日立製作所 情報・通信グループ(グループ長&CEO:小高俊彦)はこのたび、オフィスに分散するサーバ
やストレージ群の整理・統合により大幅なTCO*1削減を実現するサービスメニューを、新たに「日立シ
ステム・コンソリデーション」として体系化し、8月2日からサービスの提供を開始します。
また、分散するシステム上でメインフレーム並みの高可用性を実現する「C/SシステムHA(High
Availability)サポートサービス」を新たに開始します。
これにより、TCO適正化のプランニングから統合後の運用管理サービスまで、トータルなシステムコン
ソリデーションサービスを提供していきます。
近年、UNIXサーバを、基幹システム、外部接続システム等のミッションクリティカルなシステムに採
用する企業が増加しており、従来以上に高信頼・高性能が求められるだけででなく、高可用性などのニーズ
が高まっています。
それに伴い、企業内で目的別に分散配置したシステムのTCO増加の問題も顕在化しています。そのため、
サーバ本体に加え、増大するストレージ容量にも対応し、さらに稼動後の高可用性も実現するデータセンタ
構想が具体的に検討されています。
今回提供する「日立システム・コンソリデーション」では、TCOを削減する各種サービスメニューの組
み合わせにより、当社の「HITACHI9000Vシリーズ」を中心に、ユーザーの要求に合わせ「論理的コンソリデ
ーション」、「物理的コンソリデーション」、「データセンタコンソリデーション」を提供していきます。
「論理的コンソリデーション」は、サーバ、ストレージは分散設置のままで、当社の統合システム運用管
理ソフトウェア「JP1」を新たに導入し、集中管理を図ることでTCOの低減を図ります。
「物理的コンソリデーション」は、分散配置されているサーバをデータセンタに集中設置し、最大で16
台のコンソールを1台の統合コンソールに集約することで運用管理を容易にし、エンドユーザへのサービス
レベルの向上を図ります。
「データセンタコンソリデーション」は、データセンタ内の多数のサーバやディスクアレイを、少数の新
ディスクアレイサブシステムと大規模サーバに集約します。集約した大規模サーバを、全世界でNo.1の出荷
実績をもつクラスタソフトウェアMC/ServiceGuardでクラスタ構成にし、大規模ディスクアレイサブシステム
と大規模サーバ間にSAN(Storage Area Network)*2を適用することで、柔軟な一元管理を実現し、TCO
削減、拡張性、可用性の向上を実現します。
また、高可用性が求められる基幹系システムなどには、運用管理アセスメントや、リモート監視/診断、
リアクティブパッチ選定等により、万一のクリティカルな問題解決の際にメインフレーム並みの迅速なシス
テム復旧を図る「C/SシステムHAサポートサービス」も新たにサポートします。
さらに、これを推進する体制として、当社情報システム事業部内の「日立・HPコンピテンスセンタ」に
HAサポートサービス対応の専門技術者(当面30名)を集約し、ユーザー専任のサポートエンジニア(ASE:
Account Support Engineer)を育成し、ユーザーサポートの強化を図ります。
「日立システム・コンソリデーション」は、ハードウェア、ソフトウェア、システムサービス、保守サー
ビスをトータルにサポートし、オープンシステムにおいてもメインフレーム並みの高可用性を実現しながら
TCO削減を図ります。
(*1)TCO(Total Cost of Ownership):コンピュータの導入費用だけでなく、運用・保守や教育など、導
入後に係わる費用を含めたシステムの総経費
(*2)SAN(ストレージ・エリア・ネットワーク):複数のオープンサーバとストレージシステムを、ハブやス
イッチを介しファイバチャネルで結ぶ、ストレージ専用の高速データ転送(最大100メガバイト/秒)、
かつ遠距離接続(最大10km)が可能なネットワーク。SAN上のあらゆるサーバから、これまでサーバ毎に
所有していたデータの相互利用や、ストレージシステムの運用・管理の統合を図ることで、システム全
体の運用効率向上やTCO削減を実現する新しいストレージシステムの利用形態。
■「日立システム・コンソリデーション」サービスメニュー
サービスメニュー | 提供時期 |
TCO測定サービス | 提供済み |
システムプランニングサービス | 提供済み |
システム受託開発サービス | 提供済み |
システム開発サポートサービス | 提供済み |
C/Sシステム運用管理サポートサービス | 提供済み |
C/SシステムHAサポートサービス | 平成11年10月〜 |
■「C/SシステムHAサポートサービス」の概要と価格・提供時期
<実施内容>
(1)運用環境アセスメント実施:運用環境アセスメントレビューおよび報告書の作成
(2)構成変更管理、年間サポート計画策定、定例説明会議(サポート会議)の実施:
ユーザーシステム構成情報の作成と管理、サポート計画書の作成、定例説明会議の実施(4回/年)
(3)リアクティブパッチ(障害対策のパッチ)選定:
リアクティブパッチの選定理由説明、リアクティブパッチの選定、カスタマイズ事前検証
(4)リモート監視:ネットワーク経由での障害監視
(5)リモート診断:ネットワーク経由での性能、構成、およびリソース管理
(6)プロアクティブパッチ(予防対策のパッチ)管理:リアクティブパッチの選定理由説明、プロアクティ
ブパッチの選定、カスタマイズ事前検証
(7)クリティカルな問題解決:受付は24時間、365日。なお、営業日、営業時間内はアカウントサポートエ
ンジニアへの直接コールも可能。
< 価格 >
上記(1)〜(7)を組み合わせた標準的なサービス:月額 430万円より
<提供時期>
平成11年10月
以 上
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