株式会社 日立製作所
株式会社 アシスト
株式会社日立製作所(以下 日立製作所、代表取締役社長:庄山悦彦)と株式会社アシスト(以下 アシスト、
代表取締役:ビル・トッテン)は、このたび、日立製作所の統合システム運用管理ソフトウェア「JP1」とアシ
ストの開発環境「PowerBuilder」の連携機能について、共同開発することで合意し、契約を締結しました。こ
の共同開発により、「JP1」では開発環境強化の一貫として、また,「PowerBuilder」ではアプリケーション
の運用開発環境が強化され、ソフトウェアの開発/運用の効率を大幅に向上することができます。なお、今
回の契約により共同開発した「JP1」と「PowerBuilder」の連携機能ソフトウェアを平成11年秋を目処に製品化
し、販売を開始する予定です。
近年、企業情報システムのTCO(Total Cost of Ownership:トータル運用管理コスト)の最適化を重要視す
る傾向がますます強まっており、パッケージ・ソフトウェアやユーザ・アプリケーションについても、開発
効率の向上や運用効率・コストの低減に対するニーズが高まってきています。
「JP1」は、ソフトウェアの配布やインストール、さらにネットワーク等の各種管理を含めた統合システム運
用管理を行う製品で、マルチプラットフォームに対応したオープンミドルソフト製品として国内はもとより
海外市場でも広く販売しており、現在2,500社を超える導入実績があるほか、システム運用管理分野では国内
市場のトップシェア*の製品です。
*:IDC Japan調査。平成9年国内市場シェア。
一方、「PowerBuilder」は、ビジネスアプリケーション開発のためのRAD(Rapid Application Development)
4GLのスタンダードとして業界をリードしている先進の開発環境で、日本国内においても既に30,000ライセン
スを超える導入実績があります。
新たに両社で開発する運用管理製品と開発支援製品との連携機能により、「JP1」の運用管理機能を利用した
アプリケーションを「PowerBuilder」を使用してRAD手法により開発することで、開発当初から運用を考慮
したアプリケーションの構築が可能となります。パッケージ・ソフトウェアやユーザ・アプリケーションを
開発する際に、運用に関するプログラムを作成する必要がないため、開発効率が向上するとともに、「JP1」
の機能により、開発したソフトウェアの配布やインストール、管理を容易に行え、効率向上と分散システム、
Webアプリケーション活用などにおいても大幅なコスト削減を可能とします。なお、「JP1-PowerBuilder連携
機能」の共同開発による技術基盤は,日立製作所の開発支援ツール「SEWB+」「APPGALLERY」でも採用する
と共に,仕様を公開し,広く普及させることを予定しています。
■JP1の概要
「JP1」は、企業情報システムの運用管理基盤として、ERP、Webコンピューティング、データウェアハウス、
ECなど業種や業務を問わず幅広い分野でのビジネス展開を支え、企業情報システム全体の運用管理コストで
あるエンタープライズTCOの最適化を支援する統合システム運用管理製品です。「JP1」では、次の運用管理
機能を提供します。これらの豊富な機能は、Javaベースの統合管理フレームでシームレスに統合し、システ
ム全体の統合管理(トータルソリューション)を行なうことができます。また、個々の問題解決に的を絞っ
た形(ポイントソリューション)で必要な機能だけを導入することもできます。
■JP1の運用管理機能
管理名称 運用管理機能内容
(1) 統合管理 システム統合管理、ネットワーク管理基盤、統合ユーザ管理、ソフトウェア
配布・資産管理基盤
(2) ジョブ管理 バッチジョブ運用、システム自動運転、プリントサービス、ファイル転送
(3) 配布・資産管理 ソフトウェア配布・資産管理、リモートコントロール
(4) システム管理 ストレージ管理、稼動性能管理
(5) アプリケーション管理 ERP管理、プロセス管理、サーバアプリケーション管理、分散アプリケーション
管理
(6) ネットワーク管理 ネットワーク管理開発キット、階層管理、エージェント、操作支援、機器管
理、イントラネット
(7) サービス管理 問題管理、セキュリティ管理
■PowerBuilderの概要
PowerBuilderはデータベースを利用するビジネス・アプリケーションの開発を強力に支援する先進の開発
環境です。米国で特許を取得したデータウィンドウや、主要なデータベースに高速にアクセスできるネイティ
ブ・インターフェースを提供しています。これらの優れたデータベース処理機能を活かして、従来の2階層お
よび多階層のクライアント/サーバ、Webベースのシステム、そして分散コンポーネントベースのそれぞれの
アーキテクチャに対応したアプリケーション開発をサポートしています。
■PowerBuilderの特徴
(1)優れたデータベース処理機能
米国で特許を取得した「データウィンドウ」は、データ操作/帳票作成の機能をあわせ持つデータベー
ス処理専用の高機能なオブジェクト。データ処理に必要な指定をマウス操作で行うことができ、必要な
SQL文を自動生成可能。主要データベースに高速に接続できるネイティブ・インターフェースを提供。
(2)強力な分散アプリケーションの開発
サーバ側で頻繁に利用するオブジェクトを共有し、パフォーマンスを向上させる共有オブジェクト機能
や、非同期処理など、分散アプリケーションの開発に有効なさまざまな機能を装備。
(3)インターネット対応機能
HTML、JavaアプレットからPowerBuilderのサーバ・アプリケーションの機能を利用可能。
(4)短期開発/高品質を実現する高い生産性
・オブジェクトの継承/カプセル化/多相性などオブジェクト指向開発に重要な機能を装備。
・エラーが発生すると即座にデバッグ・モードになるJust in Timeデバッギングが可能。
・実行情報を収集するトレーシング機能、性能分析のためのプロファイリング機能を装備。
・PowerBuilder Foundationライブラリは、1,500を越える多様な作成済みオブジェクトを提供。
■SEWB+の概要
SEWB+は,さまざまな開発支援ツールと連携し、システム開発をPC-LAN環境で支援するコンポーネント
CASEツールです。「JP1」,分散トランザクションモニタ「OpenTP1」などを利用する大規模で信頼性
の要求されるクライアント/サーバシステムの開発に適しています。
■SEWB+の機能
・システム分析支援
・業務設計支援
・データベース設計支援
・GUI画面・帳票設計支援
・プログラミング支援(自動生成を含む)
・オブジェクト指向分析・設計支援
・プロジェクト管理支援
・COBOL、C、C++などに対応)
■APPGALLERYの概要
プログラミングの知識や経験を必要としないビジュアルな操作環境のもと,部品を組み合わせることに
より、アプリケーションや部品を開発できる開発支援ツールです。業界標準のOLE2.0、OCX対応の豊富
な部品(コンポーネントウェア)が利用でき,イントラネットに対応したアプリケーションの開発やLotus
Notes連携といったコーポレートユースにも対応します。
■APPGALLERYの機能
・ActiveX対応
・プログラミングをガイドするスタッフ
・ODBC準拠データベースに対応
・豊富なGUI部品とユーザー部品に対応
・テーブルデータの集計、演算
・3次元を含む豊富なグラフタイプ
・マルチメディアデータの利用
・Lotus Notesの文書データベースに対応
■他社商品名称に関する表示
・ Java及びすべてのJava関連の商標及びロゴは、米国及びその他の国における米国Sun Microsystems、
Inc.の商標または登録商標です。
・ OCXは,OLEは,米国Microsoft Corp.が開発したソフトウェア名称です。 OLEは,Object Linking
and Embeddingの略です。
・ ODBCは、米国Microsoft Corp.が提唱するデータベースアクセス機構です。
・ ActiveX ,Windows NTは、米国及びその他の国における米国Microsoft Corp.の登録商標です。
・ PowerBuilderは米国法人Sybase,Inc.の登録商標です。
・ Lotus Notesは,米国Lotus Development Corp.の商品名称です。
・その他記載の会社名、製品名は、それぞれの会社の商標または登録商標です。
以 上
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