日立製作所 情報・通信グループ(グループ長&CEO:古川一夫、以下 日立)は、このたび、構内ネットワークにおけるミッションクリティカルな業務に対応するLANスイッチのラインアップ強化として、IPv6に対応したミッドレンジクラスのギガビットスイッチ「GS3000シリーズ」を開発し、2月20日から販売開始します。「GS3000シリーズ」は、構内ネットワークのバックボーン向けレイヤ3(ネットワーク層)スイッチで、通信事業者/ISPの広域網および企業などの高速構内ネットワークのバックボーンに最適なギガビットスイッチ「GS4000シリーズ」の高信頼・高機能技術を継承しながらも、「GS4000シリーズ」と比べて1/2以下の低価格化を実現しました。今回、「GS3000シリーズ」を加えることにより、ハイエンドクラスの「GS4000シリーズ」からローエンドクラスの小型LANスイッチ「GS1000シリーズ」「GS500シリーズ」まで一貫して提供できるようになります。これらの製品を組み合わせることで様々な規模のネットワークに対し、ミッションクリティカル対応のギャランティ型ネットワーク(*1)である「高信頼IP/イーサネット網」を柔軟に構築することができます。
*1) ギャランティ型ネットワーク: |
最低通信速度、最大年間中断時間、高セキュリティなどサービスの品質が保証されている通信ネットワーク |
今日、企業や公共機関ではネットワークの導入・運用コストの削減が求められており、コストパフォーマンスに優れ、運用コストを低減できる製品へのニーズが高まっています。一方、インターネット/イントラネットの業務への活用が拡大し、構内ネットワークでは基幹データに加え、IP電話、テレビ会議、eラーニングなど多様なアプリケーションが利用されるようになっています。そのため、構内ネットワークがダウンしたときの復旧コスト、機会損失コストなど潜在的なコストは大きく、信頼性の高い構内ネットワークを構築することが急務となっています。
今回販売開始する「GS3000シリーズ」はGSRP(*2)をはじめとする日立独自開発の装置/経路の冗長化機能や通信品質を確保するQoS機能など様々な高信頼化技術を備えており、ネットワークシステムの信頼性を高めることができます。また、運用面ではフロー情報による詳細なトラフィック分析を可能にするsFlow(*3)機能、暗号化による安全な運用を実現するSSH(*4)機能などをサポートしており、安全に高度な運用管理を行うことができます。
さらに、ミッドレンジスイッチでありながら、ハードウェアによるIPv6高速処理、トンネリング機能などIPv6移行支援機能を備えており、構内ネットワークのIPv6ネットワークへの移行をスムーズに行うことが可能です。
*2) GSRP(Gigabit Switch Redundancy Protocol): |
レイヤ2ネットワークでスイッチに障害が発生したとき、同一ネットワーク上の別スイッチを経由して通信経路を確保することを目的としたレイヤ2での装置の冗長化を実現する機能。 |
*3) sFlow: |
エンドツーエンドの通信(フロー)情報を中継装置(ルータやスイッチ)で収集し、その情報をsFlowコレクタと呼ばれる分析装置に送信することで、ネットワークのトラフィック特性の分析などを行う機能。 |
*4)SSH (Secure SHell): |
リモート運用操作(ログイン、コマンド投入、実行結果等)を暗号化し、安全な運用を実現する機能。 |
なお、「GS3000シリーズ」は、ユーザーがリソースをコアビジネスに集中し、高信頼性かつビジネスの変化に即応した最適なシステムを構築できる環境を提供する日立のサービスプラットフォームコンセプトHarmonious Computingに基づいています。