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2005年4月1日
日立ホーム&ライフソリューション株式会社
取締役社長 石垣 忠彦

2005年度期首にあたって - 従業員向けメッセージ(要約)

 
 

1. 2004年度の総括

  まず2004年度の総括ですが、安定収益・持続成長型の企業へ転換し、日立の企業価値の向上に貢献する、皆さんが自信と誇りを持った会社に変えていこう、というビジョンのもとでRPA(Revitalization Plan & Action)をこれまで推進してきました。
  振り返ってみますと、2004年度はいくつか辛い環境に見舞われました。世界的な原材料の価格高騰に加え、これは当社の問題でありますが、製品不良が発生し、その対策費がかかったこと。これらを解決し、いわゆる「ダントツ商品」と呼ぶ高付加価値商品が好調に推移すれば、安定的な収益確保に向けて道筋が見えてきます。
  我々のビジネスは世の中の変化についていくことが重要で、対応力がないと事業として続けられないと思っており、いかにスピードを上げて変化への対応力を高めていくかが大きな課題だと思っています。
  一方で、改善してきている部分もあります。例えば、一部の海外拠点の業績が少しずつ良くなってきていますし、正しい方向に向かっていると確信しています。

 

2. 2005年度に向けて

  今年度は、これまでの反省点を踏まえて、大きく一歩を踏み出したいと考えています。今年度はi.e.Hitachi PlanII の最終年であり、日立グループ全体としても目標の収益を守ることが命題です。
  RPAは今後も継続しますが、特に今年注力したい分野について、私の考えをいくつか申し上げます。

 

(1) 強い商品づくり

  2004年度は、調理家電事業の統合や熱器・最寄品事業の日立リビングサプライへの移管など、事業構造の改革に取り組んできました。今後継続・育成していく製品については、設計・開発力の強化を行い、補強をしていきます。加えて、本日から『商品計画本部』を発足させ、国内および海外の製品を事業部横断的に見直す体制を整えました。当社としてどのような製品を投入していくかを、中長期的な観点からまとめていくこととします。商品づくりの最初の段階から、市場導入に至るまでの過程をしっかりとフォローしていくことが必要です。

 

(2) 非家電ルートの拡大(BtoBビジネス)

  2月に京都議定書が発効となり、電力会社を中心とする取組みなどから、「オール電化」は今後確実に普及・拡大が進みます。この有望市場に向けて、当社はヒートポンプ給湯機や、IHクッキングヒーターなど「オール電化」を狙っていける製品群を持っていますので、できる限り早く垂直立ち上げを行い、大きな柱にしたいと思っています。これまでの単品売りと異なり、既存の販売ルートではなく、BtoBなど新たなチャネルの開拓が必要になります。また、システムとしての広がりも求められるため、いろいろな部門と連携を取りながら進めていきます。皆さんが知恵を出して、また、販売側も意識を高めて、ぜひ大きな事業に育てたいと思います。

 

(3) 部品事業

  白物家電は季節変動があり、年間の売上の平準化が難しいビジネスであるため、強い部品事業を育てて安定したビジネスを確保したいと思っています。一つ良い芽が出てきているのがエアコンのコンプレッサーで、中国のSHECでは2004年度の生産が中国No.1になっております。中国の今後の市場成長を考えると、ここをさらに強化し、日立を世界に冠たるコンプレッサーメーカーに育てたいと思っています。
  このほか、高い技術力をベースに開発した部品を活用し、家電分野だけでなく他業界へも販売していきます。まだ開発途上の物もあり時間はかかりますが、安定収益につながる事業に育てていきたいと考えています。

 

(4) 販売体制の強化

  国内販売においては、地域社の社長の一部が新しい社長に替わります。また、今後拡大するシステムやソリューションビジネスに対応するため、営業やサービスの体制強化を行います。

  最後にお願いを申し上げたいと思います。
  当社は良い方向に動きつつあると思っておりますが、まだスピードが不足していると思っています。ぜひ、皆さんにもう一度足元を見て頂いて、業務を加速してやって頂きたい。特に、職場内のコミュニケーションを密にして、前に向かって進んでいきたいと思っております。

  我々を取り巻く環境は厳しいですが、いろいろな形でRPAの成果は出つつあると思っています。もう一度、ぜひ皆さんのやるべきミッションを確認頂いて、2005年度の計画目標に向かって進みたいと思っています。どうぞよろしくお願い致します。

 

以上

 
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