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2005年12月14日
株式会社日立ディスプレイズ
従来比輝度1.5倍、コントラスト比2倍を実現した
携帯電話用IPS液晶を開発
高画質TV用最新IPS技術(IPS-Pro)を携帯電話用に応用
(株)日立ディスプレイズ(取締役社長:森和廣)は、このたび、当社高画質TV用液晶「IPS液晶」に搭載している最新IPS技術(IPS-Pro*1)を初めて携帯電話用に採用し、消費電力を上げずに当社従来品比*2で輝度1.5倍、コントラスト比2倍という高画質化を実現した携帯電話用高精細(QVGA)TFT液晶を開発しました。本開発品は、2006年1月よりサンプル出荷を開始し、同年6月より量産を開始します。
通信速度の高速化に伴い、通信と放送の融合が、今後ますます進展するものと期待されています。このような中、携帯端末向けデジタル放送(ワンセグ)が2006年4月より国内で開始されるなど、携帯電話に求められる機能の多様化とともに、携帯電話用液晶への高画質要求もますます高まっています。
当社では、高画質への期待に応える技術は「IPS液晶」が最適であると考え、TV用だけではなく、デジタルカメラ用や携帯電話用に展開してきました。IPS技術により、視野角補償フィルムなしで、見る角度でコントラストや色調が変化するという液晶の視野角問題を大幅に改善することができ、「斜めから見ても美しい」画像を再現することができます。携帯電話やデジタルカメラに保存した写真や映像を、家族や友達など複数で一緒に見る時など、さまざまな角度からでも高画質な画像を楽しむことができます。
このたび開発した携帯電話用高精細(QVGA)TFT液晶は、TV用に開発した最新IPS技術(IPS-Pro)を採用しています。画素構造の設計改良により、バックライトからの光の透過率を高めました。小型高精細液晶に適用するため、高精細画素配線の最適化と配線微細加工などの技術改善を行っています。
注釈
*1 |
In-Plane Switching Provectus。Provectusとは、ラテン語で「革新」を意味します。 |
*2 |
当社携帯電話向け2.2型IPSパネル従来品(輝度:250cd/m2、コントラスト比:350:1) |
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IPS技術とは |
IPS技術は、通常のTFT液晶とは動作が異なる、横電界液晶技術です。日立製作所が1995年に発表し、1996年より実用化しました。以降、 Super-IPS、Advanced-Super IPS、IPS-Proと進化しています。液晶分子が、横電界によりTFT基板に平行な面で回転するもので、その分子の動きがシンプルなため、視野角、色再現性や中間調での応答速度などに優れた性能を生み出します。本技術は、日立製作所、松下電器産業の32型大型液晶テレビ用に採用され、その画質は高い評価を受けています。
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関連情報 |
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2.4型IPS TFT液晶ディスプレイの主な仕様 |
表示サイズ |
6.1cm(2.4型) |
表示画素数 |
240(水平)×320(垂直) |
表示色数 |
26万色 |
視野角 |
上下左右 170°以上 |
色再現性 |
72%(対 NTSC比) |
輝度 |
400cd/m2 |
コントラスト比 |
700:1 |
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