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2004年3月17日
世界最高速の内部データ転送速度2.5Gbit/sを実現した
ハードディスクドライブ用プリアンプ
「HDL6D300シリーズ」を製品化
日立製作所 情報・通信グループ(グループ長&CEO:古川 一夫、以下 日立)は、このたび、世界最高速の内部データ転送速度2.5Gbit/s(*1)を実現したハードディスクドライブ(以下 HDD)用プリアンプ(*2)「HDL6D300シリーズ」を製品化し、3月22日からサンプル出荷を開始します。
本製品は、メインフレーム用プロセッサや超高速光通信用LSIなどにも使われ、LSI内部の高速動作を実現する「SOI SiGe BiCMOSデバイス」(*3)を採用し、現在、各HDDベンダーが開発中の次世代HDDに用いるプリアンプの内部データ転送速度1.6Gbit/sを超える2世代先の内部データ転送速度2.5Gbit/sを世界に先駆けて実現しました。また、GMR(Giant Magnetoresistive:巨大磁気抵抗)ヘッド(*4)やTMR(Tunnel Magnetoresistive:トンネル磁気抵抗)ヘッドの持つ幅広い読み出しヘッド抵抗値に対応することが可能な「並列負帰還読み出し回路」(*5)を開発し採用しています。これにより、読み出しヘッド特性に合わせてプリアンプを再度設計することがなくなるため、2世代先を見越した高性能サーバやストレージシステム用HDDの開発期間を短縮することが可能です。
*1) Gbit/s : |
ギガビット/秒、1ギガビットは1,0243ビット |
*2) プリアンプ : |
磁気ヘッドを介して磁気ディスクに情報の書き込みや読み出しを行うLSI |
*3) SOI SiGe BiCMOSデバイス : |
絶縁膜上のシリコン基盤にシリコン・ゲルマニウム ヘテロバイポーラ トランジスタとCMOS(相補型金属酸化膜半導体)を混載したデバイス |
*4) ヘッド : |
ハードディスク内部の読み取り/書き込み素子 |
*5) 並列負帰還読み出し回路 : |
並列負帰還型のフロントエンドアンプを持った読み出し回路。幅広い読み出しヘッド抵抗値に対して、安定した周波数特性と低雑音性を確保することが可能 |
■ 「HDL6D300シリーズ」の主な特長 |
1. |
2.5Gbit/sの超高速内部データ転送速度を実現 |
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当社従来比2倍の遮断周波数(*6)をもつ「SOI SiGe BiCMOSデバイス」を採用しました。これにより、書き込み速度と読み出し帯域を向上させ、2.5Gbit/sの内部データ転送速度を実現しました。 |
2. |
GMR/TMRヘッド対応「並列負帰還読み出し回路」の採用によりHDD開発期間の短縮が可能 |
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幅広い読み出しヘッド抵抗値に対応するため、新たに開発した「並列負帰還読み出し回路」を採用しました。これにより読み出しヘッド特性に合わせてプリアンプを再度設計する必要が無くなるため高性能サーバやストレージシステム用HDDの開発期間を短縮することが可能となります。 |
3. |
「ゼロコモン書き込み回路」(*7)の採用による信頼性向上 |
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日立独自の「ゼロコモン書き込み回路」の回路方式を最適化することで、更なる高精度化を実現し、磁気ヘッド・ディスク間の放電や集じんを防止したほか、書き込み信号の読み出しヘッドへのクロストーク(*8)を大幅に低減し、読み出しヘッドを保護することを可能にしました。 |
*6) 遮断周波数 : |
素子が電流を増幅できる最高の周波数 |
*7) ゼロコモン書き込み回路 : |
書き込み回路がヘッドに書き込み電流を流すと、負荷インピーダンスに応じたフライバックとよばれる差動電圧が発生するが、この差動フライバック電圧の中心値が常にグランドレベル(0V)を維持するように設計された書き込み回路 |
*8) クロストーク : |
書き込み回路から読み取りヘッドへの信号の漏れ込み |
製品名 |
サンプル価格 |
サンプル出荷時期 |
HDL6D300シリーズ |
3,000円(税抜2,857円) |
2004年3月22日 |
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■ デバイス開発センタについて (2004年4月1日からマイクロデバイス事業部に名称変更します) |
デバイス開発センタは、日立製作所の半導体開発生産拠点として、ストレージシステム、ネットワーク機器などの情報・通信装置や先端産業機器向けのLSIを、日立グループ会社及び外部顧客向けに開発・生産及び販売しています。また、半導体関連先端技術の開発受託やファンドリ事業も行っています。 |
以上