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統合サービスプラットフォーム「BladeSymphony」で
日立独自のサーバ仮想化機構を提供
業界で初めてインテル® Itanium® 2プロセッサーを採用した
Windows、Linux環境でのサーバ仮想化を実現
日立製作所 情報・通信グループ(グループ長&CEO:篠本 学、以下 日立)は、統合サービスプラットフォーム「BladeSymphony(ブレードシンフォニー)」において、ハードウェアによる日立独自のサーバ仮想化機構を開発し、最新のデュアルコアインテル® Itanium® 2 プロセッサー9000番台を採用した新サーバモジュールに標準搭載します。インテル® Itanium® 2プロセッサーを採用したWindows、Linux環境でのサーバ仮想化の実現は、日立が業界で初めてとなります。「BladeSymphony」で新たな仮想化機能を備えたことで、仮想化環境の強化を図り、リソース活用における柔軟性と効率性を向上します。
近年、ビジネスの成長や変化に伴い、システムの大規模化・複雑化による運用管理コストの増加やリソースの使用効率の低下が大きな問題となっています。これに対し日立は、システムの規模や複雑さを意識せず、安心してコア業務に集中できるサービスプラットフォームコンセプトHarmonious Computingを提唱し、具現化した製品として「BladeSymphony」を提供しています。「BladeSymphony」は、ブレードサーバ部と、ストレージ部、ネットワーク部及びオペレーティングシステム(OS)、システム管理ソフトウェアを一体化したプラットフォームであり、統合的な運用管理を実現し、ハードウェアの違いを意識することのないリソースの一元管理や負荷変動への対応を可能にしています。
今回、「BladeSymphony」のブレードサーバ部「BS1000」において提供するサーバ仮想化機構は、物理サーバ上のリソースを複数の論理パーティションに分割することが可能です。これにより、複数のサーバを1台に統合することができ、サーバ統合によるソフトウェアライセンス費用や運用コストの最適化、リソースの利用率向上などにより、従来よりTCOを最大30%削減することが可能です。
なお、サーバ仮想化機構は、日立がメインフレームで培ってきた仮想化技術を投入して開発しており、チップセットで提供する独自機能により、仮想環境での高性能で高信頼なシステムを可能にします。そのため、大規模なデータベース処理や基幹業務にも適用可能です。また、インテルの仮想化技術「インテル®バーチャライゼーション・テクノロジー」との連携により、OSやアプリケーションを改変することなく、サーバ仮想化環境を使用することができます。
今後日立は、Harmonious Computingに基づき、情報システムのユーティリティ化を支えるプラットフォームの実現を目指し、高性能・高信頼な仮想化環境を強化していきます。
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新製品の特徴 |
1. サーバ仮想化機構を標準搭載
(1)パフォーマンスに優れた論理パーティション稼働環境を実現
ハードウェアレベルで仮想化機構を実現しているため、パフォーマンスに優れた論理パーティション稼働環境を提供します。また、論理パーティションごとにI/O(入出力)帯域の確保ができ、高速なI/O処理を実現します。これにより、大量のデータを処理するアプリケーションや、データベース処理など、大規模エンタープライズ環境にも適用可能です。
(2)論理パーティション間の独立性確保による高い信頼性
チップセットで提供する独自機能により、各論理パーティションは独立した物理サーバと同等の動作環境を確保することができます。そのため、各論理パーティション間では、リソースの競合や障害、負荷などによる影響を受けることがありません。障害が発生した論理パーティションを動作中の他の論理パーティションに影響なく停止・再起動でき、高信頼な仮想化環境を提供します。
(3)目的に応じた柔軟な仮想化環境の提供
SMP*1構成のサーバ1台あたり、最大16の論理パーティションに分割可能です。また、柔軟にリソース割り当てを制御できる共有モードとパフォーマンスを重視した占有モードを提供します。共有モードは、リソースを複数の論理パーティションで共有し、稼動中に論理パーティション間のリソース割り当て比率を1%単位で変更することができます。これにより、業務負荷に応じた柔軟なリソースの割り当てが可能な他、あらかじめ設定することで、業務量の変動に応じた動的なリソース割り当て変更も可能です。占有モードは、個々のリソースを1つの論理パーティションで占有することができるため、共有モードに比べ、仮想化によるオーバヘッドを抑えることができ、性能重視のアプリケーションに適しています。さらに、これらのモードを使い分けることで、既存サーバの統合や負荷変動の大きい業務アプリケーションへの適用など、リソースを有効活用した拡張性の高いシステムが構築可能です。
*1 |
SMP(Symmetric Multi-Processor):対称型マルチプロセッサー |
(4)容易な論理パーティション運用管理
論理パーティションと物理サーバを意識することなく、シームレスな運用管理が可能です。具体的には、論理パーティションごとの起動/終了、ハードウェア障害管理、論理パーティションに対するOSやパッチの配布などが管理コンソールから一元的に管理でき、システム管理者は新たな運用スキルを必要とせずにサーバ仮想化環境を導入、管理、運用することができます。
2.最新のデュアルコア インテル® Itanium® 2 プロセッサーを採用
現行のインテル® Itanium® 2 プロセッサーを搭載したサーバモジュールに比べ、最大約2倍の処理性能向上を実現します。また、日立独自開発のチップセットにより実現したサーバモジュール間SMP機構により、最大8プロセッサー(16コア)のSMP構成が可能であり、ブレードサーバでありながら、優れた拡張性を提供します。
今回、最新の仮想化環境を安心して利用できるように、顧客要件に応じたコンサルティングからシステム設計・構築、運用・保守、機能拡張などの各種サービスも提供します。さらに、「BladeSymphony」を中核としたシステム検証施設BladeSymphony・コンピテンス・センタにおいて、サーバ仮想化機構を利用したシステムの構築・評価支援環境を提供します。サーバ仮想化機構と日立製品およびOracle 10g やMicrosoft SQL Server 2005などのISV/IHV製品を組み合わせ、業務システムの適正サイジング、およびシステム互換性の検証など、サーバ仮想化機構を用いたシステム構築検証を強力に支援していきます。
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価格と出荷時期 |
名称 |
概要 |
価格 |
出荷時期 |
ブレード サーバ部 「BS1000」 サーバ モジュール (サーバ 仮想化機構 標準搭載) |
・デュアルコアインテル® Itanium®2
プロセッサー9050(1.6)/9040(1.6)/9015(1.4)
最大2(最大4コア) 最大メモリ32GB
・サーバ仮想化機構標準搭載
・サポートOS*2 |
2,289,000円〜 (税抜 2,180,000円〜) |
8月31日 |
ブレード サーバ部 「BS1000」 サーバ モジュール |
・デュアルコアインテル® Itanium®2
プロセッサー9050(1.6)/9040(1.6)/9015(1.4)
最大2(最大4コア) 最大メモリ32GB
・サポートOS(*3) |
1,764,000円〜 (税抜 1,680,000円〜) |
8月31日*4 |
仮想 システム 設計 ・ コンサル ティング サービス |
顧客要件に応じた仮想化システムの
コンサルティングやシステム設計・構築を
サポートします。 |
個別 見積もり |
8月31日 |
プロダクト サポート サービス |
仮想化機構に対するお問い合わせ対応、
問題解決支援および更新版の
提供を行います。 |
13,125円/月〜 (税抜 12,500円 /月〜) |
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*2 |
Red Hat Enterprise Linux AS4.0、Windows Server 2003, Enterprise Edition |
*3 |
Red Hat Enterprise Linux AS4.0、Windows Server 2003, Enterprise Edition、HP-UX 11i V2 |
*4 |
HP-UX 11i V2のサポートは、10月31日からとなります。 |
なお、今回の発表にあたり、各社から以下のコメントをいただいています。(五十音順)
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インテル株式会社 代表取締役共同社長 吉田 和正氏 |
インテル株式会社は、本日、日立製作所が、最新のデュアルコア インテル® Itanium® 2プロセッサー 9000番台を採用し、インテル® バーチャライゼーション・テクノロジーと連携した日立製作所独自のサーバ仮想化機構を標準搭載した、「BladeSymphony」サーバモジュールを発表されたことを歓迎します。
デュアルコア インテル® Itanium® 2プロセッサー 9000番台は、Itaniumプロセッサー・ファミリーで初めてデュアルコア化された製品です。パフォーマンスと電力効率の向上に加え、様々な革新技術によるプラットフォームの強化が図られています。さらに、日立製作所の先進的な仮想化技術とインテル® バーチャライゼーション・テクノロジーを連携させることにより、これまでにない柔軟なシステム運用が実現されます。
本日発表された新しいサーバモジュールにより、企業においてサーバ資源をより柔軟かつ効率的に運用し、基幹業務におけるインテル・プラットフォームの導入拡大につながることを期待します。
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日本オラクル株式会社 代表取締役社長 最高経営責任者 新宅 正明氏 |
日本オラクルは、日立製作所 情報・通信グループによる統合サービスプラットフォーム「BladeSymphony」における新サーバモジュールの提供開始を歓迎いたします。オラクル最新の基盤製品群「Oracle Fusion Middleware」や「Oracle Database 10g」では、お客様のニーズに合わせ、他システムとの連携・統合やリソースの最適化を瞬時に実行するグリッド・コンピューティングを視野に、ITシステムの自動化・簡便性を実現しています。今回の新たなCPUの搭載で機能が強化された「BladeSymphony」とオラクル製品群を組み合わせることにより、ミッションクリティカルシステムの領域において、より安全で高いパフォーマンスを発揮できるシステム基盤を提供できると確信しております。
日本オラクルは、日立製作所 情報・通信グループによる統合サービスプラットフォーム「BladeSymphony」における新サーバモジュールの提供開始を歓迎いたします。
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マイクロソフト株式会社 執行役 ジャパングローバルパートナー担当兼サーバープラットフォームビジネス本部 本部長 ガース フォート氏
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インテル® Itanium® 2 プロセッサーを搭載した「BladeSymphony」の、サーバ仮想化機構の標準搭載発表、おめでとうございます。
サーバ仮想化機構と、「Microsoft® Windows Server® 2003 for Itanium-based Systems」により、ハードウェアリソースの柔軟な活用が可能になり、スケーラビリティと高可用性の実現に加え、コストパフォーマンスと運用性に優れたソリューションを提供することが可能になります。サーバ仮想化機構により、企業が求める新世代のITプラットフォームを実現される事を期待しています。
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レッドハット株式会社 代表取締役社長 藤田祐治氏 |
レッドハットは、ハードウェアによるサーバ仮想化機構と、デュアルコア インテル® Itanium® 2プロセッサーを搭載した統合サービスプラットフォーム「BladeSymphony」が日立製作所より発表されたことを歓迎いたします。
この発表は、日立製作所の掲げるLinux/OSSソリューションへのビジョンに対する、新たなマイルストーンになることでしょう。
高性能・高信頼な仮想化機構とRed Hat Enterprise Linuxの組み合わせが、さらにエンタープライズ領域でのLinux適用を加速させるものと期待しております。
レッドハットは今後とも日立製作所との協業を通じて、オープンソースの普及に努めて参ります。
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他社商標注記 |
- インテル、Itaniumは、米国およびその他の国におけるIntel Corporationまたはその子会社の商標または登録商標です。
- Microsoft、Windows、Windows Serverは、米国Microsoft Corporationの米国およびその他の国における商標または登録商標です。
- Red Hatは、米国およびその他の国におけるRed Hat, Inc.の登録商標または商標です。
- Linuxは、Linus Torvaldsの米国およびその他の国における登録商標あるいは商標です。
- Oracleは、Oracle Corporation の登録商標です。
- その他、記載の会社名、製品名は、それぞれの会社の商標もしくは登録商標です。
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関連情報 |
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お問い合わせ先
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株式会社 日立製作所情報・通信グループ
エンタープライズサーバ事業部 企画部 【担当:松村、喜多村】
〒259-1392 神奈川県秦野市堀山下1番地
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