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2007年9月11日
仮想化機能を備えたディスクアレイサブシステムのエントリモデル
「Hitachi Universal Storage Platform VM」を販売開始
-環境にも配慮し、小型化、省電力化を実現-
日立製作所 情報・通信グループ(グループ長&CEO:篠本 学、以下、日立)は、このたび仮想化機能を備えたディスクアレイサブシステムのエントリモデル「Hitachi Universal Storage Platform VM (以下、USP VM)」を製品化し、9月12日より販売を開始します。本製品は、今年5月に販売を開始したディスクアレイサブシステム「Hitachi Universal Storage Platform V (以下、USP V)」が大規模エンタープライズシステム向け中心に提供している先進の仮想化機能や高信頼なデータレプリケーション機能を、標準の19インチラックに搭載可能な10U*のコンパクトなコントローラで実現するディスクアレイサブシステムです。
- *U:19インチラックの1区画(ユニット)に装着できる機器の厚さで、1Uは44.45mm。
ビジネスを取り巻く環境が変化して行く中、ITシステムには、ビジネスプロセスの変化に合わせ迅速かつ柔軟に適応していくことがますます求められています。特にストレージシステムには、増え続けるデータに対し、システムのクラスや規模を問わずストレージインフラストラクチャの利用効率を高めながらより確実にデータ保持/活用できるソリューションの提供が求められており、エンタープライズからミッドレンジクラスにいたるまで仮想化やデータレプリケーションといった先進機能へのニーズが高まっています。
こうしたニーズに応えるため、USP Vが大規模エンタープライズシステム向け中心に提供しているボリューム容量の仮想化、ストレージデバイスの仮想化、データレプリケーションなどの機能を備えつつ、小型化、省電力化を実現したエントリモデルUSP VMを製品化しました。容量の効率利用・統合管理のニーズが高まるシステム環境へUSP VMを導入することで、顧客による複雑な容量設計を不要にし、容量を効率利用できるため、顧客のストレージへの投資対効果の向上と管理コストの大幅な削減を可能にします。また、USP VMのディスクアレイコントローラ部分(ディスクドライブを含まない)のみを導入することも可能なため、既存ストレージシステム環境に仮想化機能や高信頼なデータレプリケーション機能を容易に追加できます。これらにより、システム内で未使用のディスク容量を有効に活用し、運用の統合を容易にするとともに、ビジネス継続性の向上も実現します。
なお、今回の新製品は全世界において同時に販売開始します。海外市場に関しては日立の100%子会社である日立データシステムズコーポレーション(本社:米国カリフォルニア州、CEO:小菅稔)が販売を担当します。
今回発表する製品・サービスの主な特長は以下の通りです。
1. Hitachi Universal Storage Platform VM
(1) USP V同様のボリューム容量仮想化機能搭載により、ストレージ容量の使用効率を最大化して顧客のストレージ投資対効果を向上
USP VMは、USP Vで実現したボリューム容量の仮想化機能「Hitachi Dynamic Provisioning(以下、HDP)」を提供します。ストレージの物理容量に依存せずにサイズの大きなボリューム(仮想ボリューム)を定義できるため、複雑なボリューム容量設計を不要にし、ストレージのキャパシティプランニングの手間を大幅に削減します。データのストレージ実記憶領域への配置を最適化することで、ストレージ容量の使用効率を最大化し、顧客のストレージ投資対効果を向上させます。同時に、業務毎の負荷変動のばらつきがある環境でも、手間のかかる性能設計無しに安定したパフォーマンスを実現でき、ストレージの管理・運用コストの大幅な低減が可能になります。また、実記憶領域(ハードディスクドライブ)は、サーバ側の設定変更やシステムを停止することなく追加可能なため、その追加タイミングをデータ量の増加にあわせてより最適化することが可能になり、ストレージシステムの省電力、ランニングコストの改善も可能になります。
さらに、今後日立では、USP VやUSP VMの外部に接続されたストレージにもHDPを適用可能にする機能強化を計画しており、システム内の未使用ディスク容量の有効活用や運用の統合をさらに容易にしていきます。
(2) ストレージデバイスの仮想化機能のスケーラビリティ強化
「Hitachi Network Storage Controller NSC55(以下、NSC55)」の後継機でもあるUSP VMは、NSC55でサポートしていた外部ストレージ接続機能を進化させ、その仮想化容量をNSC55比6倍の最大96PBに、ボリューム数をNSC55比4倍の最大64Kボリュームに拡大しました。これにより、より多くの機種の異なるストレージを仮想的に統合し、一元管理・運用を可能にします。
(3) 先進の仮想化機能を支えるハードウェア
USP VMでは、ディスクドライブへの転送速度はNSC55比2倍にあたる4Gb/sに、さらにプロセッサの処理速度をNSC55比2倍に高めました。これにより、サブシステムとして、NSC55比約1.75倍のトランザクション処理を可能にしました。さらに、USP Vで実現した、搭載しているプロセッサ間で負荷をロードバランスする技術も搭載しており、時間毎に業務の負荷バランスが変動する業務環境でも、プロセッサを有効活用してパフォーマンスを最大化するとともに、導入前の性能設計やチューニング作業を簡素化でき、ストレージの管理・運用コストの低減も可能になります。また、サブシステムを構成するハードディスクドライブ、コントローラパッケージ、電源、ファンなどのハードウェアコンポーネントは2重化または冗長化して稼働中に交換可能なため、24時間365日連続稼働の高信頼システムを実現します。
(4) 環境に配慮し、小型化・省電力化を実現
USP VMは、NSC55に比べ約37%の小型化(16U→10U)を実現し、サイズ10Uのコントローラと最大240台のディスクドライブを、標準の19インチラックに搭載できます。ディスクドライブの代わりにミッドレンジ、ニアラインの各種ディスクアレイやファイバチャネルスイッチなどのストレージ関連機器を混在して搭載することも可能です。加えて、NSC55に比べ消費電力を約15%(ディスクドライブ120台搭載時の比較))低減しており、ストレージシステムのランニングコストの低減に寄与すると同時に環境対応も強化しております。
2. USP VMをサポートするストレージ管理ソフトウェア/ストレージサービス
全世界で豊富な実績を持つ日立ストレージ管理ソフトウェアは、USP Vに加え、今回発表のUSP VMをサポートします。USP VMにより仮想的に統合したストレージ環境の一元運用の簡素化や、HDPで仮想化したボリューム容量の監視(長期トレンド、しきい値監視など)による効率的な運用を実現し、ストレージ投資効率の最適化を支援します。
また、ストレージシステムの検討・設計・構築・運用から次期システムの検討にいたるシステムライフサイクル全体をサポートするストレージサービスにおいては、USP VMの特長を活かした高品質サービスを提供し、ビジネスのグローバル化に対応するため全世界で共通した内容のサービスを提供してまいります。
今回提供する製品は、顧客業務に重点をおき、顧客自身が複雑なシステム構成やその運用を意識しなくてもストレージ資産の最適な活用を実現するという統合ストレージソリューションコンセプト「Services Oriented Storage Solutions」に基づいています。
製品の価格・出荷時期(国内)
1. Hitachi Universal Storage Platform VM
名称 | 概要 | 価格(税込) | 出荷時期 |
---|---|---|---|
Hitachi Universal Storage Platform VM |
ディスクアレイサブシステム ファイバチャネル8ポート、 サブシステム物理容量約357GB〜 |
4,887万9,600円〜 | 2007年10月1日 |
2. ストレージ管理ソフトウェア <既存製品の機能強化>
名称 | 概要 | 価格(税込) | 出荷時期 |
---|---|---|---|
Tiered Storage Manager | 日立ディスクアレイサブシステムの仮想化技術との連携により、多階層に構成されたストレージ装置間において、顧客の目的に応じた効率的なストレージリソースの活用を支援する。 | 84万円〜 | 2007年10月1日 |
Replication Monitor | 日立ディスクアレイサブシステムのストレージ装置内及び装置間において実行されるレプリケーションの構成や稼働状態を一元的に監視することで、バックアップ/ディザスタリカバリシステムの安定稼働を支援する。 | 18万3,750円〜 | 2007年10月1日 |
Dynamic Link Manager | データ入出力パスの負荷分散や障害時の自動切替により、日立ディスクアレイサブシステムへのデータアクセスの可用性を向上する。 | 16万8,000円〜 | 2007年10月1日 |
Global Link Availability Manager | Dynamic Link Managerで多重化した複数サーバのアクセスパスの稼働状態を集中監視する。 | 21万円〜 | 出荷済み |
Device Manager | 共通管理ビューによって、複数、異機種ストレージの設定を一元化することで、ストレージの構築・管理を簡素化する。 | 54万7,050円〜 | 2007年10月1日 |
Provisioning Manager | 複数サーバへの日立ディスクアレイサブシステムのボリューム割当て、拡張作業を簡素化する。 | 9万6,600円〜 | 2007年10月1日 |
Tuning Manager | サーバ・スイッチから日立ディスクアレイサブシステムまでの性能・容量情報を監視・分析・予測することで、ストレージシステムの安定稼働を支援する。 | 11万9,700円〜 | 2007年10月1日 |
Protection Manager | 日立ディスクアレイサブシステムの高速レプリケーション機能とデータベースファイルシステムを統合的に制御することで、高速で確実なオンラインDisk To Diskバックアップ・リカバリを提供する。 | 189万円〜 | 2007年10月1日 |
注) Tiered Storage ManagerおよびReplication Monitorで実現される機能には、経済産業省が2003年度から3年間実施した「ビジネスグリッドコンピューティングプロジェクト」の技術開発の成果も含まれています。
3. ストレージサービス
名称 | 概要 | 価格(税込) | 提供時期 |
---|---|---|---|
Hitachi Tiered Storage Assessment service | 現状の顧客ストレージ環境を調査し、「Hitachi Universal Storage Platform VM」を中心とした階層ストレージ環境の提案を行う。 | 個別見積 | 2007年10月1日 |
Hitachi Tiered Storage Design & Implementation service | 「Hitachi Universal Storage Platform VM」を中心とした階層ストレージ環境の設計・構築を行う。 | 個別見積 | 2007年10月1日 |
Hitachi Data Migration service | 現状の顧客ストレージから「Hitachi Universal Storage Platform VM」へのデータ移行を行う。 | 個別見積 | 2007年10月1日 |
Hitachi Remote Copy Assessment service | 現状の顧客ストレージシステムを調査し、「Hitachi Universal Storage Platform VM」を用いたディザスタリカバリシステムやリモートコピーシステムの提案を行う。 | 個別見積 | 2007年10月1日 |
Hitachi Remote Copy Design & Implementation service | 「Hitachi Universal Storage Platform VM」を用いたディザスタリカバリシステムやリモートコピーシステムの設計・構築を行う。 | 個別見積 | 2007年10月1日 |
Hitachi Backup/Restore Design & Implementation service | 「Hitachi Universal Storage Platform VM」のボリュームレプリケーション機能を用いての24時間無停止業務データ向けバックアップシステム等の設計・構築を行う。 | 個別見積 | 2007年10月1日 |
Hitachi Storage Reporting service | 「Hitachi Universal Storage Platform VM」の稼働状況レポートの定期的な提供を行う。 | 25万2,000円/月 | 2007年10月1日 |
Hitachi Storage Performance Assessment service | 「Hitachi Universal Storage Platform VM」の性能に関する詳細分析を行い、報告を行う。 | 個別見積 | 2007年10月1日 |
関連情報
他社商標注記
- 記載の会社名および製品名は、各社の商標もしくは登録商標です。
お問い合わせ先
Hitachi Universal Storage Platform VM
株式会社 日立製作所 情報・通信グループ
RAIDシステム事業部 事業企画本部 製品企画部 [担当:田渕、真田]
〒250-0872 神奈川県小田原市中里322-2
TEL : 0465-49-1111 (大代表) 内線5788、5760
ストレージ管理ソフトウェア、ストレージサービス
株式会社 日立製作所 情報・通信グループ
SANソリューション事業部 事業企画部室 [担当:松島、神田]
〒250-0872 神奈川県小田原市中里322-2
TEL : 0465-47-1111 (大代表) 内線5500、5525
以上
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