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2005年5月16日

UFJ銀行の基幹系Linuxシステムに信頼性強化サービスを提供

 

  日立製作所 情報・通信グループ(グループ長&CEO:古川 一夫、以下、日立)は、このたび、株式会社UFJ銀行(頭取:沖原 隆宗、以下、UFJ銀行)の基幹系Linuxシステムに、信頼性強化を目的とし、障害解析ツールの適用や予防保守などからなるサービスの提供を4月から開始しました。
  このサービスは、UFJ銀行のシステム企画・開発を担当するUFJIS株式会社(代表取締役社長:宗宮 省造、以下、UFJIS)の協力を得て提供しています。
  今後、日立は、Linuxプラットフォームにおける高信頼化ノウハウをさらに蓄積・活用し、基幹系システムへのLinux適用を進めていきます。

  UFJISは、2003年からLinuxを大規模かつ基幹系のシステムプラットフォームに採用しており、Linuxの技術的な問題に即応しつつ、コストパフォーマンスに優れたシステム開発を行っています。今回のサービスは、UFJISがインフラ構築を担当した基幹系Linuxシステムに適用するものです。
  従来、基幹系システムへのLinux適用に際しては、OS障害発生時の解析や予防、性能ボトルネックの解析・対処方法などを充実させ、基幹業務に耐えうるLinuxプラットフォームを実現することが課題となっていましたが、今回のサービスはこれらの市場ニーズに対応すべく、日立が今までLinux関連ソリューションで培ったノウハウを基に、UFJ銀行の基幹系Linuxシステムに対して実施しています。

 

今回のサービスの主な特徴

 
 

1. 障害解析を効率化する資料取得ツールを開発

  Linuxの障害発生時に解析資料(メモリーダンプ)を取得するツールLinux Tough Dump*1を開発し、障害解析の効率化が可能となりました。従来は、Linux に対してダンプ取得の処理を追加する必要があり、この処理追加により業務プログラムの動作に影響を与えないかの検証が必要であったのに対し、Linux Tough Dumpでは処理追加を必要としない新方式を採用したことで、業務プログラムに影響を与えることなく、効率的な障害解析が可能です。

 

2. OSソースコードレベルでの高度な障害解析を支援*1

  Linuxの問題に対して、それを解決する既存の修正モジュールが存在しない場合、OSのソースコードレベルで障害解析を行い、修正モジュールの提供や運用での回避策の提示を行います。

  また、これらの信頼性強化策に加え、各種の予防保守や性能ボトルネック解析なども行います。

 
*1 Linux Tough Dump及びソースコードレベルの障害解析情報について、オープンソースコミュニティに公開予定です。
 

  日立は、今回のサービス提供に先立ち、Linuxの主要ディストリビューターの1つであるレッドハット株式会社(代表取締役社長:藤田 祐治、以下、レッドハット) との連携を強化し、米国Red Hat社の開発拠点への技術者の派遣、及びLinuxの信頼性強化に向けた共同開発を本年3月から開始しています。この共同開発において、Linuxに関する問題解決の迅速化と信頼性向上のための技術的検討を行い、今回のサービスにそのノウハウを活かしたほか、今後、この共同開発の成果をオープンソースコミュニティへ提示していきます。

  なお、今回のサービス適用に関し、UFJIS及びレッドハットから以下のコメントを得ています。

 

UFJIS株式会社 オープンプラットフォーム部 蒲原 寧 氏

  今回、日立から提供されるサービスは、基幹系システムへのLinuxの適用を推進するにあたり、我々が望んでいたサービスです。本サービスはオープンソースの強みを活かすものであると理解しており、ソースコードレベルの障害解析や迅速な回避策の提供などを受けることにより、一層の信頼性強化を図っていけるものと考えています。

 

レッドハット株式会社 代表取締役社長 藤田 祐治 氏

  レッドハットは、日立による本サービスの適用を歓迎いたします。基幹系業務システムにおいて、Linuxのパフォーマンスと信頼性に、システムの構築と運用の安定性を付加することは、まさにユーザーの声に応えた待望の回答であるといえます。今回適用されたサービスには弊社と日立の共同開発の成果が活かされておりますが、今後もさらに日立との協業により、Linuxの一層のマーケットニーズへの対応に努力してゆく所存です。

 

商品名称に関する表示

 
  • Linuxは、Linus Torvaldsの米国およびその他の国における登録商標あるいは商標です。
  • その他記載の会社名、製品名は、それぞれの会社の商標もしくは登録商標です。
 
 

お問い合わせ先

株式会社 日立製作所 情報・通信グループ プラットフォームソリューション事業部
プラットフォームソリューション企画本部 Linuxビジネス推進センタ [担当:山田・吉澤]
〒212-8567 神奈川県川崎市幸区鹿島田890番地
電話 : 044-549-1169 (ダイヤルイン)
 
 

 
 

以上

 
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