ニュースリリース

IPS液晶パネル最新鋭工場を兵庫県姫路市に建設

2010年1月稼動開始予定 32型換算で年間約1,500万台体制を構築

  株式会社IPSアルファテクノロジ(取締役社長:米内 史明／以下、IPSアルファ)は、テレビ用IPS液晶パネル(IPSαパネル)の新たな生産拠点としての最新鋭工場を兵庫県姫路市に建設し、国内外で高い評価を得ているIPSαパネルの量産体制を更に拡大します。

  新工場は2008年8月に着工、2010年1月を目処に基板サイズ第8世代で稼働を開始し、フル稼働時には、生産能力は32型換算で年約1,500万台を予定しています。投資額は約3,000億円で、液晶テレビ用パネルにおけるより高効率な生産体制を構築します。
これにより、IPSαパネルの生産能力は、32型換算年600万台(2008年9月予定)から年2,100万台(2013年予定)へと大幅に拡大します。

  昨今、放送のデジタル化やブルーレイディスクをはじめとするパッケージメディアのデジタル化、高画質化が世界的に進展しています。とりわけ、デジタル放送への完全移行を目前に控えた日米欧における薄型テレビ市場は、ご家庭のメインテレビは勿論、既に2台目3台目の置き換え需要が進んでおり、その普及が加速しています。さらに、今後デジタル放送のインフラ構築が期待される、BRICsやベトナムなどの新興市場においても、一層の需要拡大が見込まれています。
  こうした中、IPSアルファが注力する30型クラスのインチサイズは、国内でのリビングテレビ用として、また、セカンドテレビの置き換え需要の中心的なサイズといえます。デジタル放送に相応しい高画質と優れた視野特性を備え、世界トップクラスの低消費電力を実現しているIPSアルファパネルのニーズは、今後益々高まるものと期待しています。将来的には、有機ELへの展開や40型クラスへの対応も検討してまいります。

  新工場では、当社が培かった生産技術や最新設備を導入することで、さらなる生産効率の向上を図ります。また、新工場でのCO2削減の取り組みを強化し、現工場比25％減を目標にして環境に配慮した工場を目指します。

新工場概要

名称	IPSアルファテクノロジ姫路工場(仮称)
建設予定地	兵庫県姫路市飾磨区妻鹿日田町(しかまくめがひだちょう) (出光興産株式会社兵庫製油所 跡地)
投資金額	約3,000億円
生産品目	IPS液晶パネル
生産能力	基板サイズ:第8世代 フル稼働時:約1,500万台/年(32型換算)
着工	2008年8月
生産開始	2010年1月より稼動開始予定
敷地面積	約480,000m2

IPSアルファテクノロジの概要

会社名	株式会社 IPSアルファテクノロジ
代表者	取締役社長 米内 史明(よない ふみあき)
発足日	2005年1月1日
資本金	1,000億円(資本準備金含む。資本準備金除き、500億円。)
出資比率	日立ディスプレイズ50％ 松下電器産業30％ 東芝15％ DBJ新産業創造投資事業組合他5％ (注)2008年3月31日以降の出資比率は、日立ディスプレイズ50％、松下電器産業 45％、DBJ新産業創造投資事業組合他5％になります。
所在地	千葉県茂原市早野3732番地
事業内容	IPS液晶パネルの設計、製造、販売、保守・サービス等
生産開始時期	2006年5月11日
生産能力(32型換算)	現在 500万台/年 2008年9月時点600万台/年 [基板サイズ:1,500mm×1,850mm、32型8枚取り、37型6枚取り]

IPS技術について

  IPS液晶は、In-Plane-Switching(横電界)方式TFT液晶の略称で、「斜めから見ても美しい」高画質の液晶モードです。IPS方式は、液晶分子が横電界によって、TFT基板に平行な面で回転するため、原理的に、視野角や色再現性、中間調での応答速度などに優れた性能をもち、見る方向での色調の変化が少なく、どこから見ても自然な画像を表示できる特長があります。とくに、テレビ用に開発したIPS-Pro技術*は初期のIPS方式と比較して、透過率を1.8倍、コントラスト比を4.5倍向上させ、高画質化とともに業界トップクラスの低消費電力を実現しています。IPSアルファでは、この技術を用いて生産したパネルを「IPSαパネル」と称し、世界中に展開しています。 IPS技術については、以下のURLをご参照ください。
http://www.ips-alpha.co.jp/technology/ips.html

• * In-Plane Switching Provectus。Provectusとは、ラテン語で「革新」を意味します。

関連情報

• 株式会社IPSアルファテクノロジ 技術情報に関するホームページ

以上