このニュースリリース記載の情報(製品価格、製品仕様、サービスの内容、発売日、お問い合わせ先、URL等)は、発表日現在の情報です。予告なしに変更され、検索日と情報が異なる可能性もありますので、あらかじめご了承ください。なお、最新のお問い合わせ先は、お問い合わせ一覧をご覧下さい。
スーパーテクニカルサーバ「HITACHI SR11000」が
東京大学情報基盤センターで稼働開始
日立製作所 情報・通信グループ (グループ長&CEO:古川 一夫)は、このたび、スーパーテクニカルサーバ「HITACHI
SR11000 モデルJ1」(以下、「SR11000 モデルJ1」)を東京大学情報基盤センターに納入し、本日から稼働を開始します。本システムは、全国の大学・研究機関に対し大規模計算サービスを提供するもので、最大理論ピーク性能約5.35
テラフロップス*1、総メモリ容量5.5 テラバイトであり、国内有数のスーパーコンピュータシステムの一つとなります。さらに、本システムは、2年後に、最大理論ピーク性能16テラフロップス以上、総メモリ容量16テラバイト以上のシステムにする計画です。
*1 |
1テラフロップス(TFLOPS) |
: |
浮動小数点演算を1秒間に1兆回実行する能力。 |
本システムは、1999年3月に東京大学情報基盤センターで運用を開始した「HITACHI
SR8000」(以下、「SR8000」)の後継として、同センターのスーパーコンピューティング部門に設置されます。本システムは、1ノード*2当たり16プロセッサの44ノードで構成されており、従来機種の「SR8000」に比べ、最大理論ピーク性能は5.3倍の約5.35
テラフロップスに、総メモリ容量は5.5倍の5.5 テラバイトに、システム全体のノード間ネットワークの最大転送速度は4.1倍の約1.1テラバイト/秒に増強されます。また、各ノードを論理的に分割して、1ノードを仮想的に複数のノードとして使用できるノード仮想化機能によって、本システムを仮想的に1ノード当たり8プロセッサで88ノードのシステムとして運用することができます。これにより、1ノード当たり8プロセッサである従来機種の「SR8000」で最適化しているプログラムをリコンパイル*3するだけで、本システムの計算性能を十分に引き出すことが可能となり、「SR8000」と同様の利用環境を提供できます。
*2 |
ノード |
: |
並列コンピュータを構成する独立した演算処理単位 |
*3 |
リコンパイル |
: |
ソースプログラムから、コンパイラによりオブジェクトプログラムを再生成すること |
東京大学情報基盤センターのスーパーコンピューティング部門は、学術研究を目的として一貫してその時代における最先端の計算機システムを導入し、全国の大学・研究機関に対して高水準な大規模計算サービスを提供しています。スーパーコンピューティング部門が所有する計算機システムは、日本の科学技術の発展に大きな役割を果たしており、大規模計算が必要な超伝導や気象の分野などで多くの研究者に利用されています。特に気象分野では、大量の大気循環、海洋循環シミュレーションの計算結果と実観測データの対比・検証を繰り返して行う必要がある地球規模の気候モデルの開発において顕著な成果をあげています。
円周率の計算桁数の世界記録保持者である東京大学情報基盤センター
スーパーコンピューティング部門 金田康正教授は、「ノード性能、主記憶容量、ノード間通信性能のバランスが取れ、高信頼性磁気ディスク装置への高いデータ転送性能を持つこの高性能システムにより、大規模科学技術計算の処理速度が著しく高速化されると考えている。また、ノード仮想化機能により、プログラムの移行が容易となっており、ユーザにとってバランスの取れた使い勝手の良いシステムである。この『SR11000
モデルJ1』によって、科学技術分野で多くの優れた研究成果が得られると確信している。また、円周率の計算桁数の世界記録大幅更新は間違いない。」と、述べています。
|
|
スーパーテクニカルサーバ「HITACHI SR11000」概要 |
「SR11000」は、流体解析や衝突解析、気象予測といった科学技術計算向けの高性能並列コンピュータです。「SR11000」は、テラフロップス級の演算性能と高性能ネットワークの組み合わせによる優れたシステムバランスを追求し、高い実効性能を発揮します。「SR11000」は、政府調達の2004年度スーパーコンピュータ案件において、全12案件中6案件を受注しました。「SR11000 モデルJ1」を用いたシステムは、東京大学情報基盤センターのほか、国立極地研究所、千葉大学総合メディア基盤センター、東京大学物性研究所などでも稼働しています。
|
|
東京大学情報基盤センターについて |
全国共同利用の「スーパーコンピューティング部門」、学内共同利用の「情報メディア教育部門」、「図書館電子化部門」、「キャンパスネットワーキング部門」の合わせて4つの研究部門と、各研究部門と一体となってサービスを行う情報業務部(4支援部門)及び事務部から構成されています。
スーパーコンピューティング部門は、各大学・研究機関等に在籍する大学教員・大学院学生・卒業研究の学部学生等が学術研究目的で共同利用する計算機の運用や、高度計算サービスのための研究開発を行っています。
|
|
関連情報 |
| | お問い合わせ先 |
株式会社日立製作所 情報・通信グループ
エンタープライズサーバ事業部 企画部 [担当:喜多村]
〒259-1392 神奈川県秦野市堀山下1番地
電話 : 0463-87-6786 (ダイヤルイン)