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2004年10月4日
 

360度どこからも見ることができる人間の立体映像通信技術を開発

10月5日から幕張メッセで開催されるCEATEC JAPAN 2004で展示
 
 
 
  日立製作所(執行役社長:庄山悦彦/以下、日立)は、360度どこからも見ることができる人間の立体映像通信技術を開発し、10月5日から幕張メッセで開催されるCEATEC JAPAN 2004で第一号機を展示します。この技術は、人間の上半身の映像を、離れた場所に設置した立体ディスプレイに、リアルタイム(同時)で映し出すことができます。「遠く離れた場所にいる主人公の立体映像と会話をする」という、これまでSF映画で見てきたシーンを実現する夢の技術です。
 
  立体映像ディスプレイは、21世紀に実現が期待される技術の一つといえます。すでに、撮影された映像やあらかじめ作成されたコンピュータグラフィクスを、ホログラフィ*1など光学的な手段で再現する技術が実現されています。しかし、人間の動きを同時に立体映像で表示する 「立体映像中継」は、いまだ実現していません。日立では、2004年2月に、360度どこからでも見ることができる立体映像ディスプレイを開発し、大きな反響を得ました。このディスプレイは、回転するミラーに24方向から撮影した映像を投影する簡単な方式です。24方向の画像を撮影するカメラシステムを別途作成し、立体映像ディスプレイに画像を転送すれば、その場で立体像を再現できるという「立体映像中継」の機能を持った方式です。しかし、撮影できる物体の寸法はわずか10cm程度の小さなもので、その可能性を示すにとどまっていました。
 
  今回、日立では、新たに人間を撮影することができる撮影システムを開発し、離れた場所に設置した立体ディスプレイに人間の立体映像を、リアルタイムで映し出すことに成功しました。撮影システムで得られる24枚の映像をブロードバンド通信すれば、立体映像ディスプレイを設置してある世界中どこの場所へも人間立体映像を送ることができます。
 
  この技術の実現によって、立体映像電話はもちろんこと、ビジネス分野ではグローバル企業の海を越えた仮想会議(virtual conference)、エンタテーメント分野ではアーティストの立体映像ライブなど、様々な夢が広がります。このように、今回、日立が開発した技術は、これまでSF映画で見てきた「人間の立体映像通信」を実現するものです。
 
  なお、人間立体映像通信装置の一号機は、10月5日から千葉県幕張メッセで開催されるCEATEC JAPAN 2004で展示します。
 
 

用語説明

 
 
*1 ホログラフィ:
  レーザー光を用いて物体から反射した光の波形(干渉縞)を感光材料に記録したもので、光を当てて再生すると元の物体と同じ3次元像が見えます。また、干渉縞を計算機で再現して立体像を作成する計算機ホログラムという手法もあります。
 
 

お問い合わせ先

 
株式会社 日立製作所 中央研究所 企画室 [担当:内田、木下]
〒185-8601 東京都国分寺市東恋ヶ窪一丁目280番地
電話 : (042)327-7777 (ダイヤルイン)
 
 
以上
 
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