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News Release

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平成10年11月5日

日立と米国Equator Technologies Inc.が
超高性能メディアプロセッサを共同開発し製品化


                                                                                                    株式会社 日立製作所
                                                                                                  Equator Technologies Inc.



  株式会社日立製作所(以下日立)と米国Equator Technology Inc.(以下イクエーター)は、本日、VLIW
(Very Long Instruction Word )技術を活用した超高性能「メディアプロセッサシリーズ」を共同開発し、
製品化を進めていくと発表しました。このシリーズ第一弾の製品は、今年の第4四半期に全世界に向
けて発売する予定です。「メディアプロセッサシリーズ」は、デジタルTV用セットトップボックスや、ビデ
オ編集システム、ゲーム機、マルチメディアPC、産業用/医療用の画像処理装置、ネットワーク装置等
幅広いマルチメディア機器での利用に適しています。
  なお、本シリーズの最初の製品を11月16日より米国ラスベガスで開催されるCOMDEX/Fall'98に出
展する予定です。

 「メディアプロセッサシリーズ」は、平成9年1月に両社が締結した共同開発契約に基づいて開発してい
ます。その合意に基き、両社はVLSI(Very Large-Scale Integrated Circuits)並びにコンパイラ、メディ
アライブラリなどの関連ソフトウエアを共同開発してきました。製品化にあたっては日立がLSI製造を行
い、グローバルな販売権は両社が所有します。

 「当社のVLIW技術、先進半導体プロセスの成果であるメディアプロセッサシリーズが今後マルチメデイ
ア製品の幅広い市場で活用されてゆくと考えております。日立はイクエーターと協力して当シリーズをマ
ルチメディア分野のデファクトスタンダードにしたいと考えています。」と日立製作所 情報事業企画本部 
企画本部長 池田俊明は述べています。
 「民生デジタル製品の製造メーカと早い段階から協力関係を結ぶことがイクエーターの成功の鍵となり
ます。」とイクエーターの経営最高責任者(CEO)、ロン・ベルは述べています。さらに同氏は「日立との
提携により、民生電子製品の製造メーカに彼らのニーズに合ったメディアプロセッサシリーズを提供する
ことが可能です。最終的には同じアーキテクチャープラットフォームが使えるソフトウエアツールを提供で
き、幅広いアプリケーションへの応用が期待できます。イクエーターの差別化の鍵はアプリケーションと
ソフトウエアに早くから焦点を当てていることです。」とコメントしています。

  VLIW技術は、命令長を長くすることで同時実行が可能な命令数を増やし、プロセッサ性能を高める技
術であり、次世代のプロセッサ技術として期待されています。「メディアプロセッサシリーズ」のアーキテク
チャは、このVLIW技術をベースにしています。マルチメディア処理に最適な命令の追加やマルチメディ
アアプリケーションに必要な大半の周辺インターフェースへの対応等により、デジタルビデオ処理、グラ
フィックス処理、ネットワーク処理、画像処理等幅広いマルチメディアプリケーションに最適なソリューショ
ンを提供します。VLIW技術をベースに基本アーキテクチャ部分を日立が開発し、プロセッサアーキテク
チャの設計は、両社で改良を加えました。
  また「メディアプロセッサシリーズ」の性能をフルに活用するために、VLIWレベルの複数の命令を同時
に実行する先進的なコンパイラも提供します。このコンパイラは、命令の複数同時実行を実現する非常
に優れたスケジューリング機能を備えているため、ソフトウエア開発の際にアセンブラでコーディングする
必要がなく、ソフトウエア開発期間の短縮、開発コストを低減できます。

 「メディアプロセッサシリーズ」の最初の製品は1秒間に30億回以上の16ビット積和演算を実行する
(3000MMAC、MMAC:million multiply and accumulations)高性能を実現し、他社製品を大幅に上回る性
能を実現する予定です。ビデオ編集、画像処理などの、超高性能DSP(digital signal processing)分野に
最適です。当製品はまずイクエーター中心に、本年第4四半期より販売します。


  また今後市場の大きな伸びが予想されるデジタルTVへの適用例としてAFDTM技術があります。
AFDTM技術は日立アメリカが開発したもので、米国地上波デジタル放送のHDTV(高精細度テレビ)を含
む18通りの方式全てをSDTV(標準精細テレビ)信号に変換する技術です。このAFDTM技術を適用すれ
ばSDTV(標準精細テレビ)でHDTV(高精細度テレビ)の視聴が可能になります。AFDTM技術を搭載した
最初のメディアプロセッサ製品のプロトタイプを11月から米国ラスベガスで開催されるCOMDEX/Fall'98
で参考出展する予定です。
  さらに平成11年下期にはデジタルTV向け機能に特化し、コストパフォーマンスを向上させた製品を、
平成12年には、グラフィックス機能を一層高めた後継バージョンを出荷する計画です。両社は今後も
マルチメディア市場における多様なニーズに応えていきます。

[イクエーターについて]
  米国テキサス州オースティン、カリフォルニア州キャンベル、ワシントン州シアトル、東京に拠点を持つ、
半導体システム会社。1996年に設立され、半導体デバイス、アプリケーションソフト、システムソフト、推
奨システムを開発、販売している。ソフトウエアでプログラミング可能なVLIW技術を採用したメデイアプロ
セッサシリーズの開発に成功している。




                                                                                                                      以  上


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