日立製作所 半導体グループ(グループ長&CEO 石橋 正)は、このたび、携帯電話などのリチウムイオン電
池保護回路用に、当社従来品と比較し約1/20の低リーク電流を実現したツェナーダイオード「HZU6.2L」を製
品化し、平成11年5月からサンプル出荷を開始します。
携帯電話やノートPC、デジタルカメラ等多くの携帯機器で採用されているリチウムイオン電池は、過充電
保護回路を内蔵しており、その回路を保護するためにツェナーダイオードが採用されています。しかし、回
路は並列に接続されるため、そのリーク電流が電池寿命に影響を及ぼすことになります。
現在は、電源電圧の関係から6V前後のツェナーダイオードが使用されていますが、電池の長寿命化を図る
ためリーク電流の低減が望まれていました。当社は、現在、6.2Vのツェナーダイオードとして「HZU6.2」を量
産中ですが、今回さらなる低リーク電流化を実現する「HZU6.2L」を製品化しました。
本製品は、低リーク電流化のために、PN接合構造やウエーハ抵抗率、不純物導入プロセスの最適化を図り、
従来の「HZU6.2」と比較して約1/20(5nA typ.(VR=5V時))にリーク電流を低減しています。このため、リチ
ウムイオン保護回路の低消費電力化が可能です。
また、ツェナー電圧は5V出力向けに6.2Vとし、パッケージとしては小型面実装パッケージURP(当社外形コ
ード 2.5mm×1.25mm)を採用しています。
今後は、小型の面実装パッケージの採用や、市場ニーズに対応して6.2V以外のツェナー電圧品も投入する
予定です。
■応用製品例
携帯電話、ノートPC、デジタルカメラ等のリチウムイオン電池保護回路
■価 格
製 品 名 サンプル価格
HZU6.2L 6円
以 上
|