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2004年6月29日
環境配慮設計と製品ライフサイクルマネジメントを支援する
「日立Eco&PLMソリューション」を販売開始
製品ライフサイクル全般で個体情報を統合的に管理し、
環境規制対応や品質トレースが可能
日立製作所 情報・通信グループ(グループ長&CEO:古川一夫、以下、日立)は、このたび、電気・電子機器、及び自動車部品等を中心とした工業製品の企画・設計・製造・保守・廃棄に至るまでの製品ライフサイクル全般にわたり、製品1つ1つの個体情報を統合的に管理することで環境配慮設計と製品ライフサイクルマネジメントを支援する「Eco&PLM*1ソリューション」(エコ アンド ピーエルエムソリューション、以下、「Eco&PLM」)を7月22日から販売開始します。
「Eco&PLM」は、製品自身および製品を構成する部品やその素材について、環境規制の適合確認や製品の不具合発生時に回収対象となる製品個体の特定、および製造過程における品質データの追跡を行うためのトレーサビリティデータベース「RH-BOM(アールエイチ ボム)」を中核とし、システムの導入コンサルティングから構築・運用・保守に至るサービスから構成されています。
近年の製造業を取り巻く状況は、2006年7月施行予定の欧州RoHS指令*2、製品のエコプロダクツ要件を規定し今後の動向が注目されるEuP*3など国際的な広がりを見せる環境規制への対応や、製品出荷後の不具合発生時に対象製品を特定し、原因箇所やその品質状況を追跡して是正処置を迅速かつ適切に取るなどの対応がますます重要となっています。
これらの対応を円滑に行うためには、製品個々の製造・出荷の履歴や構成部品の素材、含有される規制対象化学物質の有無や量、製造工程における品質データなどの膨大な情報を蓄積・管理・迅速に追跡できる環境を構築し、環境配慮設計や製品ライフサイクルマネジメントに活用することがポイントとなります。
日立はこれまで、社内の関連事業部門における規制物質排除の取組みや欧州RoHS/WEEE*4/ELV*5指令に対応するソリューションの提供、社内における製品ライフサイクルマネジメントのノウハウ蓄積などを進めてきましたが、今回、製造業が抱える環境規制対応や製品ライフサイクルマネジメントに求められる課題の解決を支援すべく、既存ソリューション及び社内ノウハウを反映し、製品情報管理が統合的に行えるソリューションを提供するものです。
*1 |
PLM(Product Lifecycle Management) 製品の全ライフサイクルを管理するコンセプト、もしくはその仕組み |
*2 |
RoHS(Restriction of the Use of the Certain Hazardous Substances) EU(欧州連合)が定めた2006年以降電気・電子部品に特定の有害物質を含むことを禁止する指令 |
*3 |
EuP(Proposal for a DIRECTIVE on establishing a framework for the setting of Eco-design for Energy Using Products)エネルギー使用製品に対するエコデザイン要求設定枠組みに関するEUの指令案。ライフサイクルを通じての原材料、中間製品の投入や排出物、廃棄物の発生を定量的に評価した「エコロジカルプロファイル」を作成し、製品の環境側面の設計を実施することを義務化 |
*4 |
WEEE(Waste Electrical and Electronic Equipment) 廃電気電子機器の環境に及ぼす影響を抑えるため、製品に含まれる素材の制約や処理のための費用負担等を定めたEU指令 |
*5 |
ELV(End of Life Vehicle) 2000年に制定された自動車の部品に特定の物質の使用を禁止するEU指令 |
「Eco&PLMソリューション」の主な特長
「Eco&PLM」では、膨大な製品個々の開発履歴情報などを保持し高速に検索する「RH-BOM」、及び化学物質集計用ソフトウェアである「環境規制物質管理フレームワーク」を中核とし、既存の部品表システムや製造番号管理システムなどと連携して製品情報を統合的に管理できるシステムを構築します。
- 膨大な製品個体の情報を蓄積し高速な情報検索が可能
製品個体の開発履歴や製造工程での品質データ、出荷や保守履歴などの膨大な情報を管理するた
め、大量のデータを格納でき高速検索が可能な「RH-BOM」(Real Harmonious BOM*6)を新たに開発し適用します。「RH-BOM」の適用により数百万件もの製品及び部品の個体情報を高速に検索することが可能です。
- 製品個体ごとの化学物質集計処理が可能
MES*7などから得られる製造番号の採番情報と「RH-BOM」及び環境規制物質フレームワークとの
連携により、製品個体ごとの化学物質集計処理が可能です。
- 製品個体情報の管理と迅速な追跡が可能
「RH-BOM」と既存の部品表システムや製造番号管理システムとの連携により、「RH-BOM」に蓄積した製品個体の履歴情報と、部品表システムが持つ製品を構成する部品の情報、および製造番号管理システムが持つ製品型名ごとの製造番号が各々対応づけられるため、製品出荷後にその部品に不具合があり回収や是正処置が必要になった場合に、製品の製造年月日や製造場所、製造方法、出荷先、保守履歴、不具合部品の組込み位置や部品素材などの情報が迅速に追跡でき、不具合発生時の対応が迅速化できるほか、製品開発から保守にいたるまで製品ライフサイクル全般の製品情報を管理できます。
今後日立は社内関連事業所への「Eco&PLM」適用を進めると共に、電機・電子機器及び自動車部品製造企業を中心として「Eco&PLM」を提供していきます。
*6 |
BOM(Bill of Materials) 部品表 |
*7 |
MES(Manufacturing Execute System) 製造実行システム。基幹システムと製造プラントの間に介在し、製造現場に行うべきことの指示を出すとともにプラントの情報をリアルタイムで把握するシステム。 |
価格及び出荷時期
(1)ソフトウェア製品
製品名 |
概要 |
標準価格 |
提供時期 |
RH-BOM
(Real Harmonious BOM) |
製品・部品履歴情報格納用の大規模・高速検索データベース |
3,675万円
(税抜3,500万円) |
2005年
1月11日 |
環境規制物質管理
フレームワーク |
環境規制物質の評価処理用ソフトウェア |
1,869万円
(税抜1,780万円) |
2005年
4月17日 |
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(2)サービス
サービス名 |
内容 |
標準価格 |
提供時期 |
導入コンサルティング |
・導入計画、Eco&PLMシステムの設計コンサルティング
・既存システムとの連携設計コンサルティング |
個別見積 |
2005年
1月11日 |
システム導入サポート |
環境構築、システム構築、運用設計に対する導入支援 |
運用・保守サポート |
問合せサポートサービス |
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「RH-BOM」の稼動環境(ソフトウェア)
サーバ |
OS |
Windows Server 2003 |
APサーバ |
Cosminexus Application Server Standard Ver.6 |
演算システム |
DayDa.LabooEX |
ジョブ管理スケジューラ |
JP1/Base
JP1/Automatic Job Management System 2
JP1/Automatic Job Management System 2 - View |
クライアント |
OS |
Windows 2000 Professional Windows XP Professional |
Webブラウザ |
Internet Explorer 5.5以上 |
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* |
システムインテグレーション費用については個別見積。また、稼動環境に表示したソフトウェアは製品価格に含まれていません。 |
他社商品名称に関する表示
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Microsoftは米国Microsoft Corporationの米国およびその他の国における登録商標です。 |
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Windowsは、米国およびその他の国における米国Microsoft Corp.の登録商標です。 |
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Microsoft Internet Explorerは、米国Microsoft Corporationにおける登録商標です。 |
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その他、記載されているソフトウェア及びハードウェアの名称等は各開発会社の商品名称または登録商標です。 |
| | お問い合わせ先 |
株式会社 日立製作所 産業システム事業部 Eco&PLMビジネス推進センタ [担当:根本、廣]
〒140-8573 東京都品川区南大井6-26-2 大森ベルポートB館
電話 : 03-5471-2066 (ダイヤルイン)
以上