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2005年10月20日
日立金属株式会社
株式会社日立産機システム
次世代アモルファス変圧器用の新アモルファス金属材料を開発
受電・配電時の電力損失を低減
日立金属株式会社 (以下、日立金属) は、変圧器の鉄心用に最適な新アモルファス金属材料を開発しました。また、株式会社日立産機システム (以下、日立産機) は、この新アモルファス金属材料を使い、さらに小型化・低騒音化した低損失の次世代アモルファス変圧器を開発しました。
日立金属の新アモルファス金属材料と日立産機の次世代アモルファス変圧器は、電力損失低減に貢献し、地球温暖化防止の一翼を担うと同時に、世界的な電力需要の急増に対応いたします。
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開発の背景 |
地球温暖化防止のために二酸化炭素などの温室効果ガス排出量を削減するニーズは大きく、エネルギーの効率的な使用、使用電力量の低減等が求められています。使用電力量を減らすことと共に、発電所から変電所を経由して工場、ビルでの受電および一般家庭等への配電を行う時に変圧器で発生する電力損失を低減することが大きな課題です。
変圧器の鉄心は軟磁性材料の一つである電磁鋼板が主流です。電磁鋼板を、日立金属のアモルファス金属材料に置き換えることで、変圧器の鉄心での電力損失を小さくできます。日立産機は、トップランナー方式の現行基準値に適合した変圧器(以下、トップランナー変圧器)である、アモルファス金属材料を鉄心に用いた変圧器 (以下、アモルファス変圧器)を1997年に国内メーカーとして初めて発売し、アモルファス変圧器のパイオニアとして普及に努めてまいりました。
アモルファス変圧器は、省エネルギー性能としては大きな利点を持っていますが、さらに、変圧器の小型化・低騒音化のニーズに対応する次世代アモルファス変圧器の開発が求められていました。
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開発の概要 |
日立金属は、従来材の鉄系アモルファス金属材料「2605SA1」(以下、従来材料)に比べ、磁束密度が高く、鉄損が小さく、変圧器の騒音を低減する「高飽和磁束密度アモルファス金属材料2605HB1」(以下、新アモルファス金属材料)を開発しました。
また、日立産機は、この新アモルファス金属材料を使用し、低損失な配電用次世代アモルファス変圧器を開発しました。次世代アモルファス変圧器は、従来のアモルファス変圧器より鉄心の小型化が図れるために現行の電磁鋼板変圧器と据付面積を同レベルまで低減でき、また騒音を低減することができます。
これまでも、日立金属はアモルファス金属材料分野で、また日立産機は変圧器分野で、継続的な研究開発を行ってきました。「アモルファス金属材料と応用製品」市場は電力インフラを支える変圧器を中心に世界で市場が拡大することが見込まれ、今後とも継続的な研究開発を行い、地球温暖化防止の一翼を担います。
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特長 |
(1) 日立金属の新アモルファス金属材料
- 変圧器の小型・軽量化に貢献
新アモルファス金属材料は飽和磁束密度を5%向上
- 変圧器での電力損失を低減し、温室効果ガス排出量削減に貢献
鉄損を10%低減
項目 |
新アモルファス金属材料 |
従来材料 |
飽和磁束密度Bs(T) |
1.64 |
1.56 |
鉄損Pc(W/kg)f=50Hz、Bm=1.3T |
0.063 |
0.07 |
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(2) 日立産機の次世代アモルファス変圧器
- 小型で低損失な変圧器を実現
新アモルファス金属材料の飽和磁束密度が高いことを活かし、鉄心を小型化し、据付面積を削減
- 変圧器での騒音低減を実現
新アモルファス金属材料を使用して騒音を10 dB (10 ホーン) 程度低減
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用途 |
日立金属の新アモルファス金属材料
- 産業用変圧器の鉄心
- 電力用変圧器の鉄心
- 変圧器以外の各種インダクターの鉄心
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特許出願数 |
日立金属:1件、日立産機:1件
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販売計画 |
(1) |
日立金属の新アモルファス金属材料 |
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【2006年度】 |
サンプル出荷開始、7億円/年 |
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【2007年度】 |
15億円/年 |
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【2008年度】 |
25億円/年 |
(2) |
日立産機の次世代アモルファス変圧器 |
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【2006年度】 |
サンプル出荷開始 |
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【2007年度】 |
25億円/年 |
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【2008年度】 |
35億円/年 |
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担当事業部門 |
(1) |
日立金属の新アモルファス金属材料 |
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: |
日立金属株式会社 軟磁性材料カンパニー |
(2) |
日立産機の次世代アモルファス変圧器 |
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: |
株式会社日立産機システム 事業統括本部 受配電・環境システム事業部 |
| | お問い合わせ先 |
日立金属株式会社 軟磁性材料カンパニー企画部 [担当:池本]
TEL : (03)5765−4060 (直通)
株式会社日立産機システム 事業統括本部受配電・環境システム事業部 [担当:永井、林]
TEL : (03)4345−6076 (直通)