日立製作所はこのたび、企業のビジネス発展のために問題解決を図るソリューション群を「Cyberfront
(サイバーフロント)」として新たに体系化しました。また、「Cyberfront」に対応したソリューションの第一弾
として、新しくHub & Spokesアーキテクチャ*を採用したビッグバン対応金融業務ソリューション
「Solutionmax for Finance(ソリューションマックスフォーファイナンス)」を商品化し、8月5日より発売を開
始します。
* Hub & Spokesアーキテクチャ: 新チャネルシステム、新商品システム、管理システム、現行システムな
どを分散オブジェクト技術を基盤にして柔軟かつ効率的に接続するアーキテクチャ。
金融業界をはじめとして各業界では、金融ビッグバン、規制緩和、グローバリゼーションなどの言葉に象
徴される大競争時代を迎えており、従来の事業の垣根を越えた競争が行われています。このため、情報
システムに対しても、事業機会の分析から事業リスク管理までを含めた、より経営に密着したソリューショ
ンの提供が求められています。
当社では、1996年5月に情報システムの基本コンセプト「FOREFRONT withCyberSpace」を発表し、
「Networked Computing」をベースとした、企業活動、社会活動、家庭生活をグローバルなネットワーク空間
上で営む、人間性豊かな高度情報化社会の創造を目指してきました。
一方、金融業界の課題に対しては、さくら銀行とALMシステムを共同開発し、収益・リスク統合管理パッケ
ージとして商品化するとともに、野村総合研究所のパッケージを活用して、銀行が投資信託を販売するた
めの投信窓販システムの普及を促進するなど、金融ビッグバンに対応したパッケージやサービスをいち早
く提供してきました。
今回新たに体系化した「Cyberfront」は、従来個々の業務毎のニーズに合わせて提供していたソリューシ
ョンを、企業の経営課題に直結するよう、日立として体系化したもので、各業種/業務毎に対応して開発し
た「Solutionmaxシリーズ」と、共通のソリューション基盤から構成されています。このたび第一弾として、金融
業務ソリューションを「Solutionmax for Finance」として商品化しました。
「Solutionmax for Finance」は、金融ビッグバンへの迅速かつ、効率的な対応を支援するための、国内外の
最新ノウハウ、プロダクト群と新しいHub & Spokesアーキテクチャを基盤としたソリューションで、金融機関の
幅広い業務領域に対応した7つのビジネスソリューションから構成されています。
さらに、こうした金融業務ソリューションの開発、販売を強化するため、本年8月21日付けで、情報システ
ム事業部内に「金融ビッグバン推進本部」を新設します。
「金融ビッグバン推進本部」は、金融ビッグバンに関連する新商品の企画・開発を専門に行う組織で、先
行マーケティングや先進ユーザー/パートナーとのアライアンスを推進することにより、日本版金融ビッグバ
ンに対応したソリューションの提供を強化していきます。システムエンジニアに加え、研究開発者、ソフトウェ
アエンジニア、さらにはATMや営業店システム担当のエンジニアなど、ビッグバンに関連するスタッフを一堂
に集結し、総合力を活かしたシステム提案を行います。
当社では、今後流通、製造、公共など金融以外の分野に対応したソリューションについても開発し、順次
「Solutionmaxシリーズ」として商品化していく計画です。
<Solutionmax for Financeの構成>
「Solutionmax for Finance」では、基盤、チャネル、商品、経営管理、決済を今後金融事業で必要になる戦略
と捉え、各戦略に対応した7つのビジネスソリューションを提供します。
(1) システム基盤ソリューション
マルチチャネル、マルチプロダクト対応を効率的に実現するシステム基盤の企画、構築を支援します。
続々と開発される各種の新システム及び、現行システムを柔軟に接続するHub & Spokesアーキテクチャ
の採用により、チャネル、商品、マーケティング、リスク管理等の各システムを密接に連動させ、顧客利便、
管理効率を向上させるとともに、各種システムの接続を容易に可能にし、業務追加、開発を短期間で実
現できます。分散オブジェクト技術を基盤とする「Network Objectplaza」をベースとしています。
(2) 営業店・自動機ソリューション
イメージ処理技術や、分散オブジェクト技術を活用した営業店システム及びATM等を活用した営業力の
強化、後方処理削減での合理化等を実現するシステムの企画、構築を支援します。
(3) リモートチャネルソリューション
インターネットやコールセンタを活用した新しいチャネルによる業務の効率的実現を支援します。自社での
システム開発支援のほか、センターサービスによるアウトソーシングにより効率的なチャネル拡大を支援
します。
(4) 金融商品対応ソリューション
技術進歩や規制緩和により、続々と拡大する金融商品を、パッケージやアウトソーシングサービスにより
提供し、効率的な商品拡大を支援します。
また、外部コンサルティング会社等との協力により、新しいノウハウを常にソリューションとして提供します。
(5) リスク管理ソリューション
当社の収益、リスク統合管理システム「Chaser」を中心に、業務コンサルテーションを含め、収益、リスク
管理システムの企画、構築を支援します。
(6) マーケティングソリューション
マーケティングに必要なデータベース作成、分析、戦略・戦術策定、行動管理、情報提供に至るまで、業務
コンサルテーションを含めシステムの企画、構築を一貫して支援します。
(7) 決済ソリューション
ネットワーク時代の決済、社内外協調のシステム化を日立コマース・ソリューション、TWX-21等のサービス
を中心に、効率的に支援します。
<主なサービス商品の出荷時期>
基盤戦略 | システム基盤ソリューション | Hub & Spokes構築サービス | 1999年前半予定 |
データウェアハウス構築サービス | 1998年7月より |
順次出荷中 |
グループウェア構築サービス | 出荷済み |
チャネル戦略 | 営業店・自動機ソリューション | 営業店BPR企画サービス | 出荷済み |
営業店システム構築サービス | 1999年6月 |
統合イメージ処理システム構築サービス | 1999年6月 |
マルチメディアATMシステム構築サービス | 1999年6月 |
リモートチャネルソリューション | インターネットバンキングサービス | 1998年10月 |
インターネットブローカレッジ、インシュアランス | 1999年前半予定 |
テレフォンバンキングシステム構築サービス | 出荷済み |
商品戦略 | 金融商品対応ソリューション | 基幹システムサービス | 出荷済み |
投信窓販システムサービス | 出荷済み |
確定拠出型年金システムサービス | 1999年前半予定 |
融資支援システム構築サービス | 出荷済み |
経営管理戦略 | リスク管理ソリューション | 業務分析・設計サービス | 1998年10月 |
市場リスク管理システム構築サービス | 1998年10月 |
収益管理システム構築サービス | 1998年10月 |
信用リスク管理システム構築サービス | 1999年前半予定 |
マーケティングソリューション | MCIF*1構築サービス | 1999年前半予定 |
OLAP*2システム構築サービス | 1999年前半予定 |
マーケティング戦術支援サービス | 1999年前半予定 |
渉外支援システム構築サービス | 出荷済み |
相談支援システム構築サービス | 出荷済み |
決済戦略 | 決済ソリューション | 統合ネッティングサービス | 出荷済み |
認証サービス | 出荷済み |
ICカードソリューション | 出荷済み |
価格は、すべて個別見積にてご回答します。
*1 MCIF:Marketing Customer Information File
*2 OLAP:Online Analytical Processing
以 上
|