日立製作所はこのたび、マーケティング、営業、顧客サービスなどのフロントオフィス業務分野をトー
タルにシステム化し、One to Oneマーケティングを可能にするとともに、大競争時代の激しい市場環境
において企業の収益追求、スピード経営を実現できるフロントオフィスシステムの構築を支援するソフ
トウェア/サービスを日立フロントオフィスソリューション「Cyberoffice」として商品化し、平成10年11月
9日より発売開始します。
従来の企業情報システムは生産管理、購買管理、在庫管理、人事給与などバックオフィス業務の効
率向上を中心に発展してきました。近年、規制緩和・ビッグバンに代表される産業構造の変化により、
企業間の競争は激化する一方、顧客のライフスタイルも多様化するなどビジネス環境は大きく変化し
ています。この大競争時代に、強い企業競争力を維持していくためには、従来の業務効率や生産性向
上によるコスト削減、商品・製品の品質・価格での差別化に加え、これまでに蓄積してきた顧客情報か
ら顧客毎にカスタマイズされたマーケティング、営業、顧客サービスなどにより、ビジネスを成功させる
ことが必要です。
また、フロントオフィスシステムでは、Web、e-mail、電話、ファックスなどの多様な顧客コンタクトチャネ
ルに対応した時間や場所に制限されない商談機会の確保、One to Oneマーケティングを実現するセー
ルスナレッジデータベースの構築、バックオフィスシステムとフロントオフィスシステムとのエンタープライ
ズレベルでの情報連携などを実現することが重要です。
今回、インターネット、モバイルコンピューティング、CTI(Computer Telephony Integration)などのネッ
トワーク技術をベースに、企業全体の視点で個々の顧客を重視したフロントオフィスシステムの構築を支
援するソフトウェア、及びサービスを日立フロントオフィスソリューション「Cyberoffice」として商品化しました。
「Cyberoffice」は、見込み客の開拓業務(優良顧客の創出)を支援するMA(Marketing Automation)関連
ソリューション、MAを通して開拓した見込み客に対する販売業務(優良顧客の獲得)を支援するSFA
(Sales Force Automation)関連ソリューション、自社顧客に対するサポート業務(優良顧客の維持)を支
援するCSA(Customer Service Automation) 関連ソリューションで構成されています。
また、当社のオープンミドルウェア製品である統合型グループウェア「Groupmax」、スケーラブルデータ
ベース「HiRDB」、統合システム運用管理「JP1」、One to Oneマーケッティング支援「モール・サーバー/
マス・カスタマイゼーション機構」などとAurum Software社のエンタープライズSFA「AurumFrontOffice」、
Prism Solutions社のデータウェアハウス構築支援ツール「Prism(TM)」などをシームレスに統合して利用
できる環境を提供します。これにより、フロントオフィスの各ビジネスプロセスの連携やバックオフィスシス
テムとの接続を容易にし、拡張性、オープン性、信頼性に優れたエンタープライスシステムを構築できます。
一方、フロントオフィス分野で実績のあるデロイトトーマツコンサルティング株式会社や株式会社日本橋
創研といったコンサルティング会社とのアライアンスやトランス・コスモス株式会社によるサービスの提供、
Aurum Software社との製品統合化、共同開発などによる、コンサルテーションを含む企画段階からシステ
ムの導入、運用までの全工程で一貫したソリューションを提供します。
当社では今後、モバイル環境にも対応したフロントオフィスシステムの構築効率を向上させるため、モバ
イル端末を含む関連製品をパック化し、Cyberofficeモバイルとして商品化していきます。
また、フロントオフィス関連ビジネスを強化するため、金融・流通/製造業界を中心に、各業種の特性に
適合したフロントオフィス向けソリューションを提供してくほか、情報システム事業部内に「Cyberoffice支援
センター」を約50名の体制で新設する計画です。
尚、日立フロントオフィスソリューション「Cyberoffice」は11月10日(火)〜13(金)の4日間、東京ビッグサイ
トで開催される「COM JAPAN 1998」に出展する予定です。
<売上目標>
フロントオフィス関連ビジネス全体で3,000億円、シェア30%(今後3年間)
<主な新サービス/製品の価格・出荷時期>
1.SFA導入プランニングサービス
(価格: 個別見積り、サービス開始時期:平成10年11月末)
営業業務のプロセス改革(上流工程)の分析、設計を支援します。
・業務分析:SFAの導入目的を明確にした上で、現状の問題を分析し、取組むべき課題を設定
・適用設計:業務分析の結果導き出された業務課題を実現するためのSFAパッケージの導入条
件を設定
2.SFAテクニカルサポートサービス
(価格:個別見積り,サービス開始時期:平成10年12月末)
SFAテクニカルサービスは、「AurumFrontOffice」と他システムとの連携機能の検討・開発、高度
なカスタマイズをするための教育を支援します。
・連携機能開発:日立オープンミドルウェアや他システムと「AurumFrontOffice」との連携機能の
検討
・プロトタイプ開発:連携機能のプロトタイプ開発
・テクニカル教育:「AurumFrontOffice」をカスタマイズする技術の教育
3.AurumFrontOffice
「AurumFrontOffice」は、営業・マーケティング・顧客サポートサービスなどの各機能を提供する統合
アプリケーションで5つのコンポーネントから構成されます。
製 品 名 | 稼働環境 | 標準価格 | 出荷時期 |
クライアント製品 | 1サーバ 10クライアント 構成で435万円 から※ | 平成10年 12月末 |
AurumSales | ・Windows 95 ・Windows 98 ・Windows NTWorkstation 4.0 |
AurumDBSync Client |
AurumExtensionsfor Microsoft Outlook |
サーバ製品 |
AurumServer | ・Windows NT Server 4.0 ・HP-UX 10.20 |
開発環境 |
AurumActiveWorkbench | ・Windows 95 ・Windows 98 ・Windows NTWorkstation4.0 |
※ 「AurumFrontOffice」発売記念割引キャンペーンを実施する予定です。
<他社商品名称に関する表示>
・Aurumは、米国Aurum Software社の米国での登録商標です。
・WebShareは、米国Radnet, Inc.の商標です。
・Microsoft, Windows, Windows NTは、米国Microsoft Corporationの米国及びその他の国における登
録商標です。
・Windowsの正式名称は、Microsoft Windows Operating Systemです。
・Outlookは、米国Microsoft Corporationの米国及びその他の国における商標です。
・HP-UXは、米国Hewlett-Packard Companyのオペレーティングシステムの名称です。
・Prismは、Prism Solutions , Inc.の米国での商標です。
・その他、本資料に記載の会社名・商品名は、各社の商標または登録商標です。
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