日立製作所はこのたび、平成11年後半を目処に、国内市場トップシェア*の統合システム運用管理
ソフトウェア「JP1」の管理対象プラットフォームとしてLinuxを新たに追加する計画であることを発
表します。これにより、Linuxで構築したシステムを他のOSで構築したシステムと同様に「JP1」で統
合管理できるようになります。
「JP1」は、当社が長年、メインフレームで培ってきた技術を活かしたイントラネット・インターネ
ットに代表されるネットワークコンピューティング時代の企業情報システムにおける統合システム運用
管理製品です。一方、Javaをはじめとした業界最先端の技術も積極的に採用し、PCサーバ1台から全社
をつなぐ大規模システムまで、システム運用の自動化・省力化を統合的に実現し、新世代のビジネス展
開を支援します。
また、「JP1」は、マルチプラットフォームに対応したオープンミドルソフト製品として国内はもと
より海外市場でも広く販売し、現在2,500社を超える導入実績があるほか、システム運用管理分野では
国内市場のトップシェア*の製品です。
近年、オープンソースソフトウェアのUNIX OSであるLinux上に顧客自身で企業情報システムを構築
する事例が増加しています。このような中、企業情報システムの効率的運用という観点でTCO(Total
Cost of Ownership:トータル運用管理コスト)の最適化を重要視する面から、「JP1」でLinuxシステ
ムを含めた統合運用に対するニーズが高まってきました。
当社は、「JP1」の管理対象プラットフォームとして新たにLinuxを追加し、平成11年後半を目処
にLinux向け管理機能を提供する計画です。
「JP1」のLinux向け管理機能では、JP1統合管理フレームワークによる一元管理機能、ネットワーク管
理機能、Linuxサーバのプロセス管理機能を提供し、ネットワーク接続された他のUNIXサーバやPCサーバ
に加えてLinuxサーバを「JP1」から統合的に監視・管理できるようになります。さらに、JP1のジョブ
管理分野の製品についてもLinux対応を進めています。これにより、顧客がLinux上に企業情報システ
ムを構築する際に求められる運用管理ニーズに対応するとともに、統合管理という観点から企業情報シス
テムの運用管理を強力に支援します。
*:IDC Japan調査。平成9年国内市場シェア。
【JP1の概要】
「JP1」は、企業情報システムの運用管理基盤として、ERP、Webコンピューティング、データウェア
ハウス、ECなど業種や業務を問わず幅広い分野でのビジネス展開を支え、企業情報システム全体の運用
管理コストであるエンタープライズTCOの最適化を支援する統合システム運用管理製品です。「JP1」
では、次の運用管理機能を提供します。これらの豊富な機能は、Javaベースの統合管理フレームでシー
ムレスに統合し、システム全体の統合管理(トータルソリューション)を行なうことができます。また、
個々の問題解決に的を絞った形(ポイントソリューション)で必要な機能だけを導入することもでき
ます。
JP1の運用管理機能
管理名称 | 運用管理機能内容 |
(1) 統合管理 | システム統合管理、ネットワーク管理基盤、 統合ユーザ管理、ソフトウェア配布・資産管理基盤 |
(2) ジョブ管理 | バッチジョブ運用、システム自動運転、 プリントサービス、ファイル転送 |
(3) 配布・資産管理 | ソフトウェア配布・資産管理、リモート コントロール |
(4) システム管理 | ストレージ管理、稼動性能管理 |
(5) アプリケーション管理 | ERP管理、プロセス管理、サーバ アプリケーション管理、分散アプリケーション管理 |
(6) ネットワーク管理 | ネットワーク管理開発キット、階層管理、 エージェント、操作支援、機器管理、イントラネット |
(7) サービス管理 | 問題管理、セキュリティ管理 |
【他社商品名称に関する表示】
・Java及びすべてのJava関連の商標及びロゴは、米国及びその他の国における米国Sun Microsystems、
Inc.の商標または登録商標です。
・UNIXは、X/Open Company Limitedが独占的にライセンスしている米国ならびに他の国における登録商
標です。
・日本国内におけるLinuxの名称は、Linus Torvaldsの商標です。
・その他記載の会社名、製品名は、それぞれの会社の商標もしくは登録商標です。
以 上
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