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2005年4月18日
国立大学法人大阪大学
株式会社日立製作所
大阪大学と日立が組織的連携協定を締結
情報通信分野、バイオ・メディカル分野および
ものづくり基盤技術において産学連携をスタート
国立大学法人大阪大学(総長:宮原秀夫/以下、大阪大学)と株式会社日立製作所(執行役社長:庄山悦彦/以下、日立)は、本日、大学の研究や教育の全般にわたって、人・技術・情報の多面的交流や連携企画について、両組織同士で取り組むための組織的連携協定*1を締結しました。この協定は、大阪大学が有する先端技術や研究資源を日立が導入・活用することによって、日立の研究開発機能を強化することと、日立が有する研究開発プロジェクトマネジメントなどの企業ノウハウや経営資源を大阪大学に提供することによって、大阪大学の教育・研究機能を強化することを目的としています。両者はこの協定に基づいて、情報通信分野、バイオ・メディカル分野などでの研究連携を一層強化・緊密化するとともに、従来連携がなかった部局同士が新たに連携して、ものづくり基盤技術を強化することに取り組んでいきます。*2
両者はこれまでも、自律分散ネットワーク、光デバイス、生体計測など、さまざまな分野において、委託研究、共同研究等を行ってきました。これらの活動は、大学および企業の研究者が、テーマ別に企画・推進してきましたが、本協定締結の後は、運営委員会、推進連絡会を設置し、定期的な情報交流を図りつつ、組織レベルにて連携企画を推進していきます。
まず、研究の連携に関しては、日立は大阪大学の学部、大学院、研究所及び全学横断的な研究機構との交流を図ります。本連携は、研究動向に関する世界的な動きや社会のニーズに関して相互の意見を交換すること、公的研究資金の利用も視野に入れつつ先端的な大型研究プロジェクトを協力して企画・推進することを目指しています。
まず、情報通信分野では、情報ネットワークの新方式、新しい組み込み情報システムとそのネットワーク環境での応用などの研究分野において両者が連携し、ユビキタス情報社会における新しいコンセプト創生の可能性を探ります。
また、バイオ・メディカル分野では、社会への貢献と新しい市場の創生を目指し、両者がバイオ・メディカル関連企業との連携も図りながら、生体計測とその利用技術などにおいて、新しいニーズの発掘ならびに革新的なコア技術の創生を目指します。
さらに、上記のような、新コンセプト創生型の研究企画に加え、国際競争にさらされている日本のものづくりの技術力強化に取り組みます。具体的には、大阪大学が有する高度な金属接合技術を核にして、高温の鉛フリーはんだによる接続技術について共同研究を推進し、環境に優しいものづくりを実現していきます。
また、教育の連携に関しては、事業マインドと国際的に活躍できるリーダシップを持った人材を育成するための大学院教育や、製品や技術の変遷に対応できるための企業内での人材教育制度などをはじめ、それぞれの強みを生かす相互補完的な教育・人材育成の枠組みづくりについて協力していきます。
今回の大阪大学と日立の組織的連携協定は、各々の有する様々な有形無形の経営資源を有機的に組み合わせていくことで新しいアイデアを生み出し、単独では成し得なかった新しい価値を創造していくことが狙いです。また、本協定は1対1の連携を超え、両者が関係する多数の大学や企業も加えて、より大きな連携ネットワークを形成していくことも視野に入れています。なお、日立はグループ会社を含め組織的に対応いたします。
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補足説明 |
*1 |
組織的連携協定:
大学と企業とが組織と組織として、多面的かつ戦略的な連携を推進することを目的とした協定です。 |
*2 |
大阪大学は、これまでに三菱重工業株式会社、松下電器産業株式会社、株式会社富士通研究所、三洋電機株式会社との間に組織的連携協定を締結しています。日立はこれまでに、北海道大学、京都大学、慶應義塾大学、電気通信大学、筑波大学、東京大学(2部局)、立命館大学、早稲田大学と組織的な連携協定を結んでいます。
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