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2003年6月3日
世界最高速のクロック周波数700MHzで動作する超高速DRAMを 最大で144Mbit搭載可能な 混載DRAM ASIC「HDL5Kシリーズ」の販売を開始
株式会社 日立製作所 情報・通信グループ(グループ長&CEO:古川 一夫、以下 日立)は、このたび、世界最高速のクロック周波数700MHzで動作する超高速DRAMを、最大で144Mbit搭載可能な混載DRAM ASIC「HDL5Kシリーズ」を製品化し、6月5日から販売を開始します。
本製品は、クロック周波数が700MHzとSRAM並みの高速動作が可能な大容量のDRAMを、CMOS(相補型金属酸化膜半導体)プロセスを用いたASIC(*1)チップ上に搭載して提供します。高性能サーバー用キャッシュメモリ(*2)やルーターやスイッチなどのネットワーク機器向けのバッファメモリ、さらにはPCやカーナビゲーションなどに搭載する高性能グラフィックエンジンなどにおいて、高速処理を実現します。
*1) CMOS-ASIC(Application Specific Integrated Circuit) : |
CMOS(相補型金属酸化膜半導体)プロセスを用いた特定用途向けカスタムIC |
*2) キャッシュメモリ : |
マイクロプロセッサとメインメモリの間に位置する高速メモリ。使用頻度の高いデータを蓄積し、低速なメインメモリへのアクセスを減らすことで、計算機性能を向上するために用いられる
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情報ネットワーク社会の進展により、情報の大容量化、高速化に対応したブロードバンドによるネットワークが急速に拡大しています。そのネットワークを支えるサーバーやネットワーク機器、さらにPCやカーナビゲーションなどの製品を設計するにあたり、大容量の情報を高速に処理することができる性能を持ったデバイスが求められています。
本製品は、日立のデバイス開発センタが、2003年2月9日に米国サンフランシスコで開催された半導体回路に関する国際会議「2003 International Solid-State Circuits Conference」にて発表した「高速大容量キャッシュDRAM LSI技術」をもとに開発したものです。多様なユーザーニーズに対応すべく、さまざまな容量や速度にカスタマイズすることが可能です。また、受注後の設計プロセスにおいて、ユーザーの要求仕様や開発能力にあわせ、設計作業をユーザーと当社で分担したり、開発やテストのための高精度DAツールを提供するなど、短期間にて設計するための環境も提供します。
■ 「HDL5Kシリーズ」の主な特長 |
1.超高速DRAMと高速論理を1チップに集積 |
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クロック周波数700MHzで動作可能な高速DRAMを、最大144Mbit搭載可能です。また、最大ピークメモリバンド(*3) が81GB/秒と、高速な動作が要求される製品に最適です。 |
2.ユーザーの仕様に応じてカスタマイズ |
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チップ内のメモリ容量や処理速度をカスタマイズして提供することにより、ユーザーの求める仕様にマッチしたコストパフォーマンスの高い製品を提供します。 |
3.At speed DRAM BIST(*4)及び論理BISTによる高いテスタビリティを提供 |
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LSI上の書き換え可能なプログラムにより、実機上での動作を再現したテストパターンを
LSI内部にて作成し、メモリのテストを行う機能を搭載することで、高い信頼性を確保しました。 |
*3) ピークメモリバンド |
: ピーク時にデータがメモリに読み書きされる速さを示す指標 |
*4) BIST(Built-in Self-test) |
: テスト回路をLSI内部に組み込み、故障の有無を自己判定する方式 |
製品名 |
標準価格 |
出荷時期 |
HDL5Kシリーズ |
個別見積 |
2003年10月1日 | |
■ 日立製作所 デバイス開発センタについて |
デバイス開発センタは、日立唯一の半導体開発生産拠点として、ストレージシステム、ハードディスク、サバシステム、ネットワーク機器といった情報・通信装置向けの先端LSIを開発・生産しています。また、日立グループ会社向けの半導体関連先端技術の開発や製造ならびにウェハの受託生産だけでなく、外部顧客向けへの半導体製造、およびファンドリー事業も行っています。 | |
以上
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