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発明報奨制度の透明性と納得性を高める
「発明情報システム」の運用を開始
Web上で自社や他社での特許の活用情報や
報奨額算定に用いられる詳細情報の閲覧が可能に
日立製作所(執行役社長:庄山 悦彦/以下、日立)は、本年12月末から、改正特許法35条に対応した新しい発明報奨制度に基づき、社員がイントラネット上で、自分が発明した特許の自社や他社での活用状況や、報奨額算定の評価を確認することができる新しい「発明情報システム」の運用を開始します。本システムの運用により、発明報奨制度および報奨金額の透明性と納得性を大幅に高め、技術開発の第一線で働く社員の発明意欲の向上を図ります。なお、本システムは現在特許出願も行っています。
日立では、昨年3月に発明管理本部を設置し、研究開発活動と発明創生を促進するための施策を幅広く検討してきました。その結果、本年4月には研究者の発明意欲を高め、事業に活用できる、優れた特許を数多く創生、育成することを目的として、発明報奨制度を改訂しました。新制度の特徴は、発明者が自分の創生した特許の報奨金算定の情報を知ることができるなど、透明性と納得性を大幅に高めたことです。その実現に向けて新たに構築したのが「発明情報システム」であり、日立だけでなく日立グループの会社も含めた、約21,000件の発明に対して共通的に運用できるものです。本システムの機能は以下のとおりです。
(1) 日立グループ内での実施情報連絡システム
発明者が事業部門に対し、自分の創生した特許が日立グループの製品の中で実施されているかどうかをweb上で随時問合せでき、その回答も確認することができるシステムです。研究部門と事業部門とのコミュニケーション活性化を図り、発明と事業との一体感を創り出すことにより、活用に繋がる特許の創生、育成を強化します。
(2) 日立グループ外での実施情報連絡システム
自分の創生した特許が、日立グループ外の製品で実施されている可能性があるという情報を発明者から随時連絡できるシステムです。発明者自身からの情報をオンタイムで収集することにより、保有特許のライセンス活動を強化できるとともに、特許を事業に活用させたいという発明者の期待に応えます。
(3) 実績報奨閲覧システム
自分の創生した特許が、社内での実施やライセンス収入といった実績に繋がった場合に支払われる実績報奨金が、どのような情報、評価に基づき算定されたかを、発明者がイントラネット上で閲覧できるシステムです。従来、日立では、保有している特許の実績を毎年調査し、年末に発明者に実績報奨金を支払っていましたが、その算定に関わる詳細情報を確認するためには、個別に知財部門に問い合わせる必要がありました。しかし、本システムでは、発明者の報奨制度および報奨金額に対する納得性、透明性を大幅に高め、発明者が、1.自己の創生した特許の事業への活用実績の有無、2.実績報奨金支払いの有無と支払いがない場合の理由、3.実績報奨金の支払いのある特許についての報奨金算定に関わる情報、を随時閲覧することができるようになります。
今後は、これらのシステムをさらに発展させ、技術開発の第一線で働く社員の発明意欲の向上につなげると共に、事業、研究、知財が三位一体となり、事業に役立つ、より優れた発明を数多く創生できるように取り組んでいきます。