日立製作所 デジタルメディアグループ(グループ長&CEO:藤森 好則)は、映像装置や映像システム
に動画や静止画などの映像情報を遠隔で配信し、システム製品と運用サービスを総合的に提供する映像情報
配信サービスを10月1日から受注開始します。これに伴い、映像情報を配信して運用管理するセンタ(サ
ポートセンタ)を横浜事業所内(横浜市戸塚区)に構築します。
映像情報のデジタル化技術、ネットワーク技術の進展に伴い、映像システムの分野においてもコンテンツ
の多様化・システムの高機能化が進み、従来のシステム製品の提供のみでなく、システムの運用・コンテン
ツの配信等を含む総合的なサービスの提供が求められています。
また、プラズマディスプレイ、液晶ディスプレイなど小型・軽量の表示装置の普及に伴い、これらの表示
装置をネットワークで接続し、生活密着型の情報をタイムリーに提供するサービスも登場してきています。
日立はこれまで、監視・制御用の大型映像システムや液晶プロジェクターから、PDP、液晶ディスプレ
イ、さらには民生用テレビなど、映像表示の分野では先駆的な立場で事業に取組んできました。長年に渡っ
て蓄積してきた映像技術、システム構築力、幅広いノウハウをもとに、このたび、信頼性および品質の高い
映像情報配信サービスを提供します。あわせて、新たな表示システムとして「SELECTOP-GLASS」も10月
1日から発売します。
今回新たに設置するサポートセンタには、(1)コンテンツ、放映スケジュールなどの配信、(2)顧客シス
テムを遠隔で運用する遠隔運用、(3)顧客システムの稼動状態を監視し障害の発生を予防する遠隔監視、な
どの機能を持たせ、システム運用のアウトソーシングを受託できるようにしています。
今回開始するサービスメニューの詳細は次の通りです。
(1)コンテンツの編集・配信サービス
顧客から提供されるコンテンツをサーバに蓄積・管理して、顧客システムに配信します。
配信するコンテンツは、視聴者の年齢層・職業・好みなど、設置サイトごとの特性に合わせて編集する
ことも可能です。また、コンテンツにあわせた放映スケジュールを配信することにより、顧客システム
では、配信されたスケジュールに従うコンテンツを自動表示できます。サポートセンタからは任意のタ
イミングで顧客システムにアクセスできるため、不定期な情報も必要なときに配信して表示することが
できます。
コンテンツの種類・配信頻度・配信サイト数などの条件に応じて、最適なキャリア、メディアを選択
して配信します。たとえば、静止画コンテンツが主体の配信サービスでは、ISDNなどの公衆回線を
利用してサイト毎へ配信します。配信サイトが少なく、更新頻度も低く、かつ動画が多いなどの条件の
場合は、CD−ROMやDVD−ROMを使用したオフラインでの配信が、運用コストの面から最適な
手段になります。配信サイトが多く、情報量の多い動画コンテンツが主体の場合は、衛星通信も利用可
能です。
(2)遠隔運用サービス
コンテンツ・放映スケジュールの配信・更新サービスのほか、システム構成・ネットワーク情報・障害
履歴などの顧客システム情報を管理し、顧客システムの設定変更・メンテナンスなどを遠隔操作により
実施するサービスを提供します。
(3)遠隔監視サービス
顧客システムに監視ユニットを増設することで、顧客システムの稼動状態を監視します。サーバーの
CPU稼働率・ディスク空き容量、ネットワークのパケット数・コリジョン発生回数など、システムの
稼動状態に敷居値を設定して監視ユニットに登録し、これを超える異常値が発生した場合サポートセン
タにアラートが発報されるようにできます。サポートセンタでは、遠隔操作により顧客システムにログ
インし、システム構成・障害履歴などの顧客管理情報も参照して異常値発生要因を検出し適正化します。
これにより、障害の発生を事前に防止する予防保守サービスを提供します。
日立は、サービスメニューの拡大やアプリケーションの開発をさらにすすめ、駅やコンビニなど、人の集ま
る場所に映像装置を設置し、電子広告や企業情報などをタイムリーに提供していく映像情報配信サービス事業
を拡大していく計画です。こうしたサービス事業強化に向けて、今般新たな表示システムとして
「SELECTOP-GLASS」を発売します。今後とも各種コンテンツやいろいろな表示場面に適した表示システムの製
品ラインナップを充実させ、お客様のニーズにトータルソリューションでお応えする事業をすすめてまいりま
す。
以 上
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