このニュースリリース記載の情報(製品価格、製品仕様、サービスの内容、発売日、お問い合わせ先、URL等)は、発表日現在の情報です。予告なしに変更され、検索日と情報が異なる可能性もありますので、あらかじめご了承ください。なお、最新のお問い合わせ先は、お問い合わせ一覧をご覧下さい。
2004年5月28日
宝印刷株式会社
株式会社日立製作所
マイクロソフト株式会社
宝印刷 ・ 日立製作所 ・ マイクロソフト 3社共同開発
「XBRLによる有価証券報告書編集システム」の
プロトタイプを発表
宝印刷株式会社(本社:東京都豊島区 代表取締役社長 堆 誠一郎、以下:宝印刷)・株式会社日立製作所(本社:東京都千代田区、執行役社長 庄山悦彦、以下:日立製作所)・マイクロソフト株式会社(本社:東京都渋谷区、代表執行役 社長:マイケル ローディング、以下:マイクロソフト)の3社は、共同で、「XBRL による有価証券報告書の編集システム」のプロトタイプを発表します。
XMLに基づいた財務報告用標準言語であるXBRLによる財務情報の公開が大きな流れとなっており、今回の発表は標準仕様に基づく対応をプロトタイプで作成したものです。
なお、本システムのデモンストレーションを2004年6月2、3日に東京国際フォーラムで開催される「the Microsoft Conference + expo 2004」で展示公開します。
1.XBRLの動向と「XBRLによる有価証券報告書編集システム」の開発経緯
XBRLはXMLベースの企業財務情報を公開するための国際標準仕様であり、欧米では官公庁、一般企業での採用が積極的に行われ、国内でも国税庁、東京証券取引所が採用しています。
今回開発したシステムは、新たにXML機能がサポートされた Microsoft(R) Office Professional Edition 2003を利用することにより、複雑なXBRLの仕組みを意識することなく、従来の編集作業と同様に容易に有価証券報告書などのディスクロージャー情報を作成することができるようにしたものです。
宝印刷では、企業から財務報告データや説明文書の素材を受け取り、企業との逐次打ち合わせと法令ノウハウに基づく推敲によって有価証券報告書を作成するディスクロージャー支援業務を行なっております。今回は、企業および宝印刷のディスクロージャー業務全体にわたって、XBRLによって情報の授受を一貫化するシステムのプロトタイプを開発しました。
本システムの開発に当たり、宝印刷は有価証券報告書などのディスクロージャー情報作成のノウハウを提供し、日立製作所はXBRLデータ定義及び変換技術の提供とシステムの実装を行い、マイクロソフトはMicrosoft Office Professional Edition 2003及びコラボレーションツールであるMicrosoft Office SharePoint(R) Portal Server 2003技術などを提供しています。
2.「XBRLによる有価証券報告書編集システム」の実現化
本システムは、業務面並びに技術面において次の事項を実現するものです。
[業務面]
1.データの収集・スピードの向上
財務諸表データをXBRLで受信することにより、有価証券報告書への取り込みを効率化する。また、Excel、CSVなどの他形式で提出された場合にも対応。
2.有価証券報告書作成効率の向上
各種入力支援機能や、データ校正の自動化などにより、有価証券報告書作成工程を効率化させ、高品質・短納期を実現。
3.XBRLによる外部開示にも対応可能
様々な入力形式からXBRL有価証券報告書データを自動生成し外部開示に対応が可能。
[技術面]
1.Microsoft Office Professional Edition 2003の利用
Microsoft Office Word 2003文書のスキーマ設計・XML出力によるXBRL連携及びリファレンス機能による法令、事例サービス連動。
2.XBRL文書とXML文書の統合管理方式
Word 2003から出力されたXML文書は、随時XBRL形式に変換可能。
3.XBRLを核とした多媒体文書統合化(ワンソース・マルチユース)
XBRLを中心にIR資料など多媒体文書へ変換可能。
|
|
XBRLとは
|
XBRL(eXtensible Business Reporting Language)とは、財務・経営・投資など、様々な用途に使用する情報を記述できるXMLベースの言語です。特に、組織における財務情報(財務諸表や内部会計報告など)の記述に適しています。国際組織であるXBRL Internationalから言語仕様が公開されています。
財務情報は、年度ごと、あるいは組織や業種ごとに、文書構造や項目、計算式などが異なるといった特徴があります。従来の作成方式では作成コストが多くかかるだけでなく、共通化や二次利用が困難とされており、これらへの対応として、XBRLでは、財務情報の作成・流通・分析・変換などに適した、XMLによる標準規約が制定されています。
(出所:XBRL Japan「XBRL FACT BOOK」より一部引用)
以上