と運用支援を継続していきます。
(1) ユーザーニーズに応える幅広いモデルラインアップを提供
1プロセッサー搭載のレギュラータイプから最大8プロセッサー搭載可能なハイエンドタイプを提供します。ハイエンドタイプにおいて従来比約10%の性能向上を図っており、全52モデルで約180倍の性能幅をカバーするきめ細かなラインアップを実現しました。これにより、ユーザーニーズに応じた最適なモデルを選択でき、ビジネスの成長に合わせたシステム拡張が可能です。
また、仮想テープ機能やバックアップ機能などの特定処理を実行するアクセラレートプロセッサーの対象モデルを、従来の2プロセッサー搭載モデルまでから7プロセッサー搭載モデルまでに拡大しました。これにより、上位モデルへのアップグレード時にアクセラレートプロセッサーを継続使用したいというニーズに応えます。
(2) ユーザー認証機能の拡充によりオンライン業務システムのセキュリティ対策を強化
データコミュニケーションマネージメントシステム「XDM/DCCM3」と「総合利用者管理機能」の連携により、オンライン業務システムにおいて、端末起動時のユーザー認証に加え、業務アプリケーションからユーザー認証を行う機能を提供しました。これにより、ユーザー認証処理のカスタマイズが可能となり、ユーザー運用に合わせたきめ細かな対応が可能となります。また、ユーザーID桁数の拡張や一定時間内に端末操作がない場合にユーザー認証を無効とする機能も提供します。これらにより、ユーザー認証の柔軟な運用や、なりすましによる端末不正利用防止などが可能となります。
(3) ユーザーによるプロセッサー性能のアップグレード操作を提供
業務の追加や予想以上の処理量増加などの緊急時にプロセッサー性能のアップグレードを可能にするキャパシティオンデマンド機能において、ユーザーがGUI画面からプロセッサー性能のアップグレードを行うことができるようになります。これにより、従来は要請を請けた保守員が行っていたアップグレード操作を、システム負荷の状況に応じてユーザーが実施できるため、ビジネス環境の変化により迅速に対応できます。
(1) 「JP1」による監査証跡情報の一元管理を実現
監査証跡管理製品「JP1/NETM/Audit」と連携し、メインフレーム向け統合型DB/DCシステム「XDM E2」や「総合利用者管理機能」の監査証跡情報を一元管理することができます。これにより、いつ・誰が・どこから・何をしたといった「VOS3」関連のアクセスログ情報もオープンシステムを含めたシステム全体として統合管理でき、監査対応が容易になります。
(2) 日本語文字コード新規格 JIS2004に対応した「VOS3」データ入出力処理環境の提供
JIS2004では、従来扱っていた約7000文字から約11000文字に文字数が増加し、一部の字体が変更となりました。また、Microsoft® Windows Vista®のJIS2004標準サポートなどの利用環境が整いつつあるため、日立漢字コード(KEISコード)の拡張や文字コード変換機能などを強化し、「VOS3」システムもJIS2004に対応しました。これにより、JIS2004対応のPCやプリンタなどオープンシステムと組み合わせて、データの入力、表示、印刷などが可能となります。
(3) 導入容易化を図った「VOS3/US標準パッケージ」を提供
OS基本制御、日本語処理、ストレージ管理などの「VOS3」基本機能を提供するソフトウェア製品と内部統制支援やジョブ連携といった付加価値機能を提供するソフトウェア製品をセット化し「VOS3/US標準パッケージ」として提供します。これにより、内部統制支援やオープン連携などの機能が標準提供されるため、従来に比べ最大約30%の価格低減を図りながら導入することができます。
(4) LTOライブラリ装置「L18/500」でUltrium4TM規格*4およびオープンシステムとの装置共用をサポート
最新テープテクノロジーUltrium4™規格をサポートした「L18/500」との接続を可能にしました。また、搭載可能なモジュール数を拡張したことで、従来180.8TB(Ultrium3圧縮時*5)であったデータの最大記憶容量を846.4TB(Ultrium4圧縮時*5)にしたほか、1台のLTOライブラリ装置を論理的に2つに分ける論理分割機能をサポートし、大容量のテープ装置を「VOS3/US」システム間や「VOS3/US」システムと統合サービスプラットフォーム「BladeSymphony」で共用することが可能です。
製品名・機能名 | 月額価格*6 | 出荷時期 |
---|---|---|
AP8800 (メモリ 3.5GB、チャネル32本、 内蔵LANアダプタ、コンソールを含む) |
5,423,250円〜 (税抜5,165,000円〜) |
2008年7月初 |
VOS3/US標準パッケージ (OS基本制御、ストレージ管理、 オープン連携 他) |
3,009,300円〜 (税抜2,866,000円〜) |
|
XDM/DCCM3 | 277,200円〜 (税抜264,000円〜) |
2008年10月初 |
XDM/BASE E2 | 207,900円〜 (税抜198,000円〜) |
株式会社日立製作所情報・通信グループ エンタープライズサーバ事業部 企画部 [担当:中山]
〒259-1392 神奈川県秦野市堀山下1番地
TEL : 0463-87-6786 (ダイヤルイン)
以上