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統合サービスプラットフォーム
「BladeSymphony」の基幹システム向け機能を強化
あわせてプラットフォームパートナーとの協業によるオープン対応の強化
日立製作所 情報・通信グループ(グループ長&CEO:古川 一夫、以下 日立)は、統合サービスプラットフォーム「BladeSymphony」において、基幹システム向け機能を強化し、6月30日から順次提供を開始します。あわせて、「BladeSymphony」のオープン対応を強化するため、米国F5 Networks社(以下、F5社)、韓国NITGen Technologies社(以下、NITGen社)、米国Brocade Communications Systems社(以下、Brocade社)、米国Red Hat社との協業を推進します。各社製品を「BladeSymphony」に統合、最適化することにより、オープンシステム環境における信頼性や可用性を高める各種ソリューションを提供します。
日立は、ITシステムのTCO削減とユーザーのコアビジネス集中を可能とするため、新しいITプラットフォームとして、統合サービスプラットフォーム「BladeSymphony」を提供してきました。「BladeSymphony」は、オープンアーキテクチャの多様な機能の活用と、システムの複雑化に伴う構築・運用の問題解決を両立するため、オープンでありながらもシステム全体を最適に連携させる「統合オープン」の考え方に基づいて、ROIの最大化を図ります。
今回、基幹業務をより柔軟に、かつ強固に支えるプラットフォームとして進化させるため、ビジネスグリッドコンピューティングやメインフレームで培った技術を適用し、基幹システム向け機能をさらに強化しました。また、オープン対応を強化するため、OS、ストレージ、ネットワークなどのプラットフォームの各分野においてパートナーとの新たな協業により、オープンシステム環境における信頼性や可用性を高める各種ソリューションを提供します。
なお、「統合オープン」の考え方に賛同するプラットフォームパートナーに対し、新たにソリューション開発に向けた共同施策「BladeSymphony統合オープンパートナープログラム」を6月30日から実施します。IHV/ISVなどを対象とし、2年間で約50社を目標にパートナリングを推進します。
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今回発表の特長 |
1. 基幹システム向け機能の強化
(1) サーバリソースの有効活用を実現する「日立仮想化機構(仮称)」の提供
プロセッサやメモリなどのリソースを目的や使用状況に応じて複数の論理パーティションに任意に割り当てることができる「日立仮想化機構」を2005年度第4四半期から提供を開始します。「日立仮想化機構」は、インテルコーポレーションの仮想化技術インテル(R) バーチャライゼーション・テクノロジと、日立がメインフレームで提供してきた仮想化組み込みソフトウェア技術との連携により高速な仮想化環境を実現します。これにより、サーバリソースの柔軟かつ効率的な利用が可能となり、ROIの最大化を図ります。インテル(R) Itanium(R) 2搭載サーバでのこのような仮想化機能の実現は「日立仮想化機構」が業界で初めてとなります。
(2) ビジネスグリッド技術を適用した「BladeSymphony Manage Suite」によるITリソース統合運用支援機能の強化
システム管理ソフトウェア「BladeSymphony Manage Suite」にビジネスグリッド技術を適用し、ITリソースのさらなる統合運用を支援する機能を強化しました。
今回、統合運用支援機能として提供する「システム構成管理機能」*1は、「BladeSymphony」のハードウェア構成管理情報とユーザーシステムを業務単位に管理したシステム構成情報を対応付けることができます。これにより、従来まで別々に管理する必要があった運用業務が大幅に低減でき、ユーザー業務の負荷増大時や、障害時などに必要なシステム変更作業などを迅速に実行できます。
また、構成管理情報はXML形式で出力できるので、システム設計、保守ドキュメントの作成およびメンテナンスが容易になります。
*1 |
「システム構成管理機能」には、経済産業省が2003年度から3年間の予定で推進中の「ビジネスグリッドコンピューティングプロジェクト」の技術開発成果を適用しています。 |
(3) PCI Express I/OモジュールによるI/O性能の向上
高速なシリアル転送インタフェースであるPCI Expressに対応した拡張スロットを持つPCI Express I/Oモジュールを製品化しました。2GB/秒のI/O帯域を持つPCI Expressスロットを1台のサーバモジュールから2スロット利用可能で、サーバシャーシ全体では、最大32GB/秒と現行機の2倍のI/O帯域を実現しています。
このPCI Express I/Oモジュールに、日立製ファイバーチャネル(以下、FC)/Ethernetアダプタカードを搭載することにより、サーバシャーシあたり4GbpsのFCポート32ポート、1Gbps Ethernetポート40ポートを、性能低下なく利用可能となります。
(4) 64ビット インテル(R) XeonTM プロセッサMP搭載 4way 新サーバモジュール製品化
最新の64ビット インテル(R) XeonTM プロセッサMP(2.83GHz/3.33GHz)を最大4個、メモリを最大16GB搭載可能なIA-32搭載4Wayサーバモジュールを新たに製品化します。また、最新の64ビット インテル(R) XeonTM プロセッサ(3.60EGHz)を最大2個搭載可能なIA-32搭載2Wayサーバモジュールも製品化しました。既にサポートしているIPF(Itanium Processor Family)サーバモジュールと合わせ、3種のサーバモジュールを1つのシャーシ内に混載可能で、用途や処理量に応じて最適なサーバモジュールを選択できます。
(5) 統合型従量課金モデルの提供
サーバ、ストレージ、ネットワーク、ソフトウェアをパッケージ化した統合型従量課金モデルを2005年9月から提供します。本課金モデルは、Webシステムをベースにまずは4モデルの提供から開始します。
統合型従量課金モデルのため、月額の使用料金は各ハード/ソフト毎ではなく、全てを一括した料金体系となります。
本課金モデルを採用することで、ユーザーは初期投資を低減するとともに、IT負荷変動に応じた効果的な投資が可能となります。
2. パートナー各社との協業による各種ソリューションの提供
(1) 高可用かつ柔軟なWebシステムを実現するF5社、NITGen社との協業
ユーザーの用途に応じ、2種のネットワークトラフィック制御製品を「BladeSymphony」として提供します。「BladeSymphony Manage Suite」による一元管理やシステム構築ソリューション、ワンストップサポートサービスも提供します。
- 「BladeSymphony」専用内蔵ロードバランサ
F5社の高性能、高機能なレイヤ7 ロードバランサである「BIG-IP
シリーズ」を「BladeSymphony」専用内蔵ロードバランサとしてラインアップします。SSLアクセラレーション*2や充実したアプリケーショントラフィック管理機能により、基幹業務アプリケーションに適した安全性・可用性を「BladeSymphony」として提供することが可能です。
- サーバシャーシ内蔵ロードバランシングブレード
NITGen社の高機能なトラフィック管理ソフトウェア製品である「enpia S シリーズ」をサーバモジュールにプレインストールしたサーバシャーシ内蔵型のロードバランシングブレードを「BladeSymphony」としてサポートします。サーバの負荷やプロセス状態を管理可能なエージェントソフトウェアとの連携により、きめ細かで正確な負荷分散が可能です。また、物理的に離れたサイト間でのロードバランシングも可能です。
*2 |
SSL(Secure Sockets Layer)による暗号通信において、負荷の高いデータの暗号化・復号化処理を専用ハードウェアにて高速に行なう機能です。 |
(2) 高信頼なSAN環境に向けたBrocade社との協業
「BladeSymphony」のサーバシャーシに内蔵したBrocade社製FCスイッチとの連携により高信頼なSAN環境を実現するため、信頼性、可用性などのシステム検証・評価を共同で実施します。Brocade社製FCスイッチは「BladeSymphony Manage Suite」による稼働管理が可能で、万一障害が発生した場合でも、障害の切り分けに必要なログや統計情報を容易に取得でき、問題を迅速に解決することができます。さらに今後、日立開発のFCアダプタとBrocade社製FCスイッチを連携させたストレージパスの高信頼化や障害回復時間短縮などを推進していきます。
(3) Linux対応強化に向けた米国Red Hat社との協業
基幹システムにおけるLinuxの適用を積極的に展開するため、米国Red Hat社との協業を強化し、「BladeSymphony」におけるLinuxカーネルの信頼性強化と、サポート体制の充実を図ります。そのため、米国Red Hat社に「BladeSymphony」を設置し、日立から派遣した技術者と信頼性強化に向けた共同開発を推進します。また、その成果を米国Red Hat社とLinuxコミュニティへ提供するとともに、今後は、障害解析を迅速化する障害解析資料取得ツールの適用、カーネルのソースコードレベルでの障害解析支援、予防保守および性能ボトルネック解析などのサービスを日立からユーザーへ提供していきます。
3. 「BladeSymphony統合オープンパートナープログラム」の実施
IHV/ISVなど「統合オープン」の考え方に賛同するプラットフォームパートナーに対し、新たにソリューション開発に向けた共同施策「BladeSymphony統合オープンパートナープログラム」を実施し、パートナリングの強化を推進します。
(1) 「BladeSymphony」のインタフェース仕様の公開
パートナー製品との最適な連携や「BladeSymphony Manage Suite」での統合管理環境の構築のため、「BladeSymphony」のインタフェース仕様を公開します。これにより、「BladeSymphony」と互換性のある製品の開発が促進されるとともに、パートナーは「BladeSymphony」の貸出しによる動作検証やシステム検証施設「ハーモニアス・コンピテンス・センター」での共同検証を行うことが可能です。
(2) 共同マーケティングの実施
多様なユーザーニーズに応えるソリューションを提供するため、パートナー各社との共同マーケティングを実施します。
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新機能の価格と提供時期 |
分類 |
価格(税込) |
提供時期 |
「BladeSymphony Manage Suite」 システム構成管理セット |
2,121,000円 |
2005年
6月30日 |
PCI Express I/Oモジュール |
210,000円 |
2005年
9月 |
IA-32搭載4Wayサーバモジュール
(64ビット インテル(R) XeonTM プロセッサMP(2.83GHz)×1搭載) |
1,060,500円
〜 |
2005年
11月 |
IA-32搭載2Wayサーバモジュール
(64ビット インテル(R) XeonTM プロセッサ(3.60EGHz)×1搭載) |
619,500円
〜 |
2005年
8月 |
サーバシャーシ内蔵ファイバチャネルスイッチ |
1,890,000円 |
2005年
9月 |
「BladeSymphony」専用内蔵ロードバランサ |
4,462,500円
〜 |
2005年
9月 |
サーバシャーシ内蔵ロードバランシングブレード |
3,129,000円
〜 |
2005年
9月 |
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なお、今回の「BladeSymphony」の基幹システム向け機能強化の発表にあたり、各社から以下のコメントをいただいております。(アルファベット順)
- 米国Brocade Communications Systems社
Vice President of Worldwide Marketing at Brocade Tom Buiocchi(トム・ビョーキ)氏
ブロケードはこの度、日立社の「BladeSymphony」にブロケードのEmbedded SANスイッチ機能を提供できることを、大変喜ばしく思っています。それぞれの分野における市場の信頼を得たリーディングカンパニーである日立社とブロケードは、その強力なパートナーシップにより、ブレードサーバのデータセンターへのインテグレーションを加速させると共に、日立社の顧客企業が我々両社に期待している信頼性の高いSANコネクティビティとパフォーマンスを約束します。
- 米国F5 Networks社
President and CEO John McAdam(ジョン・マッカダム)氏
F5はその確かな実績が認められ、BIG-IPが日立の統合サービスプラットフォーム「BladeSymphony」のソリューションとして選ばれた事を大変誇りに思います。F5はBIG-IP v9とv9に統合されたF5独自のiControl APIによって、インテリジェントなトラフィック管理機能と優れた管理性を提供します。これにより、「BladeSymphony」導入のお客様にアプリケーションをより早く、よりセキュアに運用していただくことができます。
- 韓国NITGen Technologies社
President KeeJoo Yoon(尹基柱:ユン・キジュウ)氏
2005年を基点にブレードサーバの需要が増加しており、各種付加ソリューション搭載で競争が熾烈な展望であるブレードサーバ市場で高性能と信頼性を追い求める「BladeSymphony」製品戦略に「enpia S Series」が差別化要素としてお客様にアピールすることができることは、非常に喜ばしいことです。
- 米国Red Hat社
Executive Vice President of Worldwide sales Alex Pinchev(アレックス・ピンチェフ)氏
日立との協業により、オープンソースソリューションでビジネスを構築しているお客様に新たな選択肢をご提供できることは、たいへん喜ばしいことです。「BladeSymphony」のような柔軟性と信頼性に優れた製品への市場のニーズは、これからも一層高まってゆくことでしょう。日立とレッドハットは今後も協業し、価値の高いブレードソリューションをご提供してまいります。
ブロケード(Nasdaq:BRCD)は、インテリジェントなストレージネットワーキングプラットフォームのリーディングサプライヤです。世界の主要なストレージベンダーがSAN(Storage Area Network)ソリューションのネットワーク基盤としてブロケードを採用しており、国内ファイバーチャネルファブリックスイッチ市場においては90パーセントものシェアを獲得しています。ブロケードの提供するSilkWormファブリックスイッチファミリーとソフトウェア製品群は、企業におけるデータの可用性と、ストレージ/サーバ資源を最適化するように設計されており、これら先進的かつ信頼性の高いソリューションにより、ブロケードは企業におけるSAN導入を容易にするだけでなく、データストレージ環境のTCO(Total Cost of Ownership)削減、およびネットワークとアプリケーションの効率化を実現します。
F5ネットワークスは、ビジネスクリティカルなアプリケーションのセキュアで最適化された配信を実現し、増大するビジネスニーズに最先端のソリューションを提供します。アプリケーショントラフィック管理のグローバルリーダーであるF5は、企業の成長に合わせ更なるインテリジェンスをネットワークに投入し、業界をリードし続けます。F5製品の特徴であるフレキシブルな結合型アーキテクチャに基づき、運用コスト削減を図るとともに、従業員、顧客へのサービスを劇的に向上させ、比類ない価値を提供します。世界9,000社以上の企業とサービスプロバイダーがF5のアベイラビリティ、スケーラビリティ、パフォーマンス、そしてセキュリティにその信頼を寄せています。
韓国第2の基幹通信事業者であるDACOM千里眼のバックボーン網を設計して構築、運営したDACOM社内ベンチャーから1999年分社。会社設立後、3大IDCセンター(KT-IDC、KIDC、Ngene)を連動する Private Backbone Network基盤を韓国初のContent Delivery Network Provider (CDN)及びMSP(Managed Network Service Provider )として構築、運営してきました。韓国現代証券会社など11社のオンライントレードシステム及びネットワークを、5年以上 "無中断"で運営しています。また、知能型システムトラフィック統合管理ソリューション 「エンピア S シリーズ」は、iMBC、KBSi、NHN、neowiz、外煥銀行及びMTVi Japanなど韓国や日本の放送、ポータル、金融など幅広い企業に納入実績があります。
さらに"無中断無障害 e-business ソリューション専門業社"として独歩的な立地を構築しているE-business End-to-End構築と運営のコンサルティング力と技術力を保有した専門トータルネットワークソリューション会社です。
Red Hatは、世界をリードするオープンソースおよびLinuxのプロバイダです。ノースキャロライナ州ラーレーに本社を置き、世界各国に事務所を展開しています。Red Hatは、高品質かつ低コストな技術をご提供することで、Linuxとオープンソースソリューションを世界の主流に押し上げています。Red Hatは、オペレーティングシステムソフトウェア、およびミドルウェア、アプリケーション、管理ソリューションを提供しています。またRed Hatは一流のパートナーシップを通じて、世界各国のお客様にサポート・トレーニング・コンサルティングの各サービスをも提供しております。Red Hatのオープンソース戦略は、セキュリティと管理し易さを追求し、オープンソース技術をベースとした(あるいはそれを発展させた)インフラストラクチャを構築するための長期的なプランをお客様にご提供するというものです。
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他社商標注記 |
- インテル、Intel、インテル Xeon、Itaniumは、アメリカ合衆国およびその他の国におけるIntel Corporationまたはその子会社の商標または登録商標です。
- Brocadeは,米国またはその他の国におけるBrocade Communications Systems, Inc. の商標または登録商標です。
- F5、F5 NetworksおよびBIG-IPは、F5 Networks, Inc.の商標、または登録商標です。
- Linuxは、Linus Torvaldsの米国およびその他の国における登録商標あるいは商標です。
- Red HatならびにShadow Manロゴは、米国およびその他の国でRed Hat, Inc.の登録商標もしくは商標です。
- その他記載の会社名、製品名は、それぞれの会社の商標もしくは登録商標です。
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