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2007年7月17日
株式会社日立製作所
株式会社テクノロジー・アライアンス・グループ

多種のセンサや機器からデータを自動的に収集し専用センタで
一元管理・提供できるセンサ情報ASPサービスシステムを開発

必要な機能に最適化した超小型ゲートウェイとアプリケーションを開発

  株式会社日立製作所(執行役社長:古川 一夫、本社所在地:東京都千代田区/以下、日立)と、株式会社テクノロジー・アライアンス・グループ(代表取締役社長:小林 永芳、本社所在地:東京都港区/以下、TAG)は、家庭やビル・オフィス内に設置された多種のセンサや機器で計測する情報を自動的に収集して専用データセンタで一元管理し、各種サービス事業者に対して、必要な情報を提供するセンサ情報ASP(Application Service Provider)サービスシステムを開発しました。また、日立およびTAGは、本システム実現のため、PCや専用ソフトによる煩雑な設定や操作が不要で、様々なセンサや機器に対応できる超小型ゲートウェイ(データ通信装置)を開発するとともに、ゲートウェイから送信された情報を一元管理し、サービス事業者に提供するアプリケーションをセンタ上に新たに開発しました。
  本システムによりサービス事業者は、開発・運営コストを削減できるだけでなく、広域に分散するサービス利用者の様々なセンサや機器が計測する情報を収集・蓄積・加工・配信することができ、自社の提供するサービスの付加価値を向上させることが可能となります。また、サービス利用者は、機器の設置や煩雑なPCの操作をすることなく、各センサや機器などから、自動的にデータをセンタへ送り、それらを各種Webシステムやメールを通じて安全かつ容易に閲覧・利用することが可能となります。

  近年、センサネットワーク技術の発達により、これまでは把握できなかった身の回りの物や人、温度、湿度、振動、脈拍などの情報を容易かつ低コストで収集・管理することが可能となってきました。さらに、インターネットを介して様々なサービス事業者が連携することにより、ヘルスケア、児童・高齢者見守り、セキュリティ、省エネルギーといった分野において、利用者や物、環境の状態に応じたきめ細かなサービスの提供や、新たな事業機会の創出が期待されています。 
  しかし、これまでサービス事業者がこうしたサービスを開始するには、個別に各種の情報を取得・提供するためのシステムを構築するとともに、サービス利用者側に、PCや専用機器のネットワーク設定やデータ送信のたびにPC操作などをしてもらう必要があり、膨大な開発・運営コストや煩雑な作業を必要としていました。
  このような背景のもと、日立およびTAGは、サービス利用者によるセンサや機器の設置・操作を簡易化するために、小型ゲートウェイを開発するとともに、ゲートウェイが自動的に収集した情報を一元管理するアプリケーションをセンタ上に開発し、センサ情報ASPサービスシステムを開発しました。

  本システムの活用例として、家庭などで計測した体重・体脂肪率などの生体情報を各センサや健康機器を介し、自動的にセンタへ収集・管理し、サービス利用者が、ウェブ上でモニタリングできる健康管理システムも試作しました。日立とTAGは、外部パートナーとこの試作システムを用いた実証実験を行い、早期実用化に向け、今後さらなるシステムの改善に取り組む予定です。
  また、これらのシステムは、2007年7月18日(水) 〜 20日(金)に東京ビッグサイトにて開催されるワイヤレスジャパン2007に出展する予定です。

  センサ情報ASPサービスシステムを開発するため、以下の装置・システムを開発しました。

1. 煩雑な通信設定や操作が不要な超小型ゲートウェイ

(1)ゲートウェイに必要な機能やプロトコルソフトを最適化して実装

  本システムを実現するために必要なセンサ・機器との無線通信機能や、センタへのデータ送信機能、セキュリティ確保のための暗号化機能を最適化して煩雑な通信設定を不要にしました。これにより、サービス利用者は、ゲートウェイをインターネットにつなぐだけで、自動的にセンサや機器からデータを収集し、センタに送信することが可能です。さらにセンサ・機器との無線通信ソフトウェアを日立が開発したソフト軽量化技術「μWirelessWeb」を用いることにより少メモリ化し、ゲートウェイの小型化と低コスト化を実現しました。

(2)無線通信方式に国際標準規格を用いたオープンな接続性

  ゲートウェイの無線通信方式には、近距離・低消費電力が特徴で、センサネット通信の世界標準規格であるIEEE802.15.4を採用しました。これにより、本規格を採用した体重計などの健康機器や煙探知機などの防災・セキュリティ機器、家電製品など、様々なセンサや機器からデータを収集することが可能です。また、将来、メッシュネットワークを構築可能な通信規格であるZigBee(ジグビー)*にも対応させ、さらに対応機器・適用範囲を拡大する予定です。

  • *ZigBee:近距離無線ネットワークの世界標準規格の一つであり、信頼性のある、低消費電力・低コストの無線通信として2001年からZigBee Allianceにて研究が進められている。

2. センサ情報を一元管理し、サービス事業者に提供するアプリケーション

(1)豊富なデータ管理・提供機能

  今回新たに開発した小型ゲートウェイと連携することにより、簡単に豊富なデータの収集・一元管理が可能です。また、アクセスコントロールが詳細に設定可能で、サービス事業者ごと、サービス利用者ごとにデータ提供を行えます。また、サービス事業者がデータの分析・加工を容易にできるように、健康情報や温度情報など、カテゴリごとのデータや履歴データ、エリアごとのデータなど、さまざまな形でデータを提供することが可能です。

(2)各種サービス事業者の付加価値向上を支援

  広域に分散する様々なセンサや機器の情報の収集・蓄積・加工・配信を行えるようになるため、ヘルスケア、児童・高齢者見守り、防犯・防災、省エネなどに関する各種サービスの付加価値向上などに役立てることができます。

[図1]センサ情報ASPサービスシステムの概要図

他社商標について

  • ZigBee™は、Koninklijke Philips Electronics NVの商標です。

株式会社テクノロジー・アライアンス・グループについて

  電子産業分野における技術の事業化、及び新規ビジネス展開の支援を目的として2003年に三菱商事株式会社100%出資で設立。モバイルコミュニケーション、ディスプレイ、電子デバイス等の事業分野において、有望な新技術のマーケティング支援を中心とするインキュベーション業務を行っています。

お問い合わせ先

株式会社日立製作所 システム開発研究所 企画室 [担当:森]
〒215-0013 神奈川県川崎市麻生区王禅寺1099番地
TEL : 044-959-0325 (直通)

株式会社テクノロジー・アライアンス・グループ [担当:黒柳]
〒107-0052東京都港区赤坂二丁目17−22 赤坂ツインタワー東館17階
TEL : 03-5575-8290(直通)

以上

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