株式会社日立製作所
新日本製鐵株式会社
株式会社日立製作所(本社:東京都千代田区、金井務社長、以下日立)、新日本製鐵株式会社(本社:
東京都千代田区、千速晃社長、以下新日鐵)およびシンガポール経済開発庁(シンガポール政府機関、
以下EDB)は、本日、3者の合弁事業であるHitachi Nippon Steel Semiconductor Singapore Pte.
Ltd.(本社・工場:シンガポール、片山勝彦社長、以下HNS社)に関し、これまでの日立と新日鐵の
対等経営の立場から、4月以降は日立を中心とした経営とすることで合意しました。
HNS社は日立、新日鐵、EDBの共同出資により、1996年7月に日立が設計する最先端
DRAMの製造拠点として設立し、1998年夏から本格量産を行ってきました。
しかし、DRAM市況の大幅な変動により、256MDRAMなどの新製品の投入前倒し等、計画
の見直しの必要性が高まっており、日立はHNS社運営に関し、より弾力的な対応が可能な体制への
変更を求めていました。一方、新日鐵は、日本国内での半導体事業撤退により、HNS社への関与に
ついて、限定的な地位にとどまりたいという意向をEDB、日立に申し入れていました。このような
状況の下、このたび、日立、新日鐵およびEDBの3者は合弁基本契約を改訂することで合意に至りま
した。
合弁基本契約改訂の主な内容は以下の通りです。
(1) 新日鐵が保有するHNS株式(35%)は、1999年4月1日をもって無議決権株式に転換します。
(2) HNS社の取締役は5名のままとしますが、日立4名、EDB1名の指名とします。新日鐵が指名
している現取締役は1999年3月31日をもって退任します。
日立は、今後もHNS社を64MDRAMや256MDRAMなどの最先端DRAMの主力量産拠点
として位置付けて行きます。さらに、今回の体制変化により、市場環境変化に即応し、より弾力的な事
業経営が行えるようになったことから、256MDRAMの早期導入を進めるとともに、将来的にはシ
ステムLSI等の導入も検討して行きます。
また、EDBは、シンガポールにおける半導体産業の育成強化を図る観点から、これまで同様、
HNS社の経営を支援します。
なお、新日鐵は従来に比べて限定的な立場にとどまりつつ、HNS社に対し一定の支援を継続します。
以 上
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