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2007年1月17日

長周期地震動に対応した新方式のエレベーター
地震時管制運転システムを発売

  日立製作所 都市開発システムグループ(グループ長&CEO:大沼邦彦/以下、日立)は、通常の地震感知器では感知できない長周期地震動*に対応し、エレベーターを安全に停止させる新方式の「日立長周期センサー地震時管制運転システム」を、2月1日から発売します。

  通常、大規模地震発生時に想定されるエレベーターの被害として、機器の損傷やエレベーター乗りかご内への乗客の閉じ込めなどがあります。この対策として、初期微動(P波)、あるいは主要動(S波)を感知する加速度式地震感知器をエレベーターの機械室などに設置し、一定の加速度以上の地震動を感知した際に、エレベーターを最寄階に移動させて停止させる「地震時管制運転システム」が、多くのエレベーターに採用されています。一方、2004年10月の新潟県中越地震などにおいて観測された長周期地震動は、通常の地震感知器では感知できません。超高層ビルに設置されたエレベーターのロープなどの長尺物が、地震動と共振して大きく振れる場合があり、これに対応した安全システムが求められていました。
  日立は、1985年に、業界に先駆けて、長周期地震動を感知できる「波動エネルギー式地震感知システム」を開発しました。「波動エネルギー式地震感知システム」は、専用の地震感知器を機械室などに設置し、建物に影響を与える地震のエネルギーの大きさを算出するものです。「地震時管制運転システム」と連動させることにより、長周期地震動が発生した際に、エレベーターを安全に停止し、機器の損傷などの被害を防ぐことが可能で、これまで、首都圏を中心に多くの超高層ビルで実績をあげてきました。
  今回発売する地震時管制運転システムは、機械室に専用の地震感知器(長周期センサー)を設置し、長周期地震動が発生すると、機械室で観測した加速度や、事前に登録したビル特有の固有周期の数値に基づき、ロープなどの振れの発生・成長・収束に至るまでの過程と振れ幅をリアルタイムに予測・演算し、その振れ幅に応じて管制運転を行いエレベーター被害を防ぐものです。本システムでは、長尺物の振れ幅を予測するため、長尺物の振れ幅が小さくエレベーターの運行上問題がない場合には、長周期地震動が発生しても管制運転システムが作動しないなど、エレベーターの不必要な停止を防ぐ性能向上を図っています。また、本システムでは、長尺物の振れの収束を予測し、振れ幅が小さい場合は収束経過を観測して、自動的にエレベーターを復旧する機能を導入しており、復旧時間の短縮を図りました。

*
長周期地震動
数秒以上の比較的長い周期でゆっくりと揺れる地震動のこと。震源地から150〜200km以上離れた堆積層の平野部に伝播すると発生しやすい地震動です。高層の建物において、建物固有の揺れの周期と、地盤の固有周期が近い場合には、建物が地震動に共振して、数分以上にわたり揺れが継続することがあります。

長周期センサーの概要

[イメージ]長周期センサーの概要

「日立長周期センサー地震時管制運転システム」の管制運転フロー

[イメージ]日立長周期センサー地震時管制運転システムの管制運転フロー

お問い合わせ先

株式会社 日立製作所 都市開発システムグループ カスタマー・サポートセンター
〒101-8010 東京都千代田区外神田四丁目14番1号
TEL: 03-4564-1040 (直通)

以上

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