このニュースリリース記載の情報(製品価格、製品仕様、サービスの内容、発売日、お問い合わせ先、URL等)は、発表日現在の情報です。予告なしに変更され、検索日と情報が異なる可能性もありますので、あらかじめご了承ください。なお、最新のお問い合わせ先は、お問い合わせ一覧をご覧下さい。
2007年6月28日
TOP500スーパーコンピュータ・サイトで
スーパーテクニカルサーバ「SR11000モデルJ2」が
国産スカラー型機において首位を獲得
日立製作所 情報・通信グループ(グループ長&CEO:篠本 学、以下 日立)が東京大学情報基盤センターに納入したスーパーテクニカルサーバ「SR11000 モデルJ2」が、2007年6月27日に発表された「TOP500スーパーコンピュータ・サイト*1」で、国産スカラー型*2機において首位を獲得しました。
- *1
- TOP500スーパーコンピュータ・サイト:
科学技術計算向けコンピュータの代表的ベンチマークテストであるLINPACKの性能値(Rmax)を使って、各サイトのスーパーコンピュータの順位をつけるもの。年に2回発表。 - *2
- スカラー型:
1つ1つのデータを単位として演算を行う方式。スーパーコンピュータの種類には、スカラー型の他にベクトル型(ベクトル(1次元の配列)を単位として演算を行う方式)がある。
本システムは、東京大学情報基盤センターの全国共同利用部門であるスーパーコンピューティング部門に設置され、各大学・研究機関等から共同利用されています。
本システムは、2005年3月に稼働を開始したスーパーテクニカルサーバ「SR11000 モデルJ1」から、総理論ピーク性能*3を3.5倍の18.8テラフロップス*4に、総メモリ容量を2.9倍の16テラバイト*5に、2007年3月に性能向上したものです。本システムは、1ノード当たり16プロセッサの128ノード*6で構成されています。
- *3
- 総理論ピーク性能:
実際にプログラムを実行したときの性能ではなく、コンピュータを構成する同時に動作可能な全演算器が、同時に動作したときの性能の和。 - *4
- 1テラフロップス:
浮動小数点演算を1秒間に1兆回実行する能力。 - *5
- 1テラバイト:
(1024)4バイトの容量。 - *6
- ノード:
並列コンピュータを構成する独立した演算処理単位。
日立はこれまで、地球規模の気象予測や大学・各種研究機関等でのナノサイエンスの研究開発など、極めて高い処理能力と信頼性を要求される大規模な科学技術計算分野において、広範な科学技術計算に対応可能なスーパーコンピュータシステムを提供してきました。
日立は今後も、高性能なスーパーコンピュータ本体に加え、高性能コンパイラや高度な性能チューニング支援など、総合的技術力で大規模計算を高速かつ安定して実行できるスーパーコンピュータシステムを提供することで、科学技術の発展に寄与していきます。
今回の発表にあたり、本システムについて以下のコメントをいただいています。
東京大学情報基盤センター スーパーコンピューティング部門
准教授 佐藤周行氏
高速かつ大容量メモリに対する要求が厳しいプログラムを同時に受け入れ、安定し、並列して動くことを評価している。また、月に何度かの大規模ジョブクラスができるのも、安定性の賜物と考える。このシステムはノード間ネットワークが速いのも特長である。ノード間転送の多いプログラムで威力を発揮する。広範なユーザを抱える情報基盤センターとしては、本システムのように、種々のプログラムで、安定して高性能が出ることが重要である。
東京大学情報基盤センターについて
全国共同利用部門のスーパーコンピューティング部門と、学内共同利用部門の情報メディア教育部門、図書館電子化部門、キャンパスネットワーキング部門の合計4部門から構成されています。
スーパーコンピューティング部門は、学術研究を目的として一貫してその時代における最先端の計算機システムを導入し、全国の大学・研究機関に対して高水準な大規模計算サービスを提供しています。スーパーコンピューティング部門が所有する計算機システムは、日本の科学技術の発展に大きな役割を果たしており、大規模計算が必要な超伝導や気候の分野などで多くの研究者に利用されています。特に気候分野では、大量の大気循環、海洋循環シミュレーションの計算結果と実観測データの対比・検証を繰り返して行う必要がある地球規模の気候モデルの開発において顕著な成果をあげています。
スーパーテクニカルサーバ 「SR11000」について
日立が2003年6月から販売している科学技術計算向け高性能スーパーコンピュータです。テラフロップス級の演算能力と高性能ネットワークの組合せにより、優れたシステムバランスを追求し、高い実効性能を発揮します。スカラー型でありながら、擬似ベクトル機構によりベクトル並列マシンとしても使用できます。「SR11000 モデルJ2」は、「SR11000モデルK2」(2006年9月発表)と同等性能のものです。
関連情報
お問い合わせ先
株式会社 日立製作所 情報・通信グループ
エンタープライズサーバ事業部 企画部 [担当:石口]
〒259-1392 神奈川県秦野市堀山下1番地
TEL : 0463-87-6786 (ダイヤルイン)
以上
PDF形式のファイルをご覧になるには、Adobe Systems Incorporated(アドビシステムズ社)のAdobe(R) Reader(TM)が必要です。